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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2019.03.10
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カテゴリ:楽しみ

♪ 積み上げし嘘が真(まこと)となりしなりこんな詐欺なら騙されるも良し


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 地元の図書館で、直木賞作家の荻原浩氏の公演会があった。題して「私はこうして小説を書いている」100名定員のところ80%以上は入っていたかと思う。年配の人が多いが、女子高校の姿もあった。
 メモを取る姿も見受けられ、皆さん真剣に聞き入っていた。



 元々、コピーライターとして会社務めをしていた人。フリーとなって活動していたが、その不安定な状況には怖さも付きまう。40代になってその仕事にも飽きてきたのと、周りの同級生などを見るにつけ少々焦りが出てきた。それが小説を書くきっかけとなったんだとか。
 コピーライターとして言語感覚には自信があり、文章も書けるという自負もあったらしい。



 一般的に、長編は1本で一冊の本になる200枚以上のもので、短編は何本かで一冊になるもので1本が100枚以下、というのが相場とか。その中間が中編で、芥川賞、直木賞がだいたいそんな感じらしい。絶対的な決まりではなく、だいたいそういう風で通用しているとの事。

第155回 直木賞受賞作

「海の見える理髪店」
短編6編からなる、心温まる物語。

 プロットはあまり細かく決めずに書くが、ラストだけは決めて書き始めるんだとか。行先さえ決めておけば途中で道草を食っても必ず目的地に着くことが出来る。計画を細かく決めすぎると窮屈になり寄り道も出来ず、ただ工程表に沿っただけの面白味のない旅になってしまう。
 旅の醍醐味はハプニング。書いているうちに、登場人物が勝手に思ってもいない独り歩きをし始めることがある。拙いなぁと思っても、それに従う方がいいという。
 自分が、書いている自分を第三者の目で見ている様な感覚になって書いていることがある。滅多には無いが、そんな時は良い小説が書けている時だという。



 傍らに必ず置いておくのは、大正元年からの「名前(ファーストネーム)ベスト10」の辞書で、年代によって名前の付け方が変わっているため注意が要ると。また、苗字にしても地方色があるし思い込みで、例えば「鈴木?」は全国に多いと思っていても、実際はある地方に偏っていたりする。名前を安直に決めないことは当然だし、気象にも気を配るという。東日本と西日本では時差があるし、気温の差、季節の差、日の出・日没の状況も違って来るので注意しないといけない。

 ディティールに間違いがあると小説の真実味が失せ、リアル感が無くなって小説としての説得力も無くなってしまう。しかし、だからといって全てを書いてはダメで、書かずともチラッと文章に現れるぐらいがいい。
 年齢、性別、職業、体格、性格なども具体的なイメージを持って、五感を使って書く。心理描写にプラスして五感を活かすことは、嘘を書く小説のテクニックとしてとても重要だ。

 知識を並べ立て、自己自慢、自己正当化するような文章をを書く人がいるが、決して小説には書いてはいけない。日記ではないのだから、人に読ませるものとの意識を常に持って書く。読者におもねず、自分の思いを貫き通すこと。
 想像力が重要であり、その積み重ねが小説を作るのであって、安易な創造・創作をしない方がいいと。


 興味深い話をいろいろ聞くことが出来て、とても有意義な2時間だった。聞き洩らさないように集中して聞いていたせいか、右の首が痛くなっているのを後になって気付いた。よほど変な体勢で聞いていたのだろうか。






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最終更新日  2019.03.11 07:25:36
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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