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テーマ:原発について考える(376)
カテゴリ:原発を考える
浪江町の山火事にかかわる考察
5/1 5/3 5/7 エントリー続報 福島の帰還困難区域の山林火災、1週間燃えてやっと「鎮圧」だそうです。 被曝の危険をおかして消火活動にあたって下さってる、消防や自衛隊の方々には心より感謝します。 火災による人的被害が無かったのは幸いですが、放射能による被害はどうなのでしょう? 「帰還困難区域」って何でしょう? 困難と言う表現にとても詐欺的なものを感じます。 年間20ミリシーベルトというゆる〜い基準でも、人が住めないエリアって事ですよね。 放射線量が高いのです。山林部分は除染も出来ず事故当時のまま放置されてるのです。 一番問題視されてるセシウムの半減期は30年。影響が無くなるまで300年と言われてます。 たった6年では、線量はたいして減少しません。 そんなエリアが火事になった。原発みたいに建屋で囲われてません。剥き出しのままです。 放射性物質の飛散という点では、中レベル以上の原発事故に匹敵する事態だと私は認識してます。 放射性物質は火事での飛散もありますが、鎮火したら終わりではありません。 今度は「灰」が厄介な問題になります。 体積の大きなものが燃えて灰になる事で、放射線量は高くなります。 灰になり軽くなったので、今までより遥かに飛散しやすくなってます。 これは死の灰と言えるのではないでしょうか。 ネット民の一部は大騒ぎしました。当然の事でしょう。 対して、政府や自治体やマスコミの熱のなさには、呆れてしまいます。 何故でしょう? だからでしょうか? 確かに低線量被曝は、すぐに癌になって死んだりしませんよ。 何年も何十年もかけて、徐々に体が侵されて行くって話ですよ。 今さえ良けりゃ将来はどうでもエエって事でしょうか? 政府の対応 →浪江町の国有林火災、4日も続く…復興相が視察 4日に、吉野復興相が町の対策本部を訪れ、状況を視察。 「体に気をつけ、消火に奮闘してほしい」と職員らを激励した。 視察に行くのは当然でしょうが、それで終わりなんでしょうか? 周辺地域にも影響が及ぶ可能性があるのだし、政府がこの先の対応も合わせてちゃんと国民に説明すべきじゃないでしょうか? それもせずして「風評」って言われてもね…って思うのは私だけでしょうか? その頃わが首相はというと… →安倍首相、友人と気分転換のゴルフ 前夜は夫人とBBQ 3日夕から別荘に滞在して4日、5日とゴルフ三昧のようです。 画像はコチラより 別にゴルフ投げ出して現場に駆け付けろとは言わんよ、浪江町も来られても迷惑やろうし。 でもさー、テレビがわんわんミサイル危機を叫んでようが、国土の一部が燃え続けてようが、この人は平時と同じなのねってお話です。(怒) 政治家って好きですよね。良さげに聞こえる外来ワードが(笑) とか言ってたら、内閣府にこんなページがあった。暇だったら読んでみては? →仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章 結局、死の灰への対策は見えて来ませんでした。 自治体の対応 →浪江町ページ トップの「緊急・災害情報」から入れる2情報のみ。 線量マップは2日時点のものだけ。あとは鎮圧しましたで終わり。 出来たら現時点の細かい数値やマップも出して欲しいけど、現場対応でそれどころじゃないかも。 こういう時はやっぱり県のサポートが必要なんでは? →ふくしま復興ステーション 本日(7日)の更新情報があります。 新しいPDFが公開されてますが、以前の線量マップは削除されたようです。 国の言う年間1ミリシーベルトの時間換算が0.23マイクロシーベルト(μSv) これを頭に入れて見ると良いです。 確かに空間線量に大きな変動はありませんが、 「大気浮遊じん(ダスト)の測定結果は、ND~0.91 mBq/m3の範囲でした」って、これどうよ? 4日にぐんと数値が上がってる事は、黙して語らないのね。 しかし、空間線量も変動ないとは言え高いですね。十万山登山道入り口(浪江町)で8μSvとは。 8×24×365=70080 年間70ミリシーベルト相当です。 消火作業の現場や、上昇気流の発生する上空はもっと高かったと思われます。 ガスマスクや防護服は、内部被曝しか防げません。 消防や自衛隊の消火作業は、我が身を捧げての作業なのですよ。(T-T) 福島県のページに至っては、2日更新のまま止まってます。 詳しくは復興ステーションを見てネってお話でした。 ここでも死の灰への対策は、見えて来ませんでした。 マスコミの対応 全てのテレビをチェックなんてできませんので、確かではありませんが、 テレビはこの火事をほとんど報じてない気がします。 NHKは続報も報じてましたが「今日の出来事」みたいな、とても小さな扱いでした。 放射能線量についても「大きな変動はありません」といった意味合いの事だけで終わりです。 灰の心配をしてるメディアはなさそうです。 死の灰なんて言ってる私がオカシイのかとさえ思えて来ます。 でも、私の考えは間違ってないと私は言いたい。 ホワイトフードという通販サイトがただいまの空間線量というのを公開してます。 これは本日(7日)の午前中にスクショしたものです。 マップ中の○色の説明 黄: 30日平均の1.5倍〜2倍未満の空間線量 橙: 30日平均の1.25倍〜1.5倍未満の空間線量 青: 30日平均で1.25倍未満の空間線量 クリックで拡大 右側の橙色が火災現場と思われます。 拡大して見るとわかるのですが、他の橙色の部分は火事現場から西へかなり離れ、 山や山脈に沿って点在してるのがわかります。 これは火事で巻き上げられた放射性物質や微細な灰が風で運ばれ、高い山にぶつかり落ちたと考えられるのではないでしょうか? ド素人の考えですから、間違っているかもしれません。 けれど、放射性物質は放射線を出しつくしてしまうまでは無くならないのは確かです。 私たちは、放射性物質と上手に付き合って行くしかないのです。 けれど政府は年間20ミリシーベルト以下を人の住めるところとし、 福島の子どもたちに多発している甲状腺がんも、被曝のせいではないとしてしまいました。 その理屈で行くと、線量が少々上がったところで注意喚起なんぞしないでしょうし、 マスコミもそれに準じると言う事でしょうか。 政府が20ミリシーベルトにする基準としたICRPですら、 それは緊急時の基準であり、出来るだけ早く1ミリシーベルト基準に戻すべきとしてます。 そしてこの1ミリや20ミリと言うのは外部被曝の事であり、 肺に吸い込む事により起る内部被曝は考慮されてません。 口から取り込んだものは、一定期間を経て大部分は排出されますが、 肺に取り込まれた放射性物質は、積算されて行きます。出来るだけ避けた方が良いのです。 マスコミは、花粉や黄砂は盛んに注意してくれますが、 それ以上に健康に悪い放射性物質は、全く報じてくれません。 逆に放射性物質の存在を、なるべく意識させないようにしてると思えます。 これって、原発安全神話と全く同じじゃないですか? 今度は放射能安全神話ですよ。 ほんとおかしな国です、日本って。 →福島原発事故後に増えている病気 →全国で増える「甲状腺の悪性腫瘍」患者 →チェルノブイリに劣るフクシマの被曝対策 ---------------------------------------------------- 長野でも山火事が… →長野 飯田で山林火災 20時間以上消えず お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017/05/08 12:26:09 AM
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