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NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

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言泉「やまと」

言泉「やまと」

2007.02.24
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カテゴリ:映画
また映画を2本見てきた。
とは言え、正確には木曜日に1本、そして今日が1本である。

まず、木曜日に見たのは『長州ファイブ』。
1862年、日本。8月に生麦事件が起こったこの年の12月、高杉晋作が率いる長州藩士は品川御殿山に建設中のイギリス公使館の焼き討ちを行うが、それに加わっていた伊藤俊輔(のちの伊藤博文)や山尾庸三らは「尊王攘夷論」にある種のむなしさを覚える。その後、「進歩的開国論」を唱える佐久間象山に触発された志道聞多(のちの井上馨)と伊藤俊輔は、敵地である西欧に赴いて学問や技術を習得し「生きたる機械」となって帰国することを藩主・毛利敬親に願い出て、許可される。山尾庸三、野村弥吉(のちの井上勝)、遠藤勤助も彼らに加わり、5人は死罪覚悟の密航を決行して海路はるばるロンドンにたどり着く・・・。

エンド・クレジットの最後に「一部は史実と異なる」と注釈がついていたが、基本的には史実に基づく物語である。かつての千円札の肖像画として描かれた人物が、実は禁を犯して英国に密航していたとは・・・意外に知られていない逸話であろう。
彼らの足跡が淡々と描かれるだけであり、さほど感動するような内容ではないかもしれないが、混乱の時代に必死に対処しようとした若者たちの生き方には興味深いものを覚えた。ただ、サムライという身分を捨て、藩を捨て、日本という新しい国のために滅私奉公する・・・という構図は、「愛国心」云々の議論につながり、少々胡散臭い(政治的な)印象も否めなかった。

次に、今日見たのは『ルワンダの涙』。
1994年、ルワンダ。この国にはフツ族とツチ族が住んでいるが、数の上ではやや優勢な前者が長年にわたって後者を差別していたことが人権侵害として諸外国からの批判を招いたため、両者の政治的融和が進められようとしていた。その平和監視のために、国連治安維持軍が各国から派遣され、ベルギーからの部隊は首都キガリにある公立技術専門学校の敷地内に駐留していた。この学校は英国ローマン・カソリック教会のクリストファー神父によって運営され、海外青年協力隊の英語教師であるジョー・コナーもそこで働いていた。4月6日の夜、大統領を乗せた飛行機が墜落する。事故かクーデターか不明であるが、不安に駆られた人々が国連軍の保護を求めて次々に学校に避難してくる。やがてそれは計画的なクーデターであることが判明し、フツ族のルワンダ軍・警察・民兵組織がツチ族の大量虐殺(ジェノサイド)を開始した。市内はあちこちで彼らによる道路封鎖・検問が行われる一方で、数多くの避難民を抱える学校も暴徒化した彼らに取り囲まれる・・・。

ホテル・ルワンダ』と同じ題材ではあるが、そちらが現地人の視点で描かれているのに対して、本作はあくまでヨーロッパ人の視点で描かれたものであり、結末は全く異なる。双方をセットでご覧になることをお勧めしたい。
生きるか死ぬかの瀬戸際では、奇麗事ばかりを言っていられない。避難民を見捨てて逃げるか、それとも彼らと運命を共にするか。もし自分がそんな場面に遭遇したら、どのような決断を下せるであろうか・・・と、真剣に考えさせられてしまう。非常に重いテーマではあるものの、とにかく佳作である。





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Last updated  2007.11.21 17:16:49



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