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カテゴリ:映画
最近、御用達のCSムービープラスで今夜は「ヘイトフル・エイト」。クエンティン・タランティーノの目下の最新作、劇場では観られなかったので。製作は昨今話題のハーヴェイ・ワインシュタインだ。美術に「キル・ビル」に続く種田陽平、音楽にはエンニオ・モリコーネを迎えオスカーをもたらした。70mmフィルム撮影も話題になった(ネタバレあり)。
西部劇ながら密室ミステリーでもあるというユニークな内容。でも、展開はこの監督ならではの予想もつかない風変わりなものだ。駅馬車でのカート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、サミュエル・L・ジャクソンらのやり取りが続くが、本題は雪嵐の中、小屋に辿り着いてからだ。サミュエルが人種差別の恩讐でブルース・ダーンを撃ち殺すのは、まだ小手調べ。その間にコーヒーに毒が盛られ、アッサリとラッセルが倒れる。この毒を盛ったのは一体?ということでミステリー的展開に。 サミュエルが探偵よろしく推理。とりあえず、コーヒーを飲もうとしていた新保安官ウォルトン・ゴギンズはシロ(白人でもある)として組む。怪しいのは、まずいコーヒーを淹れるデミアン・ビチルか、死刑執行人というイギリス人ティム・ロスか、カウボーイのマイケル・マドセンか。実は全員がクロで、親玉のチャニング・テイタムは床下に隠れていて、サミュエルの玉を撃ちぬく。でも、リーの弟だったテイタムも、アッサリとサミュエルに頭を打ち抜かれる。 リーの部下が15人いて、嵐が止んだらやって来るという話は本当なのかどうか?一応、生き残ったサミュエルとゴギンズだが、瀕死の重傷を負って絶望的な状況。そんな救いのないまま物語は終わる。エンディングに流れるのはロイ・オービソンの曲。タランティーノらしい語り口の面白さと意外さ(奇妙さというべきか)で見せる1作。この人の作風は「レザボア・ドッグス」あたりから変わらないなあとつくづく思う。 雪に閉じ込められた小屋で、一行は、既に殺されていた黒人の女将が作ったシチューを皆で喰っていた。この映画を見て、ああいう西部なメシが食べたくなったので、来週はカウボーイたちの定番、豆料理でいくことに決めたのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年11月23日 23時14分27秒
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