相変わらず、フジワラシンヤ先生は鋭い。今日は、何を隠そう読書感想文ではなく、最新本のあらすじ、つまり、留まる所、ぱくりである。
それは、麻原ショッコウの話である。彼の故郷は九州の八代で、彼の原点を探ろうとして、出掛けた先生であるが、大した収穫はなく、海に行って、眺めたり漁師と少し話したときに、ふと、思いついたのが、この湾が水俣と近いということであった。もしかしたら、あの目は、水俣病なのではないかと。彼の原点には、このチッソという会社=当時の国家政策を恨んだ国家転覆があるのではないかと。
そういうことを思いながら、文献などを調べると、確かに目が見えなくなっていく症状もあった。ただし八代では水俣病についてのレポートは見受けられなかった。
その後、ふとしたきっかけでついに、一度は麻原に教祖を頼まれた麻原の長男に出会うことができた。(マスコミから逃げる生活で大阪に住んでいたようだ)
麻原は7人兄弟ぐらいで、長男に面倒を見てもらい、盲学校に入れたのも長男であった。長男も、目が見えなかった。いや、2人とも、小さい時は見えていた。
そこで、何とか先生流のリラックスさせる術で、ついに聞きたかったことを聞く。目は、水俣病のでいですかと。長男は、それに気がついたのはあなただけだ、よく分かったね、といい、実は、彼の水俣病申請もしたことがあるが却下されたこともあると言った。麻原が当時、病気が蔓延しピークを迎えた頃、一番魚好きだったこと、その盲学校にも水俣病患者がいっぱいいたこと、などの話を聞きだすことに成功したのであった。
八代も、やっとのことで、個人名はだせないが、水俣病申請した市民が50人ばかりいたこと、何人かは認定されたことの裏がとれたという。
本当に、それが正しいのかどうかは分からないが、本当に先生は鋭い洞察力を持っているものだと、改めて感心した2,3ヶ月前であった。終わり。