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カテゴリ:陶芸関連
こんな 漏り
一滴だけ伝う=尻漏りする 岐阜の金華山の麓の 鮎料理の店で出てきた 機械量産の磁器でも 尻漏りするものはある これは安物の磁器 尻漏り は悩ましいモンダイである やきもん を焼いて それを売り 生計を立てている人間にとって 尻漏り は実に悩ましいモンダイである ここをどー考えるか やきもん屋であれ 陶芸家であれ 実用と機能についての 製造物説明責任 立場を問われる 水切れバツグン 尻漏りしない 一滴の液だれもない 機械量産の磁器 安モンの磁器 しかしすぐれた道具 北九州小倉の中華料理店 耕治:こうじ で使こてるヤツ ええ店でっせ 耕治 は・・・ きっと ムカシ 機械生産がなかったころは 手づくりの土瓶 大ぶりな番茶の土瓶なんかは ちょっとぐらい尻漏りしても よかったんやろう と思う 陶器=土モノの土瓶なんてのは 上等の場席で使うもんではない 金属で作った打ち出しの薬缶とかよりも もっと安いから使う品 もともと廉価な道具なんで そこまでの精度を要求されなかったはず 使い捨て 割り捨てていく 安い道具としてあったもんですやろ 一方で 高価な煎茶の茶器 煎茶道 文人趣味の 朱泥の急須などは 中国伝来のカタチをなぞりつつ 作り手の競争 名人たちが さまざまに精度を高めて ピシッと切れるカタチに 特化し進化したんやろう 完成している 熊野奥駈道の2泊目 山上ヶ岳の宿坊で出てきた プラスチック製の急須 生まれてはじめて見た 水切れ良く軽い 茶葉の出し入れも容易 しかも 残量が一目瞭然 きっと安い 道具として とてもすぐれている 直近 こないだ 北八ヶ岳 ヒュッテ黒百合 コタツ 熱源は豆炭 ヌクヌク 夕食 ↓ ここ山小屋としてはめずらしく ほんまもんの やきもん=陶磁器 を使こてる もちろん機械量産の磁器 きっと瀬戸か美濃のもん 手づくりの陶器はない 大ぶりなメシ碗 呉須染付け=碧い色の絵付け 千筋文 右の煮物の碗 磁器の土やが 黄瀬戸風の色になってる 中央の仕切りのあるプレート エルブリ風ってことかな これだけは洋食器 仕切りがあれば皿数すくなく 多品種の食物を盛れる 合理的かつ簡素な美 翌日の朝食には 別サイズの 仕切りプレートが出た スカッとした仕切りのあるプレートは 手づくりで作るのはムズカシー 機械量産の磁器に分がある でね・・・・湯のみ と 急須(?) 湯のみ は 長崎県の波佐見焼 有田のすぐとなり この水玉文 だれでもかならず 見たことあるはず 土瓶にもこの文様のヤツありますわ 機械量産の磁器 急須とゆーか 土瓶とゆーか アルミの急須 水切れバツグン 液たれなし 口が薄く一定の角度 尻漏りしないカタチが 機械生産で安定的に作れる どう乱暴にあつかっても アルミ製なんで割れることない 1~2人用のアルミ製の急須の値段は ¥1200くらい ムカシの金属加工は 銅の打ち出し くらいでしたわねー 30年ほど前 京都の錦の有次で買おた 銅打ち出しのヤカン 当時働いてた窯元で オレがもろてた月給が 7万5千円 そのヤカンの値ぇが 3万5千円でしたわ・・・ 今 それは 完全受注生産でね 15万円ほどになってる まあ 金属は割れないんで 一生もん ですしねー どころか 代をつないで 受け継ぐことも可能やが・・・ それにしたって いま ヤカン一個に 15万円を払うのは 特殊な思想を持ってるヒトやないと ムリ ヤカン 土瓶 急須 そそぐための 日常の道具 われわれの日常は こんなグアイ ↓ 使こた道具は 洗ろて乾かす こんな風にしてねー 急須や土瓶 その注ぎ口は 出っ張ってるもんですわー やきもん 磁器や陶器やち トーゼン カケやすい ここがツライ アルミ銅プラスチックの注ぎ口なら 薄く作って 尻漏りしない水切れのいい口づくり 簡単にできる 良くデザインされた 機械量産の磁器 そそぎ口がカケにくいよう 厚みを持たせてあっても ちゃんと水切れがいい プロダクトデザインのチカラ 手づくりの陶器や磁器 ほんのちょっとの角度で 一滴つたう=尻漏りする 比較すると 道具としてダメ 注ぎ口をできるだけ薄く作って そこに 撥水材=液体セラミックを塗布すると 水切れバツグン と言えるんやが おそらく すぐにカケてしまう ちょっとでもカケると・・・・ トタンに 尻漏りする ほんの ヒトしずく こんな 漏り くやしい 作ったけれども一般には売らない ウチのポット 飲食業務の現場の「甘えられるトコ」にだけ お渡ししてる=買おていただいてる 水切れバツグンではない です 中には一滴:ひとしずく伝うものもある なので台拭きといっしょにサーブしてください これを呑んでいただいて 一個¥5000で 買おていただいてる 道具とは それがあることで それを使うことで するべきことが便利に 早く都合よく行く そのために使う 種々の器物のことである 日常の食器は 工芸の中でもとりわけ道具性が高い 見にまとう織物・染織よりも 机 椅子 家具 木工よりも 食器は はるかに道具性が高い 食器は ひんぱんにヒトの手に取られ ヒトそれを あつかい 動かし 目的を遂げる 漏れるのがフツー ならば良かったんやが 漏れないモノが 一つでも出来ててしまうと・・・ 比較対象して ダメとイイに分けられることになる ダメな道具に 高い値段をつけて売ると 使い勝手のいい道具を求めてる 不特定多数の使い手たちを 裏切ることになる 道具としてはダメだけども 表現作品として買う ってヒトに売るならば この限りにあらず 美術作品であるならば 実用性は二の次三の次・・・らしい 美術です作品です は あったかいザブトン・・・らしい まあ オレは サムい きびしいトコが 好き なのでウチは 注ぐ道具を作らない 劣った道具を 作って売ると 使い手が うちの品に 満足してくれはらへん 使い手は うちの品から 離れてしまわはる どこへいっても ベンキョーしてしまう・・・・ 全身全霊でやきもん屋 四六時中やきもん屋 やきもんを通して世界とつながってる 仕事 この事に仕えてるんで 仕事 こんな 漏り あしたも続く おもよどん あんじょうに♪ ほんまじゃのう 漏れるのと 漏れんのと あれば 漏れんのが すぐれてる 自明=おのずからあきらか できることと できんこと を切り分けて 現実=リアルの中に 理想=ロマンを立てる それがダイジ ブログ 読どらす おまはんらぁの 力を たよりにしとるんじゃけぇ どーか 1押し たのむけー クリックしてくんろ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年12月21日 09時45分23秒
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