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アフリカ大会で多くの人々を驚かせたのが「ブブゼラ」です。 ブブゼラとは「1mほどの長さのあるラッパの一種で、"スタジアム・ホーン"(stadium horn)とも呼ばれるチアホーンの一種である。」(ウィキペディアより)チアホーンとは「スポーツ応援団が使用する楽器」のことで、起源には諸説あるそうです。 「英BBCは多くの視聴者から苦情を受け、ブブゼラの音を抑えて放映することを検討し始めた。だがブブゼラの周波数は人の声と近く、完全にカットすることは難しいという。」というニュースが流れました。ブブゼラの録音を聞いたことがありますが、確かに「(落ち着いた)話し声の高さ」に似ていますから、1つだけでしたら、耳障りではありません。 しかし、ブブゼラの響きが多数重なると、共鳴と共振で「虫の大群の羽音」のような音がスタジアム全に響き、会話もままならなくなるのは凄いですね。
そこで、健闘しているのが「日本製の審判員用ホイッスル」です。「モルテン」(広島市のスポーツメーカー)がサッカー用に開発した「バルキーン」というホイッスルで、手に中に収まりやすい形状と軽さが自慢だそうです。審判員用のホイッスは大会からの支給品だと思っていましたから、驚きました。 そして、その「審判員用ホイッスル」の試作段階から関わっていらっしゃった西村雄一主審もワールドカップ アフリカ大会を戦い抜いています。審判は1試合ごとに大会主催者から評価を受けるので、審判自身も生き残りをかけて試合に臨んでいます。 西村主審も大会前に岐阜県飛騨高山で1週間「高地トレーニング」を実施したそうです。そして大会総試合数の半分、32試合を終えたところで、レフェリーたちのトレーニングが公開されました。 トレーニングは近くの高校グラウンドで毎日続けられているそうです。その内容は「ブブゼラを録音した騒音が流れるなか、大学生選手を使い、ゴールの競り合いをさせ、判定するなどの実戦的は練習が繰り返される」そうです。西村主審曰く「(ブブゼラ音で)試合前のコイントスのときも選手に声が届かない。」ほどだそうです。 また、副審専門のオフサイド判定のトレーニングでは、ビデオとパソコンをつなぎ、判定が正しかったか即座に検証できるシステムが使われているそうです。オランダ―ブラジル戦の審判団の一人、相楽亨副審は「(再生映像は)望むところ。白黒はっきりさせたいし、あれによってミスは減る。」と話されます。 西村主審、相楽副審、チョン・ヘサン副審(韓国)の審判団は、1次リーグの3試合でのジャッジが評価され、注目カードの準々決勝「オランダ―ブラジル」が割り当てられたそうです。 1つの大会で4試合を裁くのは日本人審判員では初めてで、日本人審判員が決勝トーナメント以降の試合を担当するのは前回ドイツ大会の3決定戦の上川徹主審、広嶋禎数副審以来だそうです。
役員を含め200人近くが暮らす「レフェリーキャンプ」には7人もの日本人(レフェリー・2人、アセッサー(評価者)・1人、フィジカルトレーナー・1人、トレーナー・3人)が活躍しているそうです。 スピーディーで当たりの激しいサッカーに対応するため審判たちのフィジカル能力が飛躍的に向上する中、「神の手」と呼ばれる妻木充法トレーナーの打つ「鍼」はレフェリーたちの体も支え、2002年大会以来、絶大な信頼を得ているそうです。 日本代表は帰国しましたが、まだまだ、アフリカ大会では多くの場面で日本が大活躍ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年07月06日 20時55分34秒
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