映画のチラシを見て泣けるとは思わなかった。黄金町のシネマ ジャック&ベティのすぐそばにあるnitehi worksで「あの遠い日の映画への旅」と題された小笠原正勝氏の[Cinema&Play Design Work]展が開催されていた。最終日で、滑り込みセーフだった。nitehi worksはかつての信用金庫をアートスペース&カフェとして改造したもので、吹き抜けのフロアの開放感も素敵だが、金庫室の閉塞感も魅力ある個室へと変化させてしまう楽しい仕掛けが満載の空間だ。展示会は3階で行われていた。がらんとした部屋に映画のポスターとチラシが贅沢に展示されている。かつて手にした映画のチラシに再び巡り会える喜び。子どもの頃に観て衝撃を受けた「ツィゴイネルワイゼン」。受験勉強と称して深夜に映画ばかり観ていた頃の思い出の「旅芸人の記録」。短大生の頃に観た「ストレンジャーザンパラダイス」。ポスターやチラシを通しての時間旅行。瞬きをする度に涙が溢れた。振り返ればいつも映画がそばにあった。たくさんの出会を映画にもらった。今こうしてその幸せを噛みしめる。
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最終更新日
2012年12月17日 22時39分34秒
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