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カテゴリ:外交
日豪2プラス2が行われました。アジアでは孤立しているもの同士の同盟ともいえますが、中国圏、イスラム圏、インド圏に分裂しているアジアでは自由主義、民主主義、基本的人権、法治主義をとる国同士ですから同盟が可能です。
日本はアジア諸国とは異質な文化の国ですから、アジアとはつかず離れずがよいのでしょう。日本人の中国人観は漢文の世界の影響を強く受けていますが、現代の日本人には武士がいないように、中国人にも漢文の世界は無縁です。 中国人の中華思想によれば中国の周辺諸国は中国の冊封国家であり、中国に朝貢すべきなのです。琉球も冊封国でしたし、中国に朝貢していました。日本も彼らの意識の中では中国の冊封国に属し、中国に朝貢すべき国なのでしょう。 日本の戦後の政治家は中国の「歴史を鑑みれば」の一言で頭を下げ続けてきましたが、小泉前首相には中国の恫喝も通じないことが分かり外交方針を転換したようです。彼らは日本にはまだ利用価値があると考えているからです。 イスラム圏と共存することは根本的に不可能でしょう。イスラム教では信仰が政治であり、政治が信仰であるからです。八百万の神々が住む日本、憲法で政教分離が明記されている日本はイスラム教とは異質な世界だからです。 インドとは友好関係を保ってきましたし、これからも友好関係を深めるべきです。多神教のヒンズー教はカースト制などが理解の範疇を超えますが、多神教、無信教、非信教の日本とは共存可能ですし、対日感情も非常によいようです。 オーストリアは白人至上主義を捨ててアジアの国として生きる決心をしましたが、ヨーロッパ文明は宗主国、支配者の文明であり植民地であったアジア諸国とは異質な文明です。支配、被支配のわだかまりも残っているようです。 資源のない日本は海洋国家として生きるしか選択肢は残されていませんが、自由主義、民主主義国家として生き残るためには日米、日豪、日印同盟を強化し、中国に抵抗しなければやがて冊封国とされ、朝貢をさせられるでしょう。 日中友好を歓迎する雰囲気がありますが、中国は周辺国と何度も武力衝突を繰り返しています。中国海軍は太平洋にも進出しています。台湾有事に備えてアメリカ海軍を牽制しているのですが、日本周辺海域も対象とされています。 韓国も中華圏ですからに日本の西、南は海上封鎖される可能性があります。アメリカの防衛ラインから台湾を外せば日本のシーレーンは中国の管理下に入ります。急成長している国は自制が効かなくなり、何を起こすか分かりません。 かつての日本が膨張主義を取ったように中国も同じ道を歩むかもしれません。中国人には日本人に対する怨念が生きていますから、報復を考えるかもしれません。中国でバブルが弾けたら人民解放軍は台湾解放に乗り出すでしょう。 日本は中国との間合いを常に計り、過度に踏み込まないことが肝要です。中国共産党は旧ソ連のように崩壊するとは考えられません。中国、ロシアは皇帝が支配し、官僚が支配するシステムを民衆も望んでいるように思えるからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/06/10 02:38:00 PM
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