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カテゴリ:医療
妊娠中の女性を収容した救急車が19カ所の病院をたらい回しにされ、処置が遅れ死亡しました。救急車のマニュアルにはかかりつけ医がいない場合が想定されていませんでした。受け付けにも事態の深刻さが理解されませんでした。
根本的な原因は産科医の不足にありますが、それを招いたのは厚労省の医者が過剰になるという状況判断にあります。医師会の開業医の既得権を守るために医学部の増員を認めない方針、圧力に、政治家、官僚が迎合したからです。 法曹界は規制緩和措置を受け入れ、司法試験の抜本的な改革をしました。新任弁護士が職探しをしなければならないような状況になり、地方にも弁護士が配属されるようになってきました。医者も絶対数を増やすことが肝要です。 医者の人口当たりの絶対数は先進国から比べればかなり見劣りがします。医学部の定員を増やせば将来的には医師不足は解消します。医師が規制緩和により普通の専門職並みになれば、需要と供給のアンバランスが解消されます。 医師が特権を教授している日本の医師界は中世のギルド並みの閉鎖社会です。医学部の定員を固定化することにより、既得権を教授しています。都会の開業医と勤務医との待遇の差が大きすぎますから、地方の病院が疲弊するのです。 医師会、厚労省は医者の絶対数を増やせば医師の質を保てないといいますが、患者には生命がかかっていますから、患者の選択に任せればよいのです。医者が多すぎたら困るという人はいませんから、粗製濫造も許されると思います。 大学病院が医局制廃止、臨床研修制度により医師不足に陥っていますから、大学病院から派遣を受けていた地域の病院が医師不足に悩まされています。医師の特権意識を根底から破壊させるためにも、絶対数を増やす必要があります。 産科医の絶対数の不足がたらい回しの背景にあります。地方の医療崩壊も医者の絶対数が増えれば地方に勤務を希望する医者の数も増え、解消するでしょう。選択と淘汰の圧力が加われば、淘汰圧の低い職場を選ぶ者も出てきます。 医師免許さえあれば生涯勝ち組であることが保障される社会は医者を堕落させます。医師免許を持っていても自己努力をしない医者が淘汰されるシステムは医者の絶対数が多くなければ機能しません。競争原理が働かないからです。 競争社会になれば患者に支持されない医者は職を失いますから、ドクターハラスメントをするような医者は淘汰されます。高度の医療技術を持つ専門医も研鑽を怠れば淘汰されますが、患者の支持を受ける家庭医は選択されます。 市場原理に総てを委ねるのは危険かもしれませんが、市場原理が働かない社会よりも健全でしょう。都会の開業医と激務に晒されている勤務医との待遇の差が許容範囲を超えていますから、先ず医者の絶対数を増やすことが肝要です。 医学部の定員数を制限するのは規制緩和の流れに反します。職業選択の自由から見ても、医者の世界をギルドから解放し、希望者に開放すべきです。司法試験のように国家試験を厳しくすることにより医師の質を保たせるべきです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/08/31 08:39:35 PM
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