神戸から姫路に行くに途中に明石西インターを越え、そこから無料の加古川バイパスが始まる。子供の頃から、ここは土山インターと読んでいた。子供の頃、土山駅からは、別府鉄道というのが走っていて、今調べると1984年に廃線となっている。
まあそれはそれでよい。
神戸には、朝夕しか走っていない三菱、川重といった工場行きの電車が兵庫駅から走っている。営業距離は、今JRで一番短いと考えられる2.7キロである。昔は、工場に資材を運んでいたようだが、今は通勤専用に近いのである。途中駅はなく、兵庫駅側にしか改札がない。都会の中にローカル線である。
オレが小学校のときに覚えているのは、ディーゼルで牽引し、車両には座席がほとんどなかったと思う。外から見ただけだが、監獄列車に見えたものだ。
90年代に出来た慢性赤字路線である地下鉄を救うために廃線しようとはしているものの、黒字路線であり、なかなか難しい状態が続いているようだ。
初めて乗ったのは大学の後輩が、和田岬の病院で入院したので、見舞いに行った時だ。来て下さいというので、行って見ると、女性がいて、彼がこそっと、「結婚相手としてはどうですかね」と言われた。会って10分では、さすがの1戦練磨のオレには判断がつかず、保険で儲かったらしいなと言った。しかし、考えたら、多分、夕方の便で行ったのであろう。通勤客を運ぶので折り返し路線はほとんど回送列車状態となる。
その後、吉兆かたん熊かに彼女を連れて行ったら、おいしくないといってムカついて別れたといっていた。何て鬼畜な後輩なんだと思ったものだ。
まあそんなことを思い出すわけもなく(今思い出した)、野暮用で和田岬線に乗った早朝であった。少し前まで普通電車として走っていた水色の車両であった。帰りのほとんど人が乗っていない車両は多少寂しげではあった。