どうしても作りたかった!
世の中のケーキ屋さん、あ、大げさでしたね。
日本中のケーキ屋さんがお店を続けていられるのも、「バースデーケーキ」の
オーダーをいただけるから!と言っても過言ではないかも。
ところが、家族でお祝いをするその場で「ケーキが食べられない家族がいる」と。。。
まあ、とくにケーキなどなくてもいいのかも知れませんが。
ちょっとしたことですが「食べられない人」も「食べられる人」も微妙な気遣いをしてしまうことに。
私が糖質オフスイーツに取り組みはじめたころ、お客様からこんなお話を聞きました。
「父の誕生日にはケーキを買って家族でお祝いをするんですが、糖尿病の父はローソクの火を吹き消すと部屋へ帰ってしまう」
うむ。。なんとなく寂しいお話です。
うちのお店、堀田洋菓子店は1950年に私の父親が創業。
いらい、町のケーキ屋としてみなさんに可愛がられてきました。
家族団らん。お茶の間。
私はここをとても大切に考えてお菓子づくりを続けています。
キーワードとして「お茶の間スイーツ」という言葉もよく使いました。
ところがそれを容易にしない病気が急増。糖尿病という疾患。
創業の1950年ころと比べると、糖尿病患者は50倍に増えたと言われ、
今やシニアの4人に一人は糖尿病を疑われる時代です。
しかしまた幸いなことに「糖質が低ければ糖尿病の人が食べられる」ということも、わかってきました。
ならば糖質オフのバースデーケーキでしょ!
そしてもう一人、1型糖尿病の少女との出会い。
幼稚園年長のとき発症しその後は残念なことにインスリンに頼る彼女に
なんとかして好きなケーキを食べてもらいたい!
彼女からのリクエストはなんと「チョコレートケーキが食べたい!」
ひえーっ。。。
でしたが、なんとか彼女の誕生日にはまにあい、ショコラ生地のケーキを食べてもらうことができたわけです。
このあたりから、私のこだわり「皆で楽しめるバースデーケーキ」作りがエスカレートしていくわけです。
ケーキを囲み楽しむひととき。
他愛もないそんなひと時でも、食べられない人が一人でもいたら、悲しいじゃないですか。
そんな想いから「食にもユニバーサルデザイン」という言葉も浮かんだりしています。
まだまだ、研究や開発は必要なのですが、コツコツやっていきます。
おかげさまで、ほぼ毎日「糖質制限グルテンフリーのバースデーケーキ」や「卵アレルギー対応糖質制限グルテンフリーのバースデーケーキ」を全国にお届けできるようになりました。
ホントにやりがいのある仕事に出会えました。
この仕事のきっかけづくりをくださったみなさんに感謝です!