ひばかり

ガラスは面白い。
と言ってもガラス器などといった崇高なものではなく
埃を被り朽ちかけた窓枠に嵌め込まれた
波打つ古ガラスやなんかに心ときめいてしまうのだ。

先日、友人である、通称チビ（３０歳女）から
以前より頼んであった品物が手に入ったとの連絡を受けた。

というのも我が家には私の個人的な趣味で集めた
そして現在実際に使用している旧い建具があるのだけれど
これに色硝子を嵌め込んでみたらどうだろうか？などと企み
“旧い建具には旧いガラスだろ”ってな事で
骨董業界人である彼女に、出物があった折には
気に掛けておいてくれる様、お願いしていたわけである。

この人、数年前より業界に単身足を踏み入れ
今では、すっかりあっちの人。
一緒に悪さをしていたひと昔前には想像もつかなかったことで
この成長振りには少々驚きである。

しかし、あのドキドキ、ワクワクの宝探しを
仕事として出来るなど羨ましい限りであるが
実際仕事となると辛い事もある様で
話を聞くと、まぁ俺には務まらんかな、と思ったりもする。

「今年は自分の店を持つ」と意気込む彼女。
こういう前向きに頑張っている人の姿を見ると
自分も怠けてられねぇなぁ、と少々後ろめたい様な
焦りにも似た心持ちになるわけであるが、まぁ、こんなもんですね。



何しろ、ガラスは面白い。
いつの間にやらすっかりその魅力に憑りつかれてしまった。

今は予定している建具に、集まったガラス達がすっかり嵌込まれた姿を
想像しつつ、心ときめかす毎日である。

ウシシ。

未来の女古道具屋店主！今回はさんきゅう！

またよろしくねー。



（今回こいつをデコレーションしたい。完成した暁にはまたこの場をお借りして報告いたしまする）