蒼鬼 -253-
他の作品の投稿スケジュールの関係上、その時特に応募先を考えていなかったこの作品は、真ん中辺りまで書いたところで一年近くほったらかしにされていました。 その後、日本ホラー大賞に応募しようとしていろいろ書き直してみたものの、全然怖くならなくて挫折…。(私にはホラーのセンスがないことも、よ~くわかりました…涙) そして、若干和風ファンタジーの要素を加味して、日本ファンタジーノベル大賞に応募しました。結果は惨敗…第一次審査にも通りませんでした(T_T) 敗因は山ほどあると思いますが、その一つは作品を書き始めた時のテンションを、最後まで維持できなかったこと。書き始めた時のわくわく感や書きたい欲望が、途中で中断したことでなくなってしまったんですね。やっぱり、一気に書き上げたものの方が勢いがあって、出来も良くなるような気がします。 それから、この作品を書いていた頃は、わかりやすさということをあまり意識していませんでした。特に、この作品は「露野」のすぐ後に書き始めたこともあり、「露野」と重複する話はついつい省いてしまっています。でも、作品自体は独立したものですからね。初めて読む人にもちゃんとわかるよう、たとえ自分にとっては自明のことであっても、きちんと説明することが大事……なんてことは、つい最近思い知りましたよっ(泣)!(←遅いっ!)<次回からの連載のお知らせ>タイトル:『光明遍照』 奈良・東大寺の毘盧遮那仏の開眼前夜、その建立に関わった名もなき人々の愛憎を描きます。タイトルの「光明遍照」とは、毘盧遮那(サンスクリット語の「ヴァイローチャナ」)の意訳。御仏の救いの光は、全ての人間を隈なく照らしている…という意味です。果たして、運命に翻弄される庶民たちに救いは訪れるのか……。 奈良時代を舞台とした小説を書くのは、私にとってはこの作品が初めてでした。今回は、80枚程度の短編です。気軽に読めると思いますので、よろしかったらどうぞおつき合いくださいませm(__)m↑よろしかったら、ぽちっとお願いしますm(__)m