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テーマ:映画館で観た映画(8582)
カテゴリ:邦画(た行・な行)
監督: 寒竹ゆり 制作総指揮: 岩井俊二 出演: AKB48 公式サイトはこちら。 正直、昨年まではこのコたちは全然顔も名前も 一致しない・・・ という状態でした(笑) 人数多すぎますもん。 なので楽曲は2010年紅白メドレーで歌った3曲しかちゃんとはわからないです f^^; 先日「桜の栞」「十年桜」を初めて聴きました。 いい曲ですね。 少女たちは今の自分に何を思うのだろうのか? というサブタイトルなのですが、 やはり48人全員は出ておらず(そりゃそうですよね)、 一部の主要メンバー(プラス将来の主要メンバー?)のインタビューが中心です。 具体的には、入場者記念で貰ったハガキに写っているメンバーですよね。 高橋みなみ 小嶋陽菜 前田敦子 板野友美 峯岸みなみ 篠田麻里子 宮澤佐江 柏木由紀 大島優子 河西智美 渡辺麻友 北原里英 指原莉乃 横山由依 (順不同) このくらいだったでしょうか。 うろ覚えなので足りなかったら教えてくださいね。 何となくAKB48の2010年総選挙のYouTubeなどで予習はしており、 ここに出てくる大体のメンバーの顔と名前は一致してます。 最も、メディアの露出が多いメンバーは覚えますけど。 ですが1人1人詳しく見ている訳ではないので、 ネットですとか雑誌ですとか映画とか、あとは外見のイメージでしかわからないメンバーについても、 彼女たちの生の声をスクリーンから発信できたというのは大きいと思います。 (ある程度は、「こういう線で話して下さい」という誘導はあったかもしれないけど。) 私のようにあまりAKB48を知らない人にとっては、「入門レベル」での 教材? になると思います。 しかしながらそれでも本作鑑賞に当たっては、最低限の予習は必要に感じました。 例えば主要メンバーの顔と名前が一致すること、 AKB48における「センター」とは何か、「推し」とは何か(笑)とか、あとは誰が何期生だとか、誰がチームAとか、所属までわかっているとさらに入りやすい。 基本的にAKB48の歴史とかは語られないので、そのあたりは自分で調べるしかない。 AKB48 wikipedia 例えば劇場に通ったりしてメンバーを追いかけているファンの方にとっては、 この作品は正直、物足りない部分も多かったのではないかとも想像しますが、 メディアを通じてしかわからなかった彼女たちの素顔を垣間見ることができるので、 そこがこの映画の「売り」なんだと思います。 ただ、"to be continued "的というよりもやはり「今」を描くことが主体になってしまっているのは仕方ないでしょうね。 もっとたくさんのメンバーの声も聞きたかったですが、映画として成立させないといけないし、 これが限界なのでしょう。 インタビューされてるメンバーたちの「本音」というか、「素顔」、 部分的ですが興味を惹かれました。 完全に本音という訳にはいかないですし、また映画向けというか、 若干プロモーションビデオ的な要素がなくもなかったので、そこには 「ドキュメンタリー映画」を意識した構成も当然ある。 撮り方の美しさなんかがそうですよね。 特に、こじはる(でよかった?)の出演シーンはすごく綺麗。 そのまま写真集に使えそうな映像です。 その他のメンバー、例えば、宮澤さんなどは、ステージの感じと素の感じが かなり違ってて、インタビュー中の彼女はまるで女子大生のように、 すーっと溶け込める雰囲気でした。 宮澤さん、そして峯岸さん。 彼女たちは初期(に近い)頃から活動し、 またそこそこのポジションを得ている立場として、共通のことを言ってました。 すなわち、 「自分はもっと上に行きたいけど、これが自分の実力だろう」という主旨のことです。 あれだけ大勢いたら、自分のポジション取りも本当に大変だろうし、 あとから入ってくる新メンバーが追い上げてくる脅威もあるだろうし。 この大所帯の、しかも不安定な組織(いきなり「組閣」とかありますから)の中で、 少なからず彼女たちが抱えている不安のようなものも読みとれます。 そして柏木さん。 おっとりしてるコなんだろうなーと思っていましたが本当にその通りで、 故郷・鹿児島での旧友とのシーンなども、飾ってないんだなあと思わせる。 この彼女がチームBのキャプテンをしている様子も出ていましたが、 いきなりぐいぐい引っ張るよりも、まずはみんなを知って・・・ ということを信条としている彼女が、本音を話す部分。 ここも、抱えている重責への不安だとかが分かります。 そして昨年めでたく総選挙第1位になった大島さんでさえも、 将来を見据えていろいろ考えているというのも、何か考えさせられる部分が ありました。 あとこの映画で印象的だったのが、横山さん。 彼女に関しては本当にこの映画以外にはわからないけど、 先輩メンバーとの仕事の中で、彼女の努力が認められて引き上げられたというのも すごく理解できる。 ただ単に容姿端麗である、歌やダンスがうまい、というだけではダメ、 そこに人間的に魅力があり、伸びしろがある人材を求めているのでしょう。 新旧のメンバーを抱えながら、ずっと見守ってきつつも、 自らのスキルアップもし、さらにメンバーを引っ張っている 高橋みなみさん。 彼女のポリシーというか、根性というか、嫌われ役になってもいい、AKBに骨を埋める! という姿勢はすごいですね。 サラリーマンだって今時こんな人いないでしょう? しかもまだ19歳。 あれだけの組織を実質まとめられているのはひとえに彼女の存在でしょう。 モー娘。の中澤さんを思い出しますが、さらにさらに彼女は、 瞬時に判断して的確な言葉を発していく。 AKB全体を考えられる統率力は素晴らしいものがあります。 天性のものなのでしょう。 あるメンバーが、「たかみなに嫌われたら、それは人間として何かが間違ってるんだ」と 発言していることなども、如何に彼女が信頼を得ているかが分かる証拠ですね。 誰もが安住していられない、のほほんとしたらいけない、という想いを抱えながらも、 それでもAKB48は好き、続いてほしいと願う気持ちがベースにあるからこそ、 続けることができるんだと感じます。 その中で不安を感じていても、いつの間にか自分の居場所ができ、 役割ができていく。 流されそうになる中で、仲間がいて、かつ切磋琢磨できるからこそ、維持できるグループなのでしょう。 その中でも、自分を見失わないでほしいな、と、私などは思ってしまいます。 ほとんどうちの子たちの世代なので必然的に思うところもありますし、 AKB48にいつまでいるかはわからないけど、卒業してからの人生の方がずっとずっと 長いはずだしね。 何でこのグループがこんなに!? って思ってしまって、 興味のない大人もたくさんいると思います。 しかしながら、どうしてここまで、社会現象的になってるのか、その理由を知りたい方には、 本作は適しているようにも思います。 監督も、彼女たちと比較的世代が近い寒竹ゆりさんということで、 メンバーたちも長期間の撮影(ステージの日付などでそう思うんですが)にも関わらず、伸び伸びとした感じが出ているのかもしれません。 興味深いドキュメンタリーでした。 今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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