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カテゴリ:本
日本メーカーの変革関連の第二弾として、 「日立の壁」に続き、本書「パナソニック覚醒」を読んでみた。 パナソニックの出戻り社長である著者が、 どのようにして変革をしようとしているかが、述べられている。 ”日立の壁”で述べられていたことと同じような取り組みが多い気がした。 日本の殆どのメーカーが対面している課題が、 著者が本書で述べている、 「あらゆるハードウェアはコモディティ化する宿命にあります。 収益性の持続性が長くない。 その意味で、アジア諸国のできないことをやるということです。 ビジネスモデルを作り直し、負けない領域で戦うことが求められていたのです。」 であり、 ハードウェアで稼ぐビジネスモデルの作り直しを求められ、変わろうとしている。 よって、薄利多売は必要とされないので、工場が切り離される。 どのメーカーも同じような流れ・・・ 本書にビデオデッキ、ビデオカメラを製造していた岡山工場の閉鎖の話が述べられていたが、 先日、ラジオやオーディオ関連製品やデジタルスチールカメラの生産などを手がけていた 福島工場の2025年5月閉鎖のプレスリリースもあった。 ハードウェアの拠点をどんどんと減らしている 工場はコストセンターであり、自ら仕事を取ってくる機能がないところが多い。 自ら生き残る術を持っていない者たちが、変革により容赦なく切り離されるが、 その人たちは切り離されると感じた時にどうすればよいのか… 愚痴と文句を言いながらただ待つだけなのか… 「何とか抗うことができないか」、最近これを考えている さらに、コモディティ化したニアの領域である「ソリューション」を目指すとあるが、 ソリューションのすそ野はハードウェアと比較して非常に小さく、 過剰となった人数をどうするのか… 変われない人間は容赦なく切り捨てられるのでしょうね… 残される人には希望のある本で、切り離される人には絶望の本なのかもしれない… 2024年3冊目 期間:2024年1月114日~2024年1月19日 題名:パナソニック覚醒 愛着心と危機感が生む変革のマネジメント 著者:樋口 泰行 出版:日経BP (2022/4/14) 内容(出版社より) 112,683位本(Amazon本ランキング) 「パナソニックはもっと変わらなければいけない」――。 こんな要請を受けて、 25年ぶりに古巣へ出戻った樋口泰行パナソニック コネクト社長が、 組織をどう変革してきたのか、 その取り組みを42項目にわたって明らかにしました。 パナソニック覚醒 愛着心と危機感が生む変革のマネジメント [ 樋口 泰行 ] ●気になったフレーズ ・昔は幸せだったのだと思います。 白黒テレビが出てきて、カラーテレビになり、 ビデオ機器やハンディカメラが出てきて、CDプレイヤーが登場し... 「次はこれだ」という製品が、ずっと決まっていました。 ⇒市場ががサチっていると、よく言っている。 私の関わっている事業も同じ感じ… ・とりわけカルチャー&マインド改革では、 変わるぞという雰囲気はトップで決まります。 「自分が変える」という強烈なパッションをトップが持ち、 率先垂範しないといけない。 自分こそがロールモデルになるのだ、という思いがなくてはいけない。 ⇒「はい、これはやめ」とのトップからの指示が必要で。 推進室や本部が旗振りしても変化は起きないと続く… それができるトップが少ないので、ボトムからでも変えられると信じたい ・わかりにくいところにチャンスがある ⇒誰にでもわかるような製品や仕組みだと、コスト競争になるので、 わかりにくい、難しい領域で戦う必要があるってこと。 ・人に任せないと、自分の力量以上に組織は大きくなっていかないからです。 ⇒人を育てることが、組織の育成につながることを意識したい ・何かの事業を始めたり加えたりすることも難しさがないとは言いませんが、 やめるときは間違いなく難しい。何よりも、本当に引き際が難しい。 ⇒始めるときとやめるときでは、責任の重さが全く違うと思っている。 ”やめる判断”は相当な覚悟が必要 ・「一貫してやっているな」という印象はやがて、 「これはもしかすると、ついていったら、いいかもしれないな」 という思いに変わっていった。 そして、じわじわと変わっていったのです。 ⇒一貫してやることか… 今はブレブレだな ・変わる痛みをまず認めないといけません。 ⇒この痛みが成長の糧になるけど、それ分かっている人少ないよな。 自らが生き延びるために、変われないところは切り捨てて、変化していく。 「種の保存」だな。ドライに生きないとダメなんだろうな…できないな… 次はソニーの再生 昨日は退職した同期の送別会。 久しぶりに集まって楽しくおしゃべりできた 定年退職扱いになるようで・・・ 色々と考えさせられました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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