先日、「子どもの敏感さに困ったら読む本」について書いたのですが、そこではあまり触れなかった
親子関係について、
もう少し残していけたらなと思います。
児童精神科医の著者の長沼さんは、
敏感な人たちが社会に適応していくことはハードルの高いことだと言います。
過敏性の問題もあるし、とても疲れやすい。普通のようにはできないなど、色々問題を抱えます。
その人たちを助けるには、
「子どもを信じること。
自己肯定感をもてるように関わること。
過保護、過干渉にならないこと。
親が抱えている心のわだかまりがあるなら、癒してあげること」
を、あげておられました。
親がHSPであるか、そうでないかによって、
子どもへの影響も異なることも書いてありました。
親がHSPでない場合、
子どもの抱えるしんどさに気づいてあげれないため、子どもはわかってもらえないと思ってしまったり、親も理解できないために、普通を押し付けてしまう。
親がHSPである場合、
子どものことを心配しすぎて、過保護、過干渉になってしまうことがあり、
親が一生懸命になればなるほど、かえって子どもが自力で生きようとする力が出せなくなる
と、ありました。
私の場合は、ですが、両方理解できてしまいました。
私はHSPだと思います。
私の親はHSPではないと思うので、小さい頃から、親にわかってもらえないと思うことが多く、否定されてきた感も残っていますし、親の顔色ばかり見て、親の意向に合わせ、自分の感情を抑えて生きてきたなと、思っています。
だからこそ、その生きづらさがわかるぶん、その反動かのように、HSCである子どもに対し、
気持ちはよくわかるからと応えてあげたくなるし、
私自身の境界線が弱いぶん、子どもたちの不安やストレスがどんどん入ってきてしまい、一種の共依存のような状態になり、過保護、過干渉になりつつあるなと、思いました。
けど、いまのままではダメなんだとこの本を読んで気付かされました。
子どもの問題なようで、親である私の抱えてるものが解決してないから、子どもへも影響がでているんだと知り、そこからは自分を見つめ直す時間になりました。
今でもなお、親には本音は話せないですし、甘えれない自分がいます。
親には感謝していますし、親孝行だってしたい、許したい気持ちもちゃんとあるのに、目の前にたつと、今でもまともに目を見れない自分、甘えることのできない自分に、ずっと負い目を感じていました。
そんなことは、今の息子たちの問題とは関係ないと思っていましたけど、
分かってもらえなかった→受け止めてあげたい
甘えれなかった→甘えさせてあげたい
と、反発なのか、過保護、過干渉まっしぐらになっていました。
著者の方は、
「子どもの弱さを受け入れるということは、自分の弱さを受け入れなければいけません。
わだかまりがあるうちは、許そうと思っても許せない。
憎いという気持ちを認めましょう。
憎いという自分を責めなくていい。
許さなくていい。
そのままでいい。
そういうものなんだと受け入れるだけでいい。
それはもう終わったこと、もういいじゃないかという方向に気持ちをシフトしていけるとかなり楽になる。
これまでよくがんばってきたんだから、少し休んでもいいんじゃないかな」
と、言われており、
少し気持ちが軽くなりました。
ずっと、親を否定しない自分にならないとと縛っていたことにも気づきましたし、一旦全てをそのままでいいと思うことで、子どもへの見方も変わりました。
過保護に、失敗しないように、人に嫌われないように、こうしたらいいんじゃないかとアドバイスのつもりでしていたことも、度を超えると、こうしないとダメに縛られ、自分で臨機応変に行動できない人、私みたいに顔色ばかり見て自分で考えれない人になると気づきました。
まずは、気持ちを抑えないで、自分の意思をだせるようにし、「それでいいよ」って言っていきたいと思います。
本には、
「良い悪いのジャッジを手放す。
いかに、それでいいんだと思えるかがカギになる」
とも、書かれており、
その考え方を軸に、子どもに関わっていきたいと思いました。
そして、下の子の保育園問題。
毎朝、行きたくないという息子に対し、応えてあげたい、守ってあげたい気持ちと、行って強くなってほしい気持ちとで、毎日葛藤しています。
どこにも吐き出せる場がなければ、自分の中で溜め込んでしまうので、嫌だ行きたくないと言えることは大事なことだとは本を読んでわかったのですが、
そこからどう向き合うべきかがわからず、悩んでいました。
本には、
「親の心配は子どもにも伝わる。
親が一生懸命になるほど、子どもが自力で生きようとする力を出せなくなる。
少し距離をおいたほうが、子どものためにだということもある。
過保護、過干渉で育つと、どうしても社会的スキルが弱く、世の中を渡りあえず、引っ込み思案な性格になる。
過剰に心配しすぎて、世話を焼きすぎない。
何かあったら、いつでも支えるからという姿勢で、適度な、つかず離れずの関係になるとベスト」
と、ありました。
ずっと探していた答えの糸口を見つけれたような気持ちになれた言葉でした。
無理やり連れていくことは、わかってもらえなかったという私と同じ気持ちを抱かせてしまうんじゃないかというのが根底にあり、ずっと一緒になって不安がっていましたけど、私が今やってみることは、
子どもを信じて、保育園の先生たちを信じて、大丈夫だから行っておいでと笑顔で送り出すこと。
乗り越えれる力があることを信じ、伝え、乗り越えれたときは一緒に喜び、たくさん褒める。
先生たちには、苦手に思ってることは伝え、共有し、味方を増やす。
そういう形での支え方もあるんだと思えました。
全部1人で、守ってあげようではなく、
「適度な、つかず離れず」。
これからの私の目標になりました。
親子関係。
親である私と息子。
それだけの問題ではなく、私の親との関係まで影響するとは‥
育ってきた環境って、大きいですね。
このまま、自分の過保護や過干渉に気づかずいたら、息子だけではなく、もしかしたら孫にまで影響していたかもと思うと、今一度、この本に出会え、立ち止まって考えれたことに、ほんとに良かったなと思えます。
きっと、まだまだ直すべき点はあるだろし、気をつけていないと同じことをしちゃいそうですけど、
知らないでいたときより、何かいい方向にいけそうな気持ちになれたことがうれしいなと思います。
もし今、子どもさんの敏感さに困っているなと思われる
方がおられましたら、きっと何かいいきっかけを見つけることができる本だと思います。
おすすめです!
子どもの敏感さに困ったら読む本 児童精神科医が教えるHSCとの関わり方 [ 長沼 睦雄 ]