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カテゴリ:読書
知人から赤松利一さんの話を聞かされて興味を持ちました。
聞かされたのは娘さんのことが書かれた小説「ボダ子」です。 還暦過ぎてデビューした作家が書いた小説のタイトルが「ボダ子」 良いセンスです。 そのあと赤松利一さんが気になって色々調べました。 どの本もそこそこ新しく、セールの対象になる感じではありません。 それでもどうしても欲しくなってデビュー作の「藻屑蟹」を購入しました。 藻屑蟹 (徳間文庫) [ 赤松利市 ] 何に惹かれるかというと、赤松さんの顔です。 良い小説を書きそうな感じなので。 普通の顔ではありません。 ネットにはサングラスをかけた画像もかけていない画像もあります。 年輪以上のものが絡みついている顔です。 単なるおっかない感じとも違っています。 溺れているような感じもあって魅力的です。 プロフィールもインパクトがありました。 還暦過ぎて高齢デビューをされたということです。 さらに授賞当時漫画喫茶に住んでいて住所不定だった事も話題になったらしい。 職歴とかもすごいんですよ。 大手消費者金融から会社経営、除染作業員、風俗店の呼び込みなどをへてデビュー。 要らんことを一杯見てきた感じでしびれます。 こういう人が書いた小説は、何だかとてつもない事が書かれているような気がするのです。 原発作業員の話ってあまりかけないですよね、たぶん。 実体験としてそういうの体験している人でなければ、たぶん何となく取り上げにくいと思う。 でも私の期待が高すぎてそれほど楽しめなかったです。 悪くはなかったです。 でも水準以上だった。 デビュー作だからしゃあ無いと思う。 紙の本にして250ページぐらいなのですが、引き延ばした感じがあるのです。 受賞作品の改稿作品みたいだからしゃあ無いか。 もともとの「藻屑蟹」は原稿用紙50から80枚ぐらいの作品だったらしいのです。 短編の分量だと思います。 新人が一冊に引き延ばせば品質を維持できないぐらいのことは想像出来ます。 原型のものも電子書籍として売られているので、いずれ買って読んでみようと思います。 当時の選考委員の評価つきで200円で売られているようです。 藻屑蟹 1(第1回大藪春彦新人賞受賞作)【電子書籍】[ 赤松利市 ] 法外に高い評価をされていたみたいだから、当時の熱みたいなものもちょこっとわかるかも知れません。 「藻屑蟹」を読んで見た印象は、わりとさわやかです。 もっとギトギトして最低なものが読みたかったのですが、まだきれいな感じ。 これは若い男性を主人公にしたからかも知れません。 今後も赤松利一さんの本は読んでみたいと思っています。 「ボダ子」はまだ1800円ぐらいするので買うのはだいぶ後になると思いますが。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.17 00:44:49
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