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カテゴリ:政治
菅総務相がNHKの受信料の支払いを義務化する放送法改正案を通常国会に上程するそうですが、彼にはその前にやるべきことが残されています。NHKの国際放送に介入したぐらいですから、経営体制を抜本的に改革させられるでしょう。
視聴者のNHK離れの原因は公金意識の欠如、お役所仕事にあると言えます。NHKが自己努力をしているとはとても思えません。不払いに対して督促状を送付したのは、消費者金融が裁判を恫喝の手段として用いたのと同じレベルです。 受信料を不払いにしている人は、NHKに対する抗議の意味で不払いにしている人が少なくありませんので、NHKは先ず信頼回復に努力すべきです。督促状送付はNHKが構造改革を先送りし、組織温存のみを謀っている証拠です。 菅総務相がNHKの国際放送で北朝鮮の拉致問題を取り上げるように行政命令を発動した時の言動は国民の理解を超えています。拉致家族会ですら戸惑いの声を隠していません。総務相になって舞い上がっているという印象を受けました。 今回の放送法改正案は二の陣なのでしょうが、大臣の思いつきで法律を作られては国民が迷惑します。彼には大臣の威厳を示す対象としてNHKが最適なのでしょうが、国民的議論を抜きにしたスタンドプレイは国民の支持を得られません。 放送法改正案は内閣支持率をさらに下げるでしょう。安倍首相が国民から支持されない理由の一つは民意と離れた政策を強行するところにあります。外交では得点を稼ぎましたが、内政では政権末期症候群が既にあちこちで見られます。 小泉劇場を支えたのは民意を政策に反映したからですが、安倍首相は党内情勢を政策に反映したとしか思えません。世論を無視した祖父岸元首相、マスコミを追い出した大叔父佐藤元首相の悪い面だけを受け継いでいるように思われます。 安倍首相は体制を立て直す最後の機会です。内閣支持率は些細なことを発端として急落します。造反議員の復党が安部内閣をレームダックにしました。小泉内閣では表沙汰にならなかった不祥事が次々に暴露されるのもそのためです。 菅総務相にアドバルーンを上げさせ、安倍首相が指導力を発揮する場面を演出するのならば素早く対応しなければなりません。田舎芝居はすぐ飽きられます。NHKの構造改革の方向性は明らにされているので足らないのは実行力だけです。 BBCでは改革派の会長が政府からの圧力で辞職させられましたが、職員が大規模な抗議デモを行う異例な展開を見せました。受信料に頼る放送局が官僚主義に陥るのは洋の東西を問いませんが、経営陣の刷新をNHKに求めるべきです。 会長が技術系出身であってもNHK村の住人には身を切るような構造改革は期待できません。督促状を送付する前に徹底的に経費を削減した跡が見られないからです。受信料を値下げする案が合理化を迫る外圧になるのならば賛成できます。 受信料の無駄遣いを国民に詫びなければならないのに、督促状を送りつけるような振る舞しかできないような官僚主義体制です。第三者に管理を委ねなければならないような状況なのに自己改革の姿勢が見られないのが理解できません。 日産のゴーン社長のようなカリスマを会長として迎え、徹底的な合理化と意識改革をする必要があります。BBCはカリスマ会長が職員の意識改革に成功しすぎて政府の圧力で潰されましたが、それぐらいのショック療法が必要です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/01/15 11:16:03 PM
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