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カテゴリ:スズムシ
中国人の好きな言葉、黒猫白猫保好猫。猫は黒色でも白色でも、好い猫だ。このあとに、「鼠さえとれば」がくっついている。これが中国人の功利主義(pragmatism)。こういう実利発想がアメリカ人気質に合う。情抜きだ。
日本は、とくに東京では、そうはいかない。意地、プライドなど「情」が加わる。英語ができて、国際派といわれた人、とくに大学の教授は、英語を勉強しろ!等とストレートな発言をしない。恥ずかしいのだろう。 中国人の面子(ミエンツ)は、こんなときには用いない。もっと雄々しい。「英語を学んで、祖国に恥をかかせるな」。Never let your country down. Never let your country down. Never let your country down. とコーラスで、英語を身につけさせる。 英語を音声として、学ばせる。私が生駒の英語道場でやっていたことと同じである。発音より、発声だ!と吼え続けた。4,5日の上海滞在で、ちょっとした中国語が話せるようになって自信を得た。Crazy Chinese。これも英語道の原理・原則(ユエンズ)の応用に過ぎない。 ところで、私は南方熊楠が大好きだ。あの天才学者は、言葉から入った。小さいところから入った。粘菌から宇宙の実相を学んだ。彼が狂人であったからか。私の実弟(篤弘)は、病跡学の研究家だが、私と熊楠の共通点を「狂」に置いているようだ。 たしかに私は狂っているかもしれない。22、23才の頃から、英語道の「こころ」はと問われ、苦しまぎれにGrow younger.だと答えている。ロマンチスト(romantic)とは、risk takerのことだ。 「先生、お若いですね、永遠の青年ですね」と褒められて、有頂天になっていた。しかし、最近、秘書のインターン生(23)の一言で目が覚めた。「君のお父さんのような歳の上司ですまないが...」と切り出したところ、「いや、お爺ちゃんですよ、グランドパパですよ」と切り返された。傷ついた。決して彼女を攻めないでほしい。上海の地下鉄内で、私に席を譲ろうとした人が、5日間のうち、3、4回あった。最初はムッとしたが、やはり私は老人なのだ。(つづく)
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