懐かしの将棋ゲームを攻略しよう:第62回 スーパーファミコン版柿木将棋(2)
1995年に発売されたスーパーファミコン版柿木将棋は途中からコンピューターに指し継いだり、コンピューター同士で対局させることができるなど、スーパーファミコンとしては画期的な機能があったため、私自身が初手から対戦したことはほとんどなかった。今回、私が先手、柿木将棋レベル1が後手で初手から指してみる。先手:私後手:SFC柿木将棋L1▲7六歩 △3二銀 ! (第1図)第1図(△3二銀まで)さて、いきなり2手目から奇手である。△3二金はよくあるのだが、△3二銀はほぼ見たことない。なお、私が後手番を持つと先手初手▲7八銀としてくる。前回紹介したAI将棋2 Deluxeではヒント機能があるがどうであろうか。参考1図となり、▲6六角、▲4八銀、▲5五角の3択である。この3つの手の中で水匠5で上位候補となったのは▲4八銀のみ。私が指したのは▲7八飛 だったが、これは上記の3手より評価値は劣るようだ。▲7八飛以下 △5二金右 ここで△6二銀と受けていれば後手は問題なかったが、△5二金右としたため、以下しばらくは先手のペースで進むこととなる。▲4八玉 △4二玉▲7五歩 △6二銀 ▲3八玉 △8四歩 ▲2八玉 △8五歩▲7四歩 △5四歩 ▲7三歩成 △同 銀 ▲7五歩 △6二銀▲7六飛 △1四歩 ▲5八金左 △1三角 ▲3八銀 △1五歩▲7七桂 △3四歩 ▲6六歩 △5三銀 ▲6八銀 △3一玉▲6七銀 △2四角 ▲9六歩 △3三角 ▲5六銀 △5五歩▲4五銀 △8四飛 ▲7四歩 △8三飛 ▲3四銀 △2四角▲2五銀 △3三角 ▲7三歩成 △同 飛 ▲7四歩 △8三飛▲6五桂 △6二銀 ▲3四銀 △2四角 ▲7三桂成 △同 桂▲同歩成 △同 銀 ▲7五桂 △8一飛 ▲4五銀 △7四歩▲5四銀 △6二銀 ▲6三桂成 △同 銀 ▲同銀不成 △同 金▲7二銀 △6四桂 ▲7八飛 △6九銀 (第2図)第2図(△6九銀まで)第2図より▲8一銀成 この▲8一銀成が疑問手だったようで、平凡に▲7七飛としてからでも遅くはなかった。以下、△7八銀成▲9七角 △6九飛 ▲6五歩 △9九飛成 ▲6四角 △同 金▲同 歩 △6六角 ▲4八金打 △8八角成 ▲6三歩成 △1六歩▲同 歩 △1八歩 ▲同 香 △8七馬 ▲5三桂 △5一金▲6二歩 △2二玉 ▲6一歩成 △4二金 ▲5一と △5四馬▲4一と (第3図)第3図(▲4一とまで)第3図より△5三金 激指11の解析によればこの後手の△5三金が敗着となったとのこと。△6三銀ならまだ互角の勝負だった。以下、▲同 と △8一馬 ▲4二と引 △3一歩▲3二と △同 歩 ▲4二金 △3一銀 ▲4一飛 △4二銀▲同 と △6一歩 ▲3一飛成 △1三玉 ▲2一龍 △1二金▲2五桂 △1四玉 ▲1五銀 △同 角 ▲同 歩 △2五玉▲3六銀 △3四玉 ▲3二龍 △3三香 ▲4三龍 まで125手で先手の私の勝ち。と棋譜だけを見れば私の快勝譜なのだが、残念なことに105手目は待ったからの指直しである。したがって勝敗なしとなった。スーパーファミコン版柿木将棋を攻略するには後手△3二銀戦法の攻略が必要となりそうだ。以後いろいろ試してみたい。