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花屋な日々

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2024.05.15
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カテゴリ:カテゴリ未分類
らいちゃんの名前の由来は
尻尾が雷マークみたいにカクカクしているから。
当時「ベイベ」と呼んでいたが、ひそかに名前をつけるなる「雷」だな、と思ってた。
里親さんはそれを受け継いでくれた。

あの子はかつて、
道端にひとりぼっちで落ちていた。

深夜、市場に出勤途中のセリ人くんが、ミーミーという大きな鳴き声を聞いた。
「ハムスターかと思った」セリ人くんは、らいちゃんを拾い上げてそのまま市場に出勤した。

深夜2時頃だったかな、私に連絡がきたのは。

「出勤途中に生まれたての子猫を拾ってしまった。ハムスターかと思ったらどうやらネコだった。小さいし目も開いてないし、どうしていいかわからないけどとりあえず今仕事場に置いている」という。

えー、、、💦

奴らに子猫のお世話は無理だろうと思い、乳飲み子なら時間との戦いだ、と
深夜2時頃、取り急ぎ子猫ミルクを抱えてパジャマから着替えて急いで市場に向かった。
事務所に入るなり「どこにいるの?」、
見ると、拾ったセリ人くんのデスクの後ろで
段ボールに入れられタオルにくるまれていた。

「お湯を沸かしてくれる?ミルク持ってきたからすぐに飲ませたい」

実際子猫のあまりの小ささに私はビビった。
頭が親指の爪くらいしかない。
育つのか?育てられるのか?
季節は夏で、ちょうど7月の東京盆が終わってすぐの頃だった。

セリ人くんたちは忙しそうに仕事をしていたのて、
ここはひとまず、繁忙期が終わって暇な私が連れて帰ることにした。

徹夜で様子を見ていた。
こんなに小さな子猫を育てたことはなかった。
どうやってミルクを飲ませるのかもよくわかってなかった。

翌日には病院へ行き、ミルクの飲ませ方、ケアの仕方などをレクチャーしてもらった。

それから私はその子を連れて歩き、二時間おきにミルクを与える生活になった。
仕事中にもミルクの時間はやってくる。
お客さんがきて「すいませーん!」と呼ばれても
「ちょっと手が放せないから待ってー」
なんてざらだった。

それを見かねた店の近所の奥さんが、
「あなたには無理だから私が育てる。乳飲み子は得意だから」と申し出てくれた。
私の手元にいたのは二週間くらいだろうか。
らいちゃんはそのままその人のうちの子になった。

ついでに言うと、らいちゃん保護の直前だったか、生後2~3週くらいの「リカちゃん」も我が家にいた。リカちゃんは目が開いてたし、よちよち歩いてたけど、乳飲み子には変わりなかった。リカちゃんは上手にミルクを飲めたし、らいちゃんほど手はかからなかった。

で、その奥さんは、「子猫は2匹で育てたほうかいいから」といって、リカちゃんも一緒にもらってくれたのだ。


そんな経緯があり、あまりに小さいまま譲り渡したので、ウイルス検査など何もしていなかった。

店からすぐのご近所だし、その方は無類のネコ好きなのは知ってたから安心してお渡しした。当時60歳くらいだったろうか。
いつもネコの話で盛り上がる仲良しさんだったので、乳飲み子譲渡というとレアなケース。

らいちゃんもリカちゃんもすくすく成長したが、社交的なリカちゃんに比べ、らいちゃんは気弱で神経質な子に育った。
リカちゃんは今も元気にしている、家に行くと真っ先に甘えにやって来る。
ネコにもいろんな性格があるのだ。


だから私には、らいちゃんに対して少し特別な感情がある。

らいちゃんのママは、らいちゃんを見捨てたのか、それとも運んでるときうっかり落として忘れてしまったのかはわからない。

生まれたばかりなのに道端に落ちていた、という事実だけ。
そしてセリ人くんに見つけてもらえてラッキーだった。

同じ環境で同じように育てられたのに、らいちゃんとリカちゃんはまるで性格が違う。
育て方というよりは、持って生まれた性格だろう。


らいちゃん、早く元気になーれ





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Last updated  2024.05.15 09:18:14



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