◆◇黒衣の貴婦人の徒然日記◇◆

今回は麻音主役の過去編２本立て♪



◆それはいつかの日のこと、なので


１９９９年秋のお話。


まだ幼稚園児だった麻音は、人見知りを直すべく、自分で書いた物語を景色のいい高台で読み上げていた。

そこへやってきた老夫婦に挨拶され、なんとか返事は返せたけど･･･それ以上は朗読できなくなってしまったよう。



ふたりの王子に結婚を申し込まれた王女のお話。

だが、今度はカップルがやってきたので、またも中断（＞＜）


その時、男性が、女性に向かって「あれ、聞かせて」と頼んできたのだ。

そして彼女は･･･口笛を吹き出したのだ！！



その音に感激する麻音。

そして、更に高台へ向かい、そこで再び朗読を始めたのだが･･･。


二人の王子の求婚に困ってしまった王女は、鳥になってピラミッドまで飛んでいってしまったというのだ。


だがその時･･･。


「ピラミッド？」

と声をかけてきた子が！！


おっと、楓ですか。


話を聞かれてしまった麻音は、恥ずかしくてタートルネックの首元を顔を隠すまで引き上げ、楓を驚かせてしまう。



･･･って、私も驚いたって

手とかじゃなくて、そうきたか（＾＾；）



でも、よく出来たお話だったし、絵も上手だったからと楓に言われて、ちょっと持ち直した麻音。

目だけをタートル部分から出して本当と問い直すことに。


楓は、ではその後お姫様はどうなったのかとか、続きを催促され、それ以上はまだできていなかった麻音は焦ってしまう。


その時、騒がしくはしゃぐ声が！！



子供の時から騒々しい子だったんだね、のりえ（＞＜）

で、それに付き合わされるかおる。


高台まで来て、空が近くなったとテンション上がるのりえに、疲れたと、ローテンションのかおる。

今も変わらず･･･だね（＾＾）




どうやら今日の旅館のお客さんは、のりえとかおるの家族らしい。

一緒に遊んでもらえばと母に言われたのだが･･･。


このテンションについていけなかった麻音は、逃げ出してしまったよう。



でも、麻音と楓のいる高台の下で、後少しだとせかすのりえに、反発するかおる。


引っ張り合いの押し問答の末、手が離れてしまったふたり。


そして、勢いでのりえがしりもちをついてしまったのだ！！


痛いと泣き出してしまうのりえ。

どうすればいいか分からず、吊られて泣いてしまうかおる。


そして、それを見ていた楓までも！！


連鎖反応で麻音も泣きそうになるけど･･･。


その時、勇気を振り絞った麻音。


「こんなとき、お姫様は･･･、口笛を吹くの！！」

そう楓に宣言し、口笛を吹き出したのだ！！


だが、やっぱり音が出ない。

何度も何度も挑戦して･･･ついに音が！！


その音に驚いたかおるとのりえ。

思わず泣き止んで麻音の口笛に聞き入ってしまったのだ。


すごいすごいと拍手を送る楓。

かおるとのりえもすっかり泣き止んで笑顔で行ってしまうのだった･･･。



その時、楓を迎えに来ていたお父さん。


「またね」と手を振り、行ってしまう楓。


なんだか胸がいっぱいの麻音。

物語の続きは･･･。


「ピラミッドへついたお姫様が口笛を吹くと･･･たくさんの人が集まってきて、
みんな友達になりました」




現代へ続く思い出の１コマ。

みんな覚えてるのかな？

でも、そんなの覚えてなくても、４人にとって大切な想い出であることは間違いないわけで。


まさに運命。


麻音の口笛のルーツも分かったことだし。


うん。
イイハナシでした（＾＾）



◆そしてある日のこと、なので


今度は２００９年のお話。

麻音が学校帰りに見かけたももねこ様。


頑張ってその体を撫でようとするのだが･･･。

逃げられてばっかり（＞＜）



そのももねこ様が飛びついた先、そこにはのりえが！！


なんでも心が折れているのだと、大きなため息をついていたのりえの頭に飛び乗ったももねこ様。



ふたりはクラスは一緒だけど、あまり話もしたことがなかったよう。

ちょっと怯えた麻音ですが･･･普段はクラスで一番元気なのりえが落ち込んでいるのが不思議だったよう。


甘いものも食べたがらないなんて･･･のりえ、何があった！？


どうやらある人のために丸ごとかぼちゃでプリンを作ったそう。

でも、それを渡すと、丸ごと･･･の突っ込みはおいといて、甘い物好きじゃないんだよねって言われてしまったそう。


そこで怒りののりえは、そいつ･･･ひょっとこどっこいに思わず甘いものがキライな奴は極悪人だと言ってしまったよう。



で、当然うまくいくわけもなく･･･。

余計な事をしゃべらなくていい極意を教えて欲しいと麻音に尋ねるのりえ。

しゃべるのが苦手な麻音には、そんな極意はないけれど、でも、のりえには素直にそんな話も出来るよう。



のりえは将来甘いものが苦手な人にも、美味しいと言ってもらえるようなスイーツが作りたいと、パティシエを目指しているよう。

まぁ、まだぼんやりとした夢のようですが。



麻音は･･･音楽家。

って、今はそうだったのか。


自分の気持ちを伝えられるような音楽が出来たら･･･。

同じ思いを共有したふたりはそこから仲良くなったよう。



夕日の海。


海のステージ。

そこで思わず口笛を吹き始める麻音。


そのメロディに何かを思い出したのりえは、海のステージみたいと言ってくれたのだ！！


今、同じことを思っていたという麻音に、偶然だと答えるのりえ。

でも、麻音には偶然でもいいのだ。
同じ思いを共有できたのなら。


だが、それも言い当てられてしまったのだ！！


「あなたの口笛って最高の楽器なんじゃないかな」

それならとても嬉しい。
想いを伝えられるのなら･･･。


「あなたと友達になりたい！！」

そう想いを込めて吹いた口笛。


すると･･･のりえは手を差し出し「友達になろう」と言ってくれたのだ！！


嬉しくなる麻音。

こちらこそと握り返した手。


すると･･･友達記念だと言って、スイーツ食べまくりに行こうと言い出すのりえ。

まぁ、それもＯＫってことで。



口笛がもたらしてくれた素敵な友人。

麻音にとって、確かに口笛は最高の楽器なのかもしれない。


のりえに分かる麻音の口笛に込められた思い。


まだまだかおるや楓には理解できそうにもないようですが（＾＾）




鬱陶しいほど元気なのりえだけど、その元気に救われることもあるんだよね。


今回は麻音主役の過去編。


どんな風にして彼女たちが出会って友達になったのかがわかって、なるほどねって感じでしたわ。



決して上手くない口笛だけど、それが逆に味になってるんじゃないかなぁ。

私的にはそう思いました。



今回もほっこりをありがとう！！





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