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2016年05月12日
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テーマ:ニュース(99632)
カテゴリ:政治問題
 ソウル大学教授の朴吉吉熙(パクチョルヒ)氏は、核兵器開発を続ける朝鮮に対する国際社会の対応について、4月17日の東京新聞に次のように寄稿している;


 1月6日の核実験以降、北朝鮮は軍事的挑発を続けている。米韓の合同軍事演習に対抗することを口実にしているが、実際の目的は核とミサイルの能力を高め周辺国を圧迫することにあることは明らかだ。専門家たちは、4月13日の韓国総選挙から5月に予定されている朝鮮労働党の第7回党大会まで挑発を続ける可能性が高いとみている。国連をはじめとする国際社会の制裁にもかかわらず、北朝鮮の行動に変化の兆しはない。

 北朝鮮に対する対応を見ながら、ふと米国が1980年代末から90年代初めまで主張していた「対日修正主義」を想起した。当時米国は日本の市場開放のために相当の圧力をかけていた。「外圧」といわれた市場開放を求める圧力の陰には、修正主義者が唱えた「日本異質論」という独特な日本観が存在した。日本は米国と異なり、日本自らが主導して改革を推進する可能性が低いため、外からの圧力によって日本の変化を誘引すべきだという孝え方だ。

 脈絡は全く違うが、今世界が北朝鮮に向ける視線は、当時の米国の「対日修正主義者」の視線に似たような感じを受ける。まず、北朝鮮は他の国々とは全く違うと認識されている。ある専門家は北朝鮮は共産主義でも社会主義でもなく、独特な外交安全保障観と支配理念に基づいたスルタン主義政権だと断言する。北朝鮮は他のあらゆる国家とも比較しがたい異質な体制を維持しているという解釈だ。北朝鮮は彼らだけが理解する信念と観点から世界を見る「われわれとは違う」体制の国であるとみているのだ。その体質ゆえ、自ら改革することは困難であり、指導者の見解が変わるか、指導者そのものが交代しない限り北朝鮮において意味ある変化を期待するのは無理だという判断になる。

 こうした認識は、外からの圧力と制裁をもって北朝鮮の変化を誘導するしかないという論理につながる。国際社会の圧力は北朝鮮の変化を引き出すための前提条件でもあり、これなしに北新鮮が他国に対し理性的な行動に出る可能性は低いとみられている。

 北朝鮮に対する修正主義的見解は対北強硬論の論拠であり、今では主流の考え方である。中国をはじめ多くの国々が北朝鮮に軍事的挑発を中止し、朝鮮半島の平和のために対話に応じるべきだという忠告を繰り返している。それにもかかわらず、北朝鮮は核実験やミサイル発射を続けているからだ。国際社会の我慢も限界に達し、北朝鮮をかばい続けてきた中国でさえ制裁に賛同する流れをつくったのは他でもない北朝鮮である。現時点では少なくとも北朝鮮の間違った行動に罰則を与えることに反対する国はない。

 もちろん、これらは制裁のための制裁であってはならない。制裁は北朝鮮の国際社会への挑戦に対するペナルティーであり、北朝鮮を対話の場に引き戻すことを目標としたものでなければならない。制裁措置が長引くか否かは北朝鮮次第であろう。北朝鮮が核やミサイルの開発を続ける限り、修正主義的主張は消えないからだ。また対話が再開されたとしても、これが対話のための対話となってはいけない。北朝鮮の非核化のための対話でなければ、核の既成事実化につながるからだ。北朝鮮の非核化は東アジア安定の要である。
(ソウル大学国際大学院教授)


2016年4月17日 東京新聞朝刊 4ページ「時代を読む-国際社会は対北『修正主義』」から引用

 ソウル大学の朴吉吉熙先生は、日韓関係に関する記事ではいかにも学者らしい冷徹な理性に貫かれた文章を書くので、当ブログもこれまで何度も引用しているのであるが、どうもテーマが半島の南北問題になると、急に論調が怪しくなるような気がします。この記事では、朝鮮が国際社会の批判にも関わらず核兵器開発をやめないのは、核兵器を保有することによって周辺国を圧迫しようという目的があるからだと簡単に決めつけているが、これは私は大いに疑問だと思います。朝鮮のような国土の狭い国は、本当は周辺諸国との経済交流などを通じて平和に繁栄することを希望しているはずです。しかし、現実に朝鮮がそういう道に進むことを妨害しているのは、アメリカの敵視政策です。そのアメリカの経済力が頼りの日本は当然、アメリカの子分として朝鮮を敵視し、未だに国交を開いていない。かつては盟友であった中国も、近年はアメリカとの深い経済的な結びつきが出来てしまったため、朝鮮には冷淡になっている。その上、上の記事では朝鮮が言うところの「米韓合同軍事演習」などは口実だと言ってるが、私はそうではなく、あれは朝鮮政府の本音に違いないと思います。米韓合同軍事演習は、名称こそ「演習」ですが、実際は朝鮮政府側に1ミリの隙でもあれば、米軍も韓国軍も一挙に平壌を空爆し朝鮮全土を軍事制圧することを目論んでいるとみるのが正解というものです。したがって、演習の期間中は、米韓軍の戦闘機が国境線に接近するたびに朝鮮側も戦闘機をスクランブル発進させて国境防衛をしなければならない。その戦闘機の燃料代が朝鮮政府の台所事情を大きく圧迫しており、これを一気にはね返すには核兵器による「どう喝」意外にないと考えるのは自然なことと思います。かつて日本の軍隊が満州事変を起こしたときも、当時の日本軍は「中国側が先に発砲した」と言いましたが、実はしかけたのは日本軍だったことが後になってから判明しています。トンキン湾事件のときも、米軍は北ベトナムが先に発砲したから応戦したなどと発表したのでしたが、これも後になって、実は米軍が仕掛けたものだったことが判明しています。侵略者の手口はいつの時代も同じで、アメリカはあわよくば朝鮮でも実行しようと狙っているとみて間違いないでしょう。もし米韓合同軍事演習が純粋に「演習」を目的としているのであれば、朝鮮政府に負担をかけないように、南太平洋の赤道の向こう側にでも行ってやればいいのであって、わざわざ朝鮮との国境付近で「演習」をやるのは、朝鮮侵略という邪悪な目的をもっている証拠です。


※お断り 当ブログでは、朴吉吉熙先生のお名前を漢字4文字で表示しておりますが、これはソフトウェアの問題で本当のお名前を表示することができず、便宜的に表示したもので、本当は「吉吉」は一文字です。







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最終更新日  2016年05月12日 16時29分55秒
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