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テーマ:化学(316)
カテゴリ:授業
先日の講義実験でダニエル電池を実験しているとき 素焼き容器中の銅板をそのまま動かさず、 ビーカー中の亜鉛板を遠ざけるとモーターの回転が遅くなり、 亜鉛板を素焼き容器に近づけるとモーターの回転が速くなりました。 ![]() モーターを外して、起電力をテスターではかると亜鉛板を動かしても起電力は変わりません。しかし、モーターをつなぐと起電力に変化が出ます。 どうしたことでしょう!? <電流が大きくなると電池は電圧が低下する> 起電力(理論上の電圧) 2V のある電池に、 5.0Ω の抵抗器をつなげると 0.2A の電流しか流れなかったりします。 オームの法則 V = RI から考えると (2V ÷ 5Ω =) 0.4A の電流が流れるはず。 0.2A しか流れてないのでこの電池の実質的な電圧は (0.2A × 5Ω =) 1V になっています。 <原因は電池の内部抵抗> この電池の性能低下は、電池の内部に抵抗がある、とみなすと説明ができます。 この抵抗を内部抵抗といいます。 ![]() <ダニエル電池で極板を離すと内部抵抗は大きくなる> 電池の極板は電解質溶液で隔てられています。 電解質溶液の抵抗値は極板間の距離が離れると大きくなります。 V(測定電圧地)=E(起電力)-r(内部抵抗)xI(電流) を考えると 極板間の距離が離れるとr(内部抵抗)が増える。 したがって、電圧降下rIの値が増えます。 こんなことから どんな電池でも、正極・負極の電極間距離を短くする工夫がなされています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.04.26 11:40:02
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