♪ ぼたん雪ふり止まぬなり作家とは食えないものと知りし厳月
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昨日は、大変な雪でした。大雪に見舞われている地方の皆様には、お気の毒に思います。名古屋でも23cmを記録し、交通事故や道路の不通などで終始混乱したようです。
作家というものが如何に食っていくのが大変な職業であるかを、3人の作家と一人のシナリオライターが語っている本がある。林真理子、大沢在昌、山本一力、中園ミホの売れっ子作家が、「エンジン01文化戦略会議」主催のオープンカレッジで語り合い、その時の内容をまとめたもの。
林真理子が理事をしている作家協会(詩人・歌人を含む)に所属している人の、実に3分の2以上が年収300万円以下だという。協会の上位50名のうちの10名ぐらいが、派手に暮らしているに過ぎないと。
新宿鮫シリーズ4作目で直木賞を取った大沢在昌は、その時すでに29冊の本を出していて全部初版で終わった。大沢在昌の本は有るかと書店の店員に聞けば、赤川次郎の新刊の台になっているという返事。無名というのはそんなもので、新人賞を取ったからといって、執筆依頼が来るわけでもなく、誰も知らず、友達には「本が書店に見当たらないので、ペンネームを教えろ」とか言われる。本賞を取るまではただただ良いものを、真面目に書き続けるだけだと。
オール讀物の新人賞(2600もの応募がある)を取った後、自作が出るまで2年。その間に12作書いたが、ことごとく編集者に突き返される。何故、編集長まで渡らないのかを聞けば「その手前で止めておかないと、ダメージが大きくてその後が長引いてしまう」という配慮なのだと。
この段階でめげてしまって後が続かない様では、作家はとても勤まらないが、最近の若者にはそういう輩が多いという。新人賞の後が続かず消えていって、残るのはわずか数パーセントだという。
新人シナリオライターの場合、1時間ドラマを何か月も手直しをさせられて、貰えるギャラがたったの30万円ほど。売れっ子の中園ミホでさえ、毎日が針の筵だという。「シナリオライターを、窓の開く高層ホテルの部屋には入れるな」という事を、ディレクターたちがまことしやかに言っていて、「飛び降りてしまう」というのがその理由だとか。
視聴率が取れなければ、スポンサー、ディレクター、主演俳優などに迷惑が掛かる。俳優はドラマがコケると、CMが来なくなる。特に女優は注文が厳しく、新人時代の彼女は「なんで私がこんな女を演じなきゃならないわけ!?」と、楽屋に閉じ込めて詰問された経験をもつ。
シナリオを持って行くと、皆が機関銃を持って待っていて物凄いことを言って責め立てるのだそうだ。一つ当っても、次でコケれば元の木阿弥だ。
そんなこんなが壇上で交わされ、まだまだ興味深い裏話が色々と出てくる。それでも作家を目指しますか?というメッセージを含んだ辛口のコメントの裏には、今の地位を築くまでやって来た自負と自信が伝わって来る。
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆短歌集「ミソヒトモジ症候群」円居短歌会第四歌集2012年12月発行
●「手軽で簡単絞り染め」
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プロフィール
sunkyu
日本の四季と日本語の美しさ、面白さ、不可思議さ、多様性はとても奥が深い。日々感じたことを「風におよぎ 水にあそぶ」の心持ちで短歌と共に綴っています。 本業は染色作家
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