紹介文
88年に刊行されるや日本の読書界に衝撃を与え、同年のミステリーベスト1に選ばれ、ついには八十万部を売り上げた伝説のベストセラーが装いを新たに登場です。
地方都市で起きた女性検事補殺し。犯人として逮捕されたのは被害者と不倫関係にあった敏腕検事――果たして彼は有罪か無罪か? 白熱の法廷戦、豊穣な人間ドラマ、最後に待つ驚愕の真相。不朽の名作です。本書の二十年後を描く続編もお楽しみに。
推定無罪(上)【電子書籍】[ スコット・トゥロー ]
著者は現役検察官(この本が出版されたときは)だってだけあってかなりリアリティがあります。
リアルな検察官(しかもアメリカの)を知ってるわけじゃないけどきっとこうなんだろうなーって感じで。
ケビン・コスナー主演の映画もたぶん見てはいるんだろうけど・・覚えてない。
観てないけど多分これは原作のほうが面白いんじゃないかなー。
登場人物がそれぞれかなり深く描かれているからそれって映画じゃわかんなさそう。
ってか、主役のラスティ・サビッチ氏。
ケビン・コスナーってイメージじゃないなぁ。
ま、それはおいておいて。
ラスティ氏が逮捕されるまでの展開はそれぞれの登場人物とか内部のシステムのラスティ氏のエピソードなんかがかなり挿入されていますので展開が遅くてちょっと入り込むのに時間がかかっちゃいました。
が、裁判になってくると今までの経過がかなり絡んできて面白くなってきます。
ってか、ワタシだいぶん早い段階で
妻・バーバラが怪しいって思いましたけど。
だってラスティ氏の浮気がばれてからもともと機嫌の悪い難しい性格のバーバラがかーなーりキレ気味だったてーのにその浮気相手を殺した疑いで逮捕されて裁判だってーのに素直にラスティ氏の支えになってるんだもの。
旦那の浮気だけでもブチ切れだってーのに、それが世間に知れ渡りその上旦那のキャリアはもはや壊滅的悪く行けば旦那は刑務所行きで前科者。
それなのに旦那がやったという疑いをまったくもたずそれもこれもアンタが浮気したせいじゃない!と責めることもしないっておかしい。
とはいえ、この作品の醍醐味は誰がやったという謎解きよりも検察VS弁護士そして裁判官のあくまでプロとしての華麗なお仕事を楽しむことです。
ラスティ氏の敏腕弁護士のサンディ氏の
キレッキレな弁護は爽快です。
そしてそのサンディ氏も裁判官も証人に呼ばれたラスティ氏の元ボスの検察官レイモンド氏もみなオトモダチで個人的な付き合いはあるけど公の場所では敵対して戦い、それが終わればほかの案件では協力して弁護することもあるって一種独特の世界も面白い。
続編もあるようなので読んでみたいわ。
No cat NoLife!