NOと言える三多摩～言泉「やまと」後悔日誌

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  ［VOYAGE-439］　天気・季節／節分（年末）の雪。

  実は昨夜のうちに三多摩の自宅を出て、湘南の実家に帰省している。しかし、関東南部の今日の天気は・・・報道の通りである。３日にかけ、太平洋側で積雪の見込み　気象庁（asahi.com　2008年02月02日16時45分）太平洋側で大雪の恐れ、東京都心でも積雪3―5センチ（NIKKEI NET　2008/2/2 19:02）太平洋側で大雪の恐れ　東京２３区も積雪３～５センチ（MSN産経ニュース　2008.2.2 20:10）低気圧通過、関東平野部でも３日未明から積雪の恐れ（YOMIURI ONLINE　2008年2月2日20時21分）積雪：太平洋側で　平地で１０～１５センチの可能性（毎日ｊｐ　2008年2月3日朝刊）東京２３区で降雪１０センチ予想、局地的に大雪も（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日07時48分）青梅マラソン、雪のため中止…主催者発表（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日08時06分）青梅マラソンは雪で中止　１２年ぶり２度目（MSN産経ニュース　2008.2.3 08:34）東京競馬が雪で中止　競輪、競艇も（MSN産経ニュース　2008.2.3 08:36）東京競馬、雪で全レース中止…代替開催は４日（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日10時40分）ラグビーも降雪で延期　９日に代替開催（MSN産経ニュース　2008.2.3 10:45）近畿でも雪で交通に乱れ　ＪＲ遅れ、通行止めも（MSN産経ニュース　2008.2.3 10:46）雪で青梅マラソン中止　競馬やラグビーは延期（asahi.com　2008年02月03日10時49分）近畿から東日本で積雪・都心２センチ、マラソンも中止（NIKKEI NET　2008/2/3 10:54）近畿から東日本で積雪　都心２センチ、マラソンも中止（MSN産経ニュース　2008.2.3 11:00）降雪：関東甲信などで早朝から　東京でも積雪（毎日ｊｐ　2008年2月3日11時06分）降雪：交通機関に影響　イベント中止も　東京など（毎日ｊｐ　2008年2月3日11時09分）東京・大手町で午前１１時現在の積雪３ｃｍ…気象庁発表（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日11時25分）降雪：青梅マラソン、競馬、ラグビー…都内でスポーツ中止（毎日ｊｐ　2008年2月3日12時18分）ラグビートップリーグが雪で延期（NIKKEI NET　2008/2/3 12:24）近畿から東日本で積雪　都心３センチ、マラソンも中止（MSN産経ニュース　2008.2.3 12:37）首都圏、降雪で交通乱れる（MSN産経ニュース　2008.2.3 13:37）雪で交通機関に乱れ…中央道で通行止め、ＪＲも一部運休（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日14時51分）近畿から東日本で積雪・都心３センチ（NIKKEI NET　2008/2/3 14:59）首都圏の電車、雪で大きく乱れる　ＪＲなど運休・遅れ（asahi.com　2008年02月03日16時41分）多摩西部で積雪１５ｃｍ、３日夜まで降り続く見込み（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日16時42分）東海道新幹線も遅れ　降雪で徐行運転（asahi.com　2008年02月03日16時48分）ラグビートップリーグも雪で２試合中止…９日に延期（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日17時43分）都心でも積雪、都内で53人けが・青梅マラソン12年ぶり中止（NIKKEI NET　2008/2/3 18:33）降雪：関東地方は大雪　１７３人けが（毎日ｊｐ　2008年2月3日18時52分）中央道や常磐道など　高速道路通行止め続く（asahi.com　2008年02月03日19時04分）雪で都内の転倒者相次ぐ　１６人けが（MSN産経ニュース　2008.2.3 19:06）関東で大雪、都心は３センチ　羽田発着１５０便欠航（asahi.com　2008年02月03日20時26分）節分の雪、関東平野部でも…２２０人けが、横浜で１人死亡（YOMIURI ONLINE　2008年2月3日23時58分）［VOYAGE-426］や［VOYAGE-428］のときに比べて記事が増えている理由は、それだけ積雪量が多くて交通機関に影響が及んだという事実に加えて、日曜のスポーツイベントが中止・延期になったからであろう。ちなみに、アメダスによれば、日最低気温日最高気温府中（三多摩）0.2℃（06:40）3.0℃（00:10）辻堂（湘南）0.5℃（06:40）5.1℃（00:10）で、府中の日中の最高気温は今季最寒であった。 上の画像は、今日の昼過ぎに実家の周辺で撮影したもの。畑の作物も、公園の緑も、すべて雪の中・・・明日の立春を前にして、天気をつかさどる貴船の神様が、粋な演出を計らってくださったようである。

  2008.02.03

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  ［VOYAGE-428］　天気・季節／雪の大学通り。

  今日の記事は、いきなりではあるが、昨日JR中央線に乗車していたときに見かけた車内広告から。雪の降るさと、新潟。というキャッチコピーに思わず目が留まった。「降るさと」と「古里・故郷」の掛詞を用いるなど、かなり高度なテクニックが使われていて、作者の日本語のセンスのよさを感じてしまった次第である。もっとも・・・気象学的に言えば、雪の故郷は新潟ではない。シベリア付近の大陸で生まれ育った寒気が、日本海を通過する際に水蒸気の補給を受けて、雪雲を発達させるのである。その意味では、新潟の雪の故郷はシベリア付近の大陸であり、日本海であり、さらには天（上空）であろう。さて、今日の本題に入る前に、各紙の記事に触れておこう。都心でも３センチの降雪か　関東平野部で積雪の恐れ（MSN産経ニュース　2008.1.22 19:41）横浜市で初雪、東京都心もうっすら雪化粧（NIKKEI NET　2008年1月23日09:36）都心で積雪　横浜では初雪（MSN産経ニュース　2008.1.23 09:39）東京都心で２年ぶりの雪景色　関東周辺で雪（asahi.com　2008年01月23日10時52分）寒気：東京都心で初積雪…うっすらと通行人の足跡（毎日ｊｐ　2008年1月23日11時15分）東京都心で２年ぶり積雪、横浜で初雪・各地でこの冬一番の寒さ（NIKKEI NET　2008年1月23日11:34）都心でうっすら雪、朝の通勤電車に１０～２０分の遅れ（YOMIURI ONLINE　2008年1月23日12時26分）というわけで、今日の予報はおおむね正解。朝から降り出した雪は、昼過ぎには霙（みぞれ）や雨に変わって屋根から水滴がポタポタと滴り落ちる音が聞こえたりしながらも、断続的に夜まで降り続いた。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は0.3℃（08:40）、日最高気温は3.5℃（24:00）。日中の気温としては今季最寒記録を更新し、府中で日最高気温が5℃を下回ったのは2006年2月28日以来、約1年11か月ぶりのことである。北海道・東北・北陸地方などにお住まいの（もしくは、以前お住まいであった）方にしてみれば、この程度の雪でいちいち騒ぐな！と思われるに違いない。ところが、滅多に雪が積もらない関東南部では、この程度の雪でも大騒ぎせずにはいられないのである。そして、東京一極集中のマスメディアが、こうしたローカルニュースを、わざわざ全国に向けて発信することになる。・・・と書いたら、その後で、全国的な話題にも言及があることに気づいた。日本海側の天候悪化で夜行列車運休　ＪＲ東・西（MSN産経ニュース　2008.1.23 12:47）北日本と北陸に大雪の恐れ　２４日未明以降（asahi.com　2008年01月23日17時05分）北日本中心に暴風雪などの恐れ・低気圧が急速に発達（NIKKEI NET　2008年1月23日17:41）積雪：墨絵のようなコントラスト　東京・新宿御苑（毎日ｊｐ　2008年1月23日19時21分）積雪：９人が重軽傷　東京都内や近県で（毎日ｊｐ　2008年1月23日20時19分）昨季は暖冬であったため、私が現在の場所に引っ越してきた2006年4月以降では、これが初の積雪となった。で、以下の画像は、今日の昼前に、私の自宅近くの大学通りで撮影したものである。 2007.04.01の［VOYAGE-131］や2007.11.06の［VOYAGE-350］にも、これと同じようなアングルの写真があるので、比較してみると面白いかもしれない。

  2008.01.23

• ［VOYAGE-426］　天気・季節／空振りと見逃し。

  今日は二十四節気の一つ、大寒である。一年中で最も寒い頃とされる。そのせいではないにしても、ここ2～3日の間は、関東南部でも「雪」の予報がちらほら出ていた。下の表は、横浜市環境創造局からメールで1日3回配信される天気予報（［VOYAGE-114］でも紹介済みの横浜市水防災情報）の引用である。なお、これは横浜市独自の予報ではなく、気象庁（横浜地方気象台）が発表した神奈川県東部の天気予報を右から左へ受け流しているだけと思われる。　19日（土）の天気　20日（日）の天気　21日（月）の天気19日05時発表　曇り時々晴れ　曇りのち雪か雨19日11時発表　晴れのち曇り　曇りのち雪か雨19日17時発表　晴れのち曇り　曇りのち雪か雨20日05時発表　曇りのち雪か雨　雪か雨のち曇り20日11時発表　曇りのち雪か雨　雪のち曇り20日17時発表　曇りのち雪か雨　雪時々止むこれらの予報に加えて、よせばいいのに（？）、横浜地方気象台は20日16時48分から21日05時04分までの間、神奈川県全域に「大雪注意報」を発表していた。また、マスメディアも、こうした気象庁の発表を伝えていた。東京地方、今夜から降雪予報　交通障害に注意　気象庁（asahi.com　2008年01月20日07時45分）天気予報：関東甲信で雪のおそれ　２０日夜から２１日昼（毎日ｊｐ　2008年1月20日10時34分）中四国、近畿で大雪の恐れ・東京都心でも積雪か（NIKKEI NET　2008年1月20日16:37）中四国、近畿で大雪の恐れ　東京都心でも積雪か（MSN産経ニュース　2008.1.20 16:53）太平洋側で２１日昼にかけ大雪の恐れ　東京都心も３センチの予想（MSN産経ニュース　2008.1.20 20:57）太平洋側で大雪の恐れ・東京都心も３センチの予想（NIKKEI NET　2008年1月20日21:05）天気予報：東京都心も積雪注意（毎日ｊｐ　2008年1月20日23時36分）西日本中心に雪　関東地方でも積雪の見通し（asahi.com　2008年01月21日02時30分）都心は雪降らず　千葉ではちらつく（asahi.com　2008年01月21日10時12分）しかし・・・最後のasahi.comの記事がすべてを物語っている。今日の天気はおおむね曇り。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は2.0℃（23:50）、日最高気温は5.8℃（12:20）。大寒らしく、日中の最高気温としては今季最寒記録であった。気象予報の世界では、特異な現象の発生を予想したのにそれが当たらなかった場合を「空振り」、予想しなかったのに特異な現象が発生してしまった場合を「見逃し」と呼ぶ。災害が予想される場合に事前に警告を発してそれに備えることができれば、たとえ狼少年に終わるとしても、そのほうが一般的には損失は少ない。したがって、「見逃し」よりも「空振り」のほうが、罪は小さいと言える。今回のケースは、雪が降ると予想したのに、実際には降らなかったのであるから、完全な「空振り」である。まあ、南岸低気圧は通過するコース次第で大雪になったりならなかったりするので、この予想は楽ではない。気象庁の苦労は察する・・・とは言え、予想が外れたのは事実である。ちなみに、私自身は、予想が困難なことを知っていたため、気象庁の予報に対しては半信半疑であった。今朝、目覚めてカーテンを開けると・・・思わずニヤッと苦笑してしまった。

  2008.01.21

• ［VOYAGE-416］　天気・季節／「冬日」の定義VS『広辞苑』。

  午前中はよく晴れていたが、昼過ぎから曇ってきた。三多摩の府中のアメダスによれば、今日の日最低気温は0.0℃（05:00）、日最高気温は12.7℃（14:00）であった。うーむ。冬日なのか、冬日でないのか。この最低気温は実に微妙である。そこで、まずは私の電子辞書から引用してみよう。ふゆ-び【冬日】1）冬の太陽。冬の日差し。2）最低気温がセ氏零度以下になる日。⇔夏日『広辞苑』ふゆ-び【冬日】《名》1）冬の日ざし。ふゆひ。2）一日の最低気温がセ氏零度未満の日。『明鏡国語辞典』冬日［フユビ］（frost day）日最低気温が0℃未満の日。霜日ともいい、霜が降り、池に氷が張る。北海道では、冬日が1年のうち100日を超える所が多い。東京で50日、福岡で30日程度。日最高気温が0℃未満の日は「真冬日」というので注意。『ブリタニカ国際大百科事典』2対1で「未満」が優勢である。とは言え、これは多数決で決めるような問題ではない。では、本家本元（？）の気象庁では、どう定義しているか。『予報用語』を見てみよう。冬日：　日最低気温が０度未満の日。実は私自身も［VOYAGE-14］で、一日の最低気温が0℃未満になる日は「冬日」、と述べている。ということで、三多摩の府中では、今日は冬日ではなかった。勝負あり！と同時に、『広辞苑』の定義は誤っていることが判明した。本日発売の第六版は、きちんと修正されているであろうか？あとは余談。私の目に留まった記事など。明日以降のブログのネタを温存するため、今日は二つだけ。ガチャピンがムックとケンカ　ムックの腹黒さ滲み出る（ネタりか／コラム　2008/1/10 19:00）【きょうの言葉】「独立自尊」福沢諭吉（MSN産経ニュース　2008.1.11 03:09）前者はお笑い関連。あれだけ図体が大きいし、いろいろなことができるから考えてもみなかったが、どちらも「5歳」なのか。年少者教育の対象になりうる・・・って、恐竜と雪男じゃ無理かな？後者は言葉ネタ。原潜「やまと」の艦長・海江田四郎の最終兵器は「独立せよ」という言葉であったが・・・この言葉、割と好きかも。人類滅亡、じゃなくて修士論文提出期限まで、あと4日。悩みながらも、ひとまず論文タイトルだけを確定して、文字入り原稿を作成。今朝03時にFAXを送信し、製本屋から09時30分に確認の電話があり、14日（月）午前に原稿を持ち込み即日で仕上げてもらうことが決まった。ギリギリまで悪戦苦闘が続くであろう。

  2008.01.11

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  ［VOYAGE-411］　天気・季節／寒の入り。

  晴天の一日。三多摩の府中のアメダスによれば、今日の日最低気温は-0.8℃（05:30）、日最高気温は14.5℃（13:30）。今季10日目の冬日となったものの、日中は暖かく感じられた。さて、今日は二十四節気の一つ、小寒である。この頃から寒さが厳しくなるという意味で、これから立春まで続く「寒の入り」でもある。ちなみに、私の電子辞書には、次のような言葉も載っていた。［慣］小寒の氷大寒に解く［解］大寒がかえって小寒よりも暖かなこと。物事が必ずしも順序通りにゆかないことにいう。『広辞苑』とのことである。今日が暖かかったことを思えば、今年は順序通りではなかろうか・・・って、その寒さは想像したくないけれども。※画像は2007年1月22日に大学キャンパスで撮影したものを再掲。で、以下は全くの余談。一昨日および昨日の『のだめカンタービレinヨーロッパ』を見ていたときに、個人的にウケたものを三つほど。個人的第3位：「プラティニ国際指揮コンクール」というネーミングその昔『とんねるずのみなさんのおかげです』の「保毛太郎侍」のコーナーで、夜間の見張りをしていた目障りな門番を消すため、木梨憲武氏が「プラティニ！」と呪文を唱えながらフリーキックを放つと、弧を描くように飛んでいくボールが数10メートル先の門番の顔面にピンポイントで着弾し、門番が倒れる・・・というコントがあった。往年のフランスのサッカー選手の名前というよりも、むしろ、そちらのほうが印象に強く残っていて、思い出し笑いを誘うのである。ついでながら、この「プラティニ国際指揮コンクール」の本選に残ったファイナリストの一人、日本人指揮者の片平元を演じた石井正則氏と言えば・・・私の記憶に鮮烈に残っているのは、『交渉人 真下正義』での東京トランスポーテーション・レールウェイ（TTR）広報主任役であった。今回は指揮台でのジャンプが印象的。個人的第2位：Wiiのゲームソフト「のだめカンタービレ ドリーム☆オーケストラ」のCMマングースの着ぐるみをCMに起用するのは・・・販促、もとい反則である。調べてみると、どうやらニンテンドーDS版もあるらしい。個人的第1位：博多通りもん「実家の母が送ってきたんです」と、のだめがシャルル・オクレール先生に差し入れた博多銘菓。モンド・セレクション金賞受賞はダテではなく、マジで美味しいのである。私も大ファンで、私が福岡で土産を買うとしたら、十中八九、これを買うはず。人類滅亡、じゃなくて修士論文提出期限まで、あと9日。提出期限にオクレールことのないように、まずは最後まで書き終えなければ・・・。残りの2％が、実に厄介である。

  2008.01.06

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  ［VOYAGE-376］　天気・季節／初冬のいろいろな色。

  夕方には薄い雲が広がっていたものの、今日もよく晴れた。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は3.6℃（04:10）、日最高気温は15.5℃（13:40）であった。さて、昨日から今日にかけては、とある催し物に出かけてきた。とは言え、その様子などに関しては、明日以降の記事で取り上げることにしたい。で、昨日撮影し損ねた大学通りの光景を今朝撮影したので、今日の記事ではそれらを並べるのみである。古くは［VOYAGE-14］、新しくは［VOYAGE-368］の続編とも言えよう。 うーむ、まさに色の共演・競演といった感じ。黄色のイチョウ、鮮やかな赤色のモミジ（カエデ）、そしてオレンジ色もしくは銅色に見える高木はケヤキである。天空に向かって高く伸びたイチョウの梢が、どことなく『セサミストリート』の羽田空港ではなくビッグバードに見えてしまうのは、気のせいであろうか。（逆に、今度ビッグバードを見たときには「あっ、イチョウだ！」と思ってしまいそう？） ラストの4枚は、ある意味で早春の［VOYAGE-108］の続編。花壇の草花もすっかり落ち葉に覆われているが、それはそれで趣があろう。

  2007.12.02

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  ［VOYAGE-368］　天気・季節／晩秋のいろいろな色。

  おおむね快晴の一日。三多摩の府中のアメダスによれば、今日の日最低気温は今季最寒の0.5℃（06:20）で12月下旬並み、日最高気温は14.5℃（15:20）でこちらは平年並みであった。さて、昨日の記事でも予告したように、修士論文との悪戦苦闘の真っ最中につき、簡略モードで記事を書き込みたい。今日は個人的にイベントがいろいろあって、通常モードであれば1回もしくは2回で集中的に記してしまうかもしれないが、現時点では明後日までの3回に分けて記そうと考えている。で、今回のネタは、今朝キャンパスを歩いていたときに撮影した風景をお見せするのみである。 画像をクリックすれば拡大するので、じっくりと見たいものがある場合にはお試しいただこう。この季節は、実に多彩な色が見られるものである。個人的には、イチョウの落葉が雪のように積もっている左下の構図が楽しかった。

  2007.11.24

• ［VOYAGE-362］　天気・季節／木枯らし1号。【2007.11.19 02:04:35】

  楽天市場の「定期メンテナンス終了のお知らせ」には本当に恐れ入る。そういうことは、事後報告ではなく、事前にしっかりと周知していただきたいものである。今日は晴天。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は今季最低の2.3℃（04:00）、日最高気温は19.1℃（13:10）。朝の寒さを「地獄」とすれば、日中の暖かさは「天国」のようであった。ここまで冷え込むと、思わず沖縄にでも行きたくなってしまう（？）。昨日から今日にかけて沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学で開催された日本語学会2007年度秋季大会では、うーむ・・・あの先生方がデモンストレーションをなさったようである。羨ましいと言うべきか、何と言うべきか。さて、今日は東京と大阪で「木枯らし1号」が吹いたらしい。ほかにもいろいろと取り上げたいネタを用意しつつあるものの、個人的に所用で少々忙しくてうまくまとまらないため、今日の記事ではこの言葉を扱ってみよう。例によって、私の電子辞書からの引用である。こ-がらし【木枯し・凩】（木を吹き枯らす意）1）秋から初冬にかけて吹く、強く冷たい風。〈［季］冬〉。2）（女房詞）すりこぎ。（一説、その音からの称かと）『広辞苑』こ-がらし【木枯らし（凩）】《名》秋の末から冬の初めにかけて吹く強く冷たい風。［表記］「凩」は国字。『明鏡国語辞典』こがらし【こがらし（木枯し／凩）】初冬に、冬の季節風の先駆けとして吹く冷たく強い北よりの風。木を吹き枯らすということからきた呼び名。天気図が西高東低型となったときに吹く。『百科事典マイペディア』こ-がらし【木枯らし・凩】（名）秋の末から冬にかけて吹く冷たい風。［冬］。『全訳古語辞典』こがらし【木枯らし】［意味］晩秋から初冬にかけて吹く冷たい風。［語源］「木を吹き枯らす風」の意から。「凩（こがらし）」とも書く。『日本語「語源」辞典』こがらし【凩】冬十一月冬の初めに吹く強い風で、たちまち木の葉を吹き落とし枯木にしてしまう。木嵐の転訛ともいう。木枯（こがらし）。『ホトトギス俳句季題便覧』［冬］【凩（こがらし）】木枯（こがらし）［天文］晩秋から初冬にかけて吹く北西寄りの強い風。木を枯らすほど吹きすさぶことからこう呼ばれる。厳冬の北風ほど酷烈ではないが、烈しい音を立てて吹きまくり、冬の到来を告げる。『合本俳句歳時記』こがらし【木枯し茶】染色の名。秋の枯葉のような茶色。冴えた焦茶色。『広辞苑』こがらしに〈名歌名句〉《俳句》【木枯（こが）らしに二日（ふつか）の月の吹（ふ）き散（ち）るか】［作者］荷兮（かけい）［出典］あら野［訳］細い二日の月が西の空にかかっている。木枯らしが激しく吹きすさんであのか細い月は吹き散ってしまいそうだ。［季語］木枯らし（冬）◆この句は評判になって「木枯らしの荷兮」といわれたという。『古語林　古典文学事典／名歌名句事典』こがらしの…［俳句］【凩の　果（は）てはありけり　海（うみ）の音（おと）】〈新撰都曲（しんせんみやこぶり）・言水（ごんすい）〉［訳］（梢（こずえ）を鳴らし草をなびかせて駆けぬけていく）あの木枯らしにも果てる所があったのだ。（重くとどろく）海鳴りのあたりでかき消されて。（凩［冬］）。［文法］「けり」は、詠嘆の助動詞。［参考］池西言水は江戸初期の俳人。奈良の人。別号紫藤軒（しどうけん）。『全訳古語辞典』こがらしのちにもおとさぬ〈名歌名句〉《俳句》【木枯（こが）らしの地（ち）にも落とさぬ時雨（しぐれ）かな】［作者］去来（きょらい）［出典］去来発句集［訳］木枯らしが吹き荒れて、折から降ってきた時雨が地面に落ちるひまもなく風に吹き飛ばされているよ。［季語］木枯らし・時雨（冬）◆『去来抄』によれば、去来が荷兮（かけい）の「木枯らしに二日の月の吹き散るか」に劣るのではないかと言ったのに対して、芭蕉（ばしょう）はこれは「全体の好句」だと評して初案の「まで」を「にも」に直した。『古語林　古典文学事典／名歌名句事典』こがらしのはてはありけり〈名歌名句〉《俳句》【木枯（こが）らしの果（は）てはありけり海（うみ）の音（おと）】［作者］言水（ごんすい）［出典］新撰都曲（しんせんみやこぶり）［訳］激しく一日中吹き荒れていつまで、どこまで吹くともしれない木枯らし。でも、行き着く果てはあったのだなあ。この冬の海の激しい海鳴りの音が、木枯らしの果てだったのだ。［季語］木枯らし（冬）◆前書きに「湖上展望」とあるので海は琵琶湖（びわこ）と思われる。木枯らしの音と海鳴りの音を「果てはありけり」で結び付けたのが眼目。この句により「木枯らしの言水」と呼ばれた。『古語林　古典文学事典／名歌名句事典』こがらしのもり【木枯らしの森】〈古典文学〉《歌枕》静岡市羽鳥の藁科（わらしな）川の河原にある八幡神社の森。紅葉（もみじ）・時雨（しぐれ）・雪で知られる。［例］消えわびぬうつろふ人の秋の色に身を木枯らしの森の下露（したつゆ）〈定家・新古今・恋四〉『古語林　古典文学事典／名歌名句事典』こがらしや…［俳句］【凩や　何（なに）に世（よ）わたる　家（いへ）五軒（ごけん）】〈蕪村句集・蕪村〉［訳］木枯らしが吹き荒れている。（荒涼とした風景の中に）貧しげな家が五軒身を寄せ合っている。あの家々は何によって生計を立てているのであろうか。（凩［冬］）『全訳古語辞典』こがらしや〈名歌名句〉《俳句》【木枯（こが）らしや何（なに）に世（よ）わたる家（いへ）五軒（ごけん）】［作者］蕪村（ぶそん）［出典］俳諧新選［訳］木枯らしが激しく吹き荒れている。田も畑もない山あいに、貧しそうな家が五軒ほど寄りそって建っているが、あの家々は何を家業として生活しているのだろうか。［季語］木枯らし（冬）『古語林　古典文学事典／名歌名句事典』ちなみに、気象庁の予報用語では、次のような定義になる。晩秋から初冬にかけて吹く、北よりの（やや）強い風。※現在は削除されているが、2007年3月までは以下の注記もあった。［用例］木枯らし1号。［備考］東京、大阪では「お知らせ」として発表している。なお、「強い風」は「風速が15m/s以上20m/s未満の風。」を指し、「やや強い風」は「風速が10m/s以上15m/s未満の風。」を指す。この定義から言うと、今の季節に風速15m/s以上の北よりの風が吹けば、その第1号は「木枯らし1号」と認定されるようである。「木枯らしV3」とかがあれば面白いけれども、そういうものはおそらくない（と思う）。

  2007.11.18

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  ［VOYAGE-350］　天気・季節／秋のハナミズキと桜。【2007.11.07 11:22:56】

  今日はおおむね曇り。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は12.9℃（06:30）、日最高気温は17.0℃（14:00）。朝の最低気温はさほどでもなかったとは言え、日中の最高気温はこの秋一番の涼しさとなった。さて、今日は、ふと思い立って、学部の卒業証明書を入手するために、二つの大学を回ってきた。現在所属している大学院の入学試験に出願する際に訪れて以来、ほぼ2年ぶりの母校再訪であったが・・・2003年3月に卒業した横浜のキャンパスはともかく、1994年3月に卒業した三多摩のキャンパスは、その「周辺」が大きく様変わりしていた。以前は宅地開発が抑制されていて、農地や緑地が多かったものの、今日バスで通り過ぎてみると、まず道路（車道および歩道の拡幅や舗装など）の整備が格段に進んでいる上に、いかにも新しい住宅や商業施設などが増えていた。あれ～っ、こんな風景だったかなぁ？なんとなく違うような気もするけど、ここに何があったのか、思い出せないなぁ・・・10数年前の記憶がほとんど甦らないほど、大学の近隣の街区は変貌を遂げているようであった。都心に程近く、新宿まで20分強でアクセスできるエリアだけに、東京一極集中の影響が現れているのかもしれない。で、ここからが今日の本題である。そうした母校からの帰り道に、谷保駅前でこんな光景を目にした。 実に美しい紅葉である。しかも、ところどころに赤い実がなっているのも見える。♪この木　なんの木　気になる木・・・と、歌っている場合じゃなくて、え～っと、何の木だっけ？私の記憶が確かならば、この植物は、春から初夏にかけて白い花（のような葉？）を咲かせていたはず。ん？　白い花？　ああ、一青窈氏・・・じゃなくて、ハナミズキ！そう、正解は「ハナミズキ（花水木）」である。この最後の一音節「キ」を省略すると一気に汚いものになってしまうため、間違っても省略してはならない。はな-みずき【花水木】　‥ミヅ‥ミズキ科の落葉小高木。北アメリカ原産で、庭木・街路樹として栽植。園芸品種もあり、春、白色または淡桃色の4枚の大きな苞葉に包まれた花をつける。アメリカヤマボウシ。『広辞苑』はな-みずき【花水木】　─ミヅキ《名》春、白または淡紅色の苞（ほう）を四枚つけ、中央に緑黄色の小花を開くミズキ科の落葉小高木。庭木・街路樹として植える。北アメリカ原産。アメリカハナミズキ。アメリカ山法師（やまぼうし）。『明鏡国語辞典』ハナミズキ【花水木】（flowering dogwood）Cornun florida; flowering dogwoodミズキ科の落葉小高木で、アメリカヤマボウシともいう。北アメリカ東部原産。明治になって日本に輸入された。特に東京市から贈られたサクラ（ソメイヨシノ）の答礼としてアメリカから日比谷公園に贈られたものが有名である。今日では各地の公園などに普通にみられる。高さ3～6mとなり、長さ10cmあまりの広卵形の葉を対生する。葉の裏側は白く、ほぼ平行に走る数本の葉脈が目立つ。春に、枝端に径数cmの大型の「花」をつける。花弁にみえる4枚の包葉は赤、ピンク、白などがあり、この包葉に載ったように小さな緑色の花が球状に固まってつく。秋の紅葉も美しい。『ブリタニカ国際大百科事典』ハナミズキアメリカヤマボウシとも。北米原産のミズキ科の落葉小高木。大正初年に渡来。葉は対生し、広楕円形。5～6月、葉に先だって4枚の大きな総包片の中心部に黄色を帯びた小さな4弁花を密につける。総包片は花弁状で白、淡紅、紅色など。果実は10月赤熟。花、実、紅葉といずれも美しく、街路樹や庭木として各地で栽植される。『百科事典マイペディア』はなみずき【花水木】はなみづき夏五月北アメリカ原産。葉より先に花弁のような四片の白、または淡紅の苞を四、五月ごろ開く。別に山野に自生する日本古来の「水木の花」は五、六月ごろ咲く。『ホトトギス俳句季題便覧』そうそう。ハナミズキは「日米親善の象徴」とも言うべき植物なのである。ちなみに、日米親善のもう一方の植物は、こんな感じであった。 こちらも葉が黄色・赤色・茶色などに変色している。今の季節に葉を落とすからこそ、花が咲く頃には葉がなく、後に「葉桜」となるわけである。大自然のサイクルは実によくできている。

  2007.11.06

• ［VOYAGE-290］　天気・季節／関東南部に上陸した台風。【2007.09.07 21:54:26】

  HTMLのTABLEタグを使うと、見栄えはよくなるとは言え、文字数を消費してしまうのが困りものである。昨日の記事は、リンクを大量に貼り付けたこともあって、あっという間に制限文字数（半角10,000文字）に達してしまった。それはさておき、個人的なスケジュール管理が、かなり面倒なことになっている。2回目の「修士論文構想発表会」を3週間後に控え、その準備を進めなければならないのであるが、信濃・川中島と遠江・三方原への二方面作戦については、先方との交渉が暗礁に乗り上げつつあるのか、「返事待ち」の状態が続いている。残り時間がどんどん少なくなっていて、このままではカラータイマーが点滅を始めるのもそう遠くはあるまい・・・。また、こうした本業以外にも、オンラインで注文した商品の到着を待つ必要があるなど、思うように動き回れない事情がいろいろと山積している。というわけで、出張用に残しておいた「青春18きっぷ」2回分は、9月10日までに使う機会がないかもしれない。まあ、アレだけ乗りまくれば、元は十分に取れたと思うが。ところで、昨日の記事では書き損ねてしまった、昨日の天気の状況を述べておこう。接近する台風第9号の影響で、大雨が降ったりやんだりの一日で、特に午後は風が強かった。三多摩の府中のアメダスによれば、昨日の日最低気温は24.6℃（24:00）、日最高気温は28.1℃（14:00）であった。この台風第9号は、今日の02時前に神奈川県小田原市付近に上陸したとのことである。その後、町田市付近（03時）→青梅市付近（04時）→深谷市付近（05時）→足利市付近（06時～07時）→日光市の北東（08時）→会津若松市の南（09時）→福島市の南西（10時）→米沢市付近（11時）→山形市付近（12時）→新庄市付近（13時）→大仙市付近（14時）→秋田市付近（15時）→能代市付近（16時）→弘前市の西（17時）を経て、現在は日本海を北上している。台風の北上に伴って、関東南部では今日の昼前には雨が上がり、時々薄日が差し込んだ。三多摩の府中のアメダスによれば、今日の日最低気温は23.2℃（02:10）、日最高気温は30.9℃（13:40）と、9月4日（火）以来3日ぶりに真夏日を観測した。さて、台風が関東南部（とりわけ神奈川県）に上陸したのは、果たしていつ以来であろうか。下の表は、2000年以降に日本に上陸した台風（と、その最初に上陸した時点・地点）のリストである。なお、気象庁のホームページにもあるように、「上陸」と「通過」は異なるので、ご注意願いたい。上陸 ＝ 台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合通過 ＝ 小さい島や半島を横切って短時間で再び海に出る場合つまり、沖縄本島などの島々はすべて「通過」なのである。差別的な印象がなくもないが、気象庁ではそういう定義である。2000年　発生数＝23個、上陸数＝0個2001年　発生数＝26個、上陸数＝2個第11号　パブーク　08月21日　和歌山県串本町付近第15号　ダナス　09月11日　神奈川県鎌倉市付近2002年　発生数＝26個、上陸数＝3個第6号　ツァターン　07月11日　千葉県富津市付近第7号　ハーロン　07月16日　静岡県伊豆半島南部第21号　ヒーゴス　10月01日　神奈川県川崎市付近2003年　発生数＝21個、上陸数＝2個第4号　リンファ　05月31日　愛媛県宇和島市付近第10号　アータウ　08月08日　高知県室戸市付近2004年　発生数＝29個、上陸数＝10個第4号　コンソン　06月11日　高知県東部第6号　ディアンムー　06月21日　高知県室戸市付近第10号　ナムセーウン　07月31日　高知県西部第11号　マーロウ　08月04日　徳島県阿南市付近第15号　メーギー　08月20日　青森県津軽半島第16号　チャバ　08月30日　鹿児島県串木野市付近第18号　ソングダー　09月07日　長崎県長崎市付近第21号　メアリー　09月29日　鹿児島県串木野市付近第22号　マーゴン　10月09日　静岡県伊豆半島第23号　トカゲ　10月20日　高知県土佐清水市付近2005年　発生数＝23個、上陸数＝3個第7号　バンヤン　07月26日　千葉県鴨川市付近第11号　マーワー　08月26日　千葉県千葉市付近第14号　ナービー　09月06日　長崎県諌早市付近2006年　発生数＝23個、上陸数＝2個第10号　ウーコン　08月18日　宮崎県宮崎市付近第13号　サンサン　09月17日　長崎県佐世保市付近2007年第4号　マンニィ　07月14日　鹿児島県大隈半島第5号　ウサギ　08月02日　宮崎県日向市付近第9号　フィートウ　09月07日　神奈川県小田原市付近これを見ると、関東南部に上陸した（というより、掠めた？）のは2005年8月以来。また、神奈川県に上陸したのは2002年10月以来となる。うーん、後者の2002年台風第21号は懐かしい。この頃の私は新宿にあった気象会社で気象予報士のアルバイトをしていて、非番のその日は横浜の自宅から電話で会社に現況を報告していたものである。あと、懐かしいというより・・・記憶に残っているのが、2001年台風第15号である。その日は、大学の研究室の教員および先輩方が中国旅行に出かける初日で、台風の通過で飛行機の出発が数時間遅れて成田空港で足止めを食らったらしい（と、後で聞いた）。私自身は夜に「気象予報士総合講座」を受講して、帰宅してテレビをつけると・・・あの忌まわしい9.11の光景を目の当たりにすることになったのである。それにしても、昨夜のNHK総合テレビでやたらに長々と台風のことを報道していたのは、首都圏を直撃する台風であったからであろう。asahi.comの気象警報や交通情報などでもその傾向があるが、マスメディアの東京偏重ぶりには考えさせられてしまう。

  2007.09.07

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  ［VOYAGE-260］　天気・季節／サルスベリ。【2007.08.08 19:28:21】

  ああっ、夏が終わってしまった。・・・と言っても、暦の上での話である。今日は二十四節気の一つ、立秋である。太陽の黄経が135゜（獅子座15゜）に至り、丁未月から戊申月へと移った。暦の上では今日から秋になるため、「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」となる。まあ、個人的には「焼酎見舞い」でもよさそうなものであるが。なお、北海道および東北北部を除く日本列島（つまり、東北南部、東日本、西日本、南西諸島）は太平洋高気圧にすっぽりと覆われ、その勢力は韓国の釜山（プサン）や中国の上海（シャンハイ）あたりにまで達している。おかげで関東南部では今日もよく晴れた。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は25.4℃（05:20）、日最高気温は33.5℃（14:30）。3日ぶりの熱帯夜にして8日連続の真夏日である。さて、今日は、戊申月の始まりということで、サルにちなんだ話題を記してみたい。大学のキャンパスでサルスベリが開花しているので、まずはその画像から。散って池の水面に浮かぶ花の波もまた、一興である。で、このサルスベリにまつわる解説を、例によって私の電子辞書から引用してみよう。サルスベリ【猿滑】（crape myrtle）Lagerstroemia indica； crape myrtleミソハギ科の落葉高木で、中国南部原産といわれ、江戸時代の初期に日本に伝えられた。観賞用として庭によく栽植されている。樹皮がはげやすい。枝には4本の稜があって角張り、楕円形の柄のない葉が対生して、一見、複葉のようにみえる。夏から秋の初めにかけて、紅色または白色の花が円錐花序をなして咲く。花には半球形の緑色の萼筒があり、その中から6枚の花弁が出るが、ちりめん状にちぢれる特徴がある。花期が長いためヒャクジツコウ（百日紅）ともいう。和名のサルスベリは木肌がすべすべしていてサルも滑り落ちるという意味である。なお、南西諸島には近縁の別種シマサルスベリL．subcostata があり、全体に大型で花も白い。『ブリタニカ国際大百科事典』サルスベリ中国南部原産のミソハギ科の落葉高木。夏の花木として庭園に植栽。樹皮は薄くはがれ落ちて、跡が雲絞をつくり、表面は平滑。葉は倒卵形で厚い。7～9月、枝先に密な円錐花序をつける。萼は半球形で6裂。花弁は6枚、円形で著しく縮れ、基部に細い柄がある。葯（やく）は多くが黄色。花色は紅紫色、淡紅色、白色、また八重咲などの園芸品種もある。花期が長いためヒャクジツコウ（百日紅）の名もある。繁殖は実生（みしょう）か挿木による。矮性（わいせい）種は盆栽にする。『百科事典マイペディア』さるすべり【百日紅】［意味］ミソハギ科の落葉高木。中国原産。［語源］幹が滑（なめ）らかで、猿（さる）も滑（すべ）るほどだということから。表記は「百日も咲き続ける」意の漢名から。「猿滑」とも書く。『日本語「語源」辞典』さるすべり【百日紅】夏七月樹皮がつるつるしていて猿も滑りそうに見えるので「さるすべり」の名がある。紅い花は百日紅（ひゃくじつこう）、白花を「百日白（ひゃくじつはく）」と呼ぶ。『ホトトギス俳句季題便覧』［夏］【百日紅（さるすべり）】百日紅（ひゃくじつこう）、白さるすべり［植物］ミソハギ科の落葉高木。中国原産で庭園に植栽される。七～九月に桃・紅・紅紫・白色などの直径三センチほどの花が、枝の先端に群がり咲く。花期が長いため百日紅の漢名がある。樹皮が剥（は）がれやすく、滑らかな幹は猿も滑り落ちるというので、猿滑（さるすべり）と名づけられた。『合本俳句歳時記』ここからは横道。ある種の「連想ゲーム」とお考えいただきたい。サルスベリと言えば、個人的には『解夏』（2004年1月17日公開）を思い出してしまう。長崎の興福寺にあるサルスベリの花は、白色であった・・・ああ、懐かしいなぁ。その『解夏』に主演していた大沢たかお氏を起用して、同じ長崎でロケをした映画と言えば、『7月24日通りのクリスマス』（2006年11月3日公開）である。ということで、一日早いものの、原爆犠牲者の慰霊と世界の恒久平和の祈念をしておく。

  2007.08.08

• ［VOYAGE-256］　天気・季節／台風の名前。【2007.08.05 01:23:21】

  日本海を北東に進んでいた台風第5号は、今日の13時頃に青森県津軽半島に上陸した後、下北半島を横切って太平洋に抜けた。21時に温帯低気圧に変わり、現在は日高沖→釧路沖を東に進んでいる。この台風は、関東南部には高温高湿をもたらしただけであった。今日もよく晴れて、三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は26.5℃（01:20）、日最高気温は34.9℃（15:00）と、3日連続の熱帯夜かつ4日連続の真夏日を記録した。なお、今日の最高気温は八王子で36.0℃（14:10）、青梅で35.8℃（13:50）と、三多摩でも猛暑日を観測した地点もあった。さて、当初の計画では、今日は映画を数本見に行くつもりであった。上映スケジュールを調べてみると、朝から出かけるのが効率的であったが・・・このところ寝起きのタイミングが不安定で、今朝はなんとなく眠かったので、映画を見に行くのは後日に改め、今日一日は自宅でのんびりと過ごすことにした。ということで、ブログに書き込むネタがなくなってしまった。どうしようかなぁ・・・と、あれこれ考えているうちに、無難なテーマを思いついた。今回の台風第5号は「ウサギ」というアジア名が付けられているが、いろいろなブログなどを拝見していると、どういう経緯でこんな名前が付いたのかと不思議がっている人が少なくないことが分かった。そこで、今日の記事では、こうした台風の名前について取り上げてみよう。まず、台風に似ているものとしてサイクロンやハリケーンなどがある。これらは基本的に同一の自然現象（熱帯低気圧）を指すものの、呼び方が異なるのは発生する地域が異なるためである。北半球北インド洋（東経100゜以西）北西太平洋（東経100゜～東経180゜）北東太平洋（東経180゜以東）北大西洋南半球南西インド洋（東経90゜以西）南東インド洋、南西太平洋（東経90゜～東経160゜）南東太平洋（東経160゜以東）南大西洋北インド洋　severe cyclonic storm南西インド洋　tropical cyclone南東インド洋、南西太平洋　severe tropical cyclone北西太平洋　typhoon南東太平洋、北東太平洋、北大西洋　hurricane南大西洋　（基本的に発生しない）上の表に示したように、台風またはtyphoonは北西太平洋に発生する熱帯低気圧で、日本の気象庁の所轄である。その気象庁のサイトにもあるように、14の国・地域が加盟する台風委員会によって140個の台風の名前（アジア名）が提案され、2000年から順番に付けられるようになった。で、日本から提案された10個の名前は、いずれも星座の名前に由来している。Tembin（テンビン）　Yagi（ヤギ）Usagi（ウサギ）　Kajiki（カジキ）Kammuri（カンムリ）　Kujira（クジラ）Koppu（コップ）　Kompasu（コンパス）Tokage（トカゲ）　Washi（ワシ）しかし・・・全天には88の星座があるのに、どうしてこの10個が選ばれたのであろうか。そのことに関しては、気象予報士の森田正光氏が次のように解説している。マイナーな星座ばかりなのは、特定の企業名や商標に使われていないものを選んだためです。とは言え、気象庁の命名は、ちょっとセンスに欠けるような気がする。私なら、1）せっかく日本語をそのまま使えるのであるから、コップやコンパスのような外来語（カタカナ語）の星座は用いず、和語（か、せいぜい漢語）のものを選ぶ。2）テンビンやヤギなど、星占いに登場する12星座は、人々に不公平感を与える可能性があるため採用しない。3）同じ星座名でも、動物なら動物といったように、共通するカテゴリーで統一する。という基準で考えると思う。そうすると・・・動物シリーズであれば、イルカ、ウミヘビ、オオイヌ、オオカミ、オオグマ、カラス、クジャク、コイヌ、コウマ、コギツネ、コグマ、コジシ、ツル、トビウオ、ハエ、ハクチョウ、ハト、ヘビ、ミズヘビ、ヤマネコなどが候補に挙がるであろう。あるいは、ウシカイ、ギョシャ、ヘビツカイのような職業シリーズもありうる。もし差し替える機会があれば、検討していただきたいものである。ちなみに、読者諸氏なら、どんな名前を考えるであろうか。

  2007.08.04

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  ［VOYAGE-229］　天気・季節／くにたち朝顔市。【2007.07.08 11:24:54】

  昨日から今日にかけて、大学通りで「くにたち朝顔市」が開催されている。朝のうちにぶらりと「ウィンドー・ショッピング」ならぬ「ストリート・ショッピング」（？）をしてきたので、今日の記事ではその様子を紹介したい。まだ早い時間帯ではあるが、「早起きは三文の徳」ということで（？）、早々と書き込んでしまおう。 最初の上の5枚は、売り場の光景。すだれとピンクの提灯が、何とも日本的な情緒をかもし出している。 次の上の4枚は、1鉢1,500円で売られていた朝顔たち。ほとんどが日本朝顔であった。ごく僅かながら西洋朝顔（ヘブンリーブルー）もあったが、まだ開花時期ではないらしく、花が咲いていたのはサンプルの鉢だけで、蕾もできていないような青々とした鉢ばかりが並べられていた。 続く上の4枚は、ほかの植物たち。バジル100円、青じそ100円。パセリ100円、レモンバーム100円、ハイビスカス600円。ほおずき1,200円。 最後の上の3枚は、いかにも「和」のアイテムたち。江戸風鈴1個700円。十二支あめ細工（値段が見えない。HOWマッチ？）。そして、値段が出ていないため、売り物なのかすらよく分からない、ひょうたん・・・。これらのほかに、さまざまな出店もあって、新鮮な野菜や飲食物なども売られていた。朝顔市と言えば、入谷のものが有名であるが、店の数も客の数も多いせいか、「商売っ気」が強い印象がある。それに対して、このくにたち朝顔市は、規模が小さい反面、朝顔以外のアイテムが少なくないこともあり、人と人とが出会ったり対話したりするのを楽しむような、スローな雰囲気がある。個人的には後者も悪くないと感じた次第である。

  2007.07.08

• ［VOYAGE-213］　天気・季節／ライトダウンキャンペーン。【2007.06.22 10:56:41】

  今日の午後から明日の午後にかけて、個人的にかなりタイトなスケジュールが見込まれるため、早い時間帯での書き込みとなる。したがって、内容的にも、今日の記事は「簡易包装」モード（ちょっとエコ？）となることをお許し願いたい。三多摩では、今日は明け方から弱い雨が降ったりやんだりしている。ようやく梅雨らしい天気になったような気がする。さて、今日は二十四節気の一つ、夏至である。太陽の黄経が90゜に達するときで、占星術的には太陽が双子座から蟹座に移るという意味になる。また、北半球では昼が最も長く、夜が最も短い日でもある。どのくらい違うかと言えば、　出　南中　没　昼の長さ夏至（2007年06月22日）　04:26　11:44　19:03　14時間37分冬至（2006年12月22日）　06:47　11:41　16:349時間47分といった感じである。なお、これは、AstroArtsの天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータVer.7」（最新バージョンはVer.8）で、場所を東京都国立市に設定して推算した結果である。こうした夏至の日にあわせて、各地でイベントが行われるらしい。環境省 報道発表資料－平成19年6月12日－「CO2削減／ライトダウンキャンペーン」について（第1報）新着情報 詳細　【CO2削減／ライトダウンキャンペーン、6/22（夏至）～6/24に実施！】　| チーム・マイナス6％環のくらし_「CO2削減／ライトダウンキャンペーン」100万人のキャンドルナイト candle-night.orgということで、私自身はそういうイベントに参加できそうもないが、その代わりに京都議定書の神様にお目通りを賜るつもりである。

  2007.06.22

• ［VOYAGE-205］　天気・季節／社説対決、朝日VS毎日。【2007.06.15 04:22:39】

  昨日の九州北部・四国に続いて、今日は中国・近畿・東海・関東甲信も梅雨入りしたようである。三多摩でも、午前中からポツポツと小雨がぱらついていたが、午後から本格的に降り出した。府中のアメダスによれば、今日の最低気温は17.3℃（24:00）、最高気温は24.6℃（11:30）。湿度が高く一時的に蒸し暑かったものの、午後から徐々に気温が下がって涼しく感じられるようになった。さて、梅雨の季節を迎える中で、昨日はくしくも朝日新聞と毎日新聞が「水害」に関する社説を掲げていた。今日の記事ではそれらを取り上げてみよう。水害防止―住民参加で洪水いなす（朝日新聞　2007年6月13日）視点　水害サミット　格差のつけを被災者だけに払わすな（毎日新聞　2007年6月13日）前者の朝日新聞では、河川整備基本方針が国土交通省によってトップダウン式に決められている現状に疑問を投げかけ、地域住民を交えて流域全体で洪水をいなす「総合治水」への転換を求めている。他方、後者の毎日新聞では、水害に襲われた体験を持つ市町村長22人が一堂に会した「水害サミット」の様子に触れて、被害を最小限に食い止める具体的なノウハウを提言している。以下は私自身の感想である。朝日新聞の社説は、ごもっともである。ただ、毎日新聞の社説に比べると、指摘が具体性に乏しく、単に国への批判を総花的に並べているに過ぎないような印象も残る。その点で、毎日新聞の社説は、提言が極めて具体的であり、とても興味深く感じた。中でも、災害に際して、日本語を理解できない外国人への指示・勧告をどうするか・・・という議論は、気象予報士にして日本語教師でもある私の心に響くものがあった。とは言え、署名記事であることからも分かるように、これが「社説」にふさわしいかどうかは微妙である。「個説」のような気もするし、もっと言えば「他説の寄せ集め」のようにも思える。面白い内容ではあるものの、わざわざ「社説」扱いにする必要性については・・・熟慮すべきかもしれない。閑話休題。社会保険庁にしても、コムスンにしても、NOVA＋政治家にしても・・・実に困ったものである。はじめから信頼していない相手であれば、ここまで怒りが爆発することもあるまい。官公庁や業界最大手という、信頼に足る相手が、メチャクチャな行為をしていたと発覚すると、ものすごく腹が立ってしまうのである。個人的には、特にNOVA。「異文化コミュニケーション財団」って、何？異文化コミュニケーションの一翼を担う日本語教育業界は、幸か不幸か政治家とのパイプがないに等しいせいか、ずっと苦境にあえいできている。その一方で、NOVAの社長は、国会議員を動員してまで、あこぎな商売を続けたいらしい。そういう「私用」にノコノコ出てくる議員も議員であるが、こうした政界と業界の「癒着システム」には本当に頭に来る。いい加減にしなはれ。

  2007.06.14

• ［VOYAGE-202］　天気・季節／ラニーニャ現象をめぐる言説。【2007.06.12 08:13:23】

  三多摩では、昨日までの断続的な雨が今日の朝のうちまで残ったが、昼前から時々晴れ間が見えるようになった。府中のアメダスによれば、今日の最低気温は16.9℃（01:40）、最高気温は25.2℃（14:50）であった。このところの天気のせいか、あるいは季節のせいか、近所のアジサイの花の色が日に日に鮮やかになってきている。さて、今日は、次のような新聞記事が出ていた。サイト更新日時の順に並べてみよう。ラニーニャ現象：東太平洋赤道域で発生　日本の夏は猛暑か（MSN毎日インタラクティブ　2007年6月11日19時41分）ラニーニャ現象発生、猛暑の可能性　西日本では少雨情報（asahi.com　2007年06月11日19時55分）ラニーニャ現象発生、梅雨明け早く「暑い夏」来る？（NIKKEI NET　2007/06/11 22:41）梅雨短く、夏は猛暑・渇水…気象庁がラニーニャ観測（YOMIURI ONLINE　2007年6月11日22時58分）これらの記事の元ネタは、気象庁のエルニーニョ監視速報No.177（2007年5月）である。なお、いわゆる5大紙サイトのうち、Sankei WEBだけは、今のところ特に報道していないようである。「ラ・ニーニャ」は、スペイン語で「女の子」の意。それと対を成すのは「エル・ニーニョ」、すなわちスペイン語で「神の男の子（幼児キリスト）」の意味である。後者は、数年に一度の割合でペルー沖の海面水温が上昇する現象を指し、それはクリスマスの頃に多く起こることからそう呼ばれている。で、今回は、ラニーニャ現象が発生していると見られるわけである。ただ、日本付近の気圧配置への影響については、かなり微妙であろう。というのも、気象庁の関連資料（ラニーニャ現象に伴う日本の天候の特徴）では、日本を次の七つのブロックに分け、過去の天候を「低い（少ない）」「平年並」「高い（多い）」の3階級で統計解析しているが、その傾向は決して明瞭なものではなく、ブロックによってもまちまちなのである。日本海側太平洋側北日本北海道地方の日本海側（上川、留萌、石狩、後志、空知、檜山の各支庁と宗谷支庁の北部）およびオホーツク海側（宗谷支庁の南部と網走支庁）の一部東北地方の日本海側（青森県の津軽地方、秋田県、山形県、福島県の会津地方）北海道地方のオホーツク海側の一部および太平洋側（釧路、十勝、胆振、日高、渡島、根室の各支庁）東北地方の太平洋側（青森県の下北地方と三八上北地方、岩手県、宮城県、福島県の中通り地方と浜通り地方）東日本北陸地方（新潟県、富山県、石川県、福井県）関東甲信地方（栃木県、群馬県、茨城県、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、長野県、山梨県）東海地方（岐阜県、三重県、愛知県、静岡県）西日本近畿地方の日本海側（京都府北部、兵庫県北部、滋賀県北部）中国地方の山陰（鳥取県、島根県）九州北部地方（山口県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県）近畿地方の太平洋側（京都府南部、兵庫県南部、奈良県、滋賀県南部、和歌山県、大阪府）中国地方の山陽（岡山県、広島県）四国地方（香川県、愛媛県、徳島県、高知県）奄美を除く九州南部地方（宮崎県、鹿児島県の本土、種子島、屋久島）南西諸島九州南部地方の奄美（奄美諸島）沖縄地方（沖縄本島付近、宮古諸島、八重山諸島、南大東島、北大東島）今後48時間以内の短期予報の精度はそれなりに高いとは言え、中期→長期と予報期間が長くなるにつれて予報の精度は下がっていく。要するに、地球温暖化のメカニズムと同様に、ある程度の傾向を述べることはできても、確実にこうなるとはっきり断言することはできないのである。上の各紙の記事の中には、そうした傾向の微妙さをうまく表現している記事もあれば、ブロックの違いを無視して全国的に少雨となるかのような断言調の記事もある。「狼少年」ではあるまいし、必要以上に不安を煽り立てることはなかろう。そんな新聞のイメージキャラクターに、なぜ千秋さまが・・・。

  2007.06.11

• ［VOYAGE-198］　天気・季節／6月の寒冷渦。【2007.06.08 04:44:53】

  昨日から、北日本・東日本・西日本の山沿いを中心に、ところどころで激しい雷雨が観測されている。関東地方では北部を中心として降っている。また、関東南部の三多摩でも、今日の夕方には小河内・小沢・青梅といった多摩西部で強い雨が降り、JR青梅線が一時運転を見合わせていたとの情報もある。ところが・・・多摩南部の八王子や、多摩北部の府中では、降水を全く記録していない。三多摩といえども、広いのである。で、この雷雨をもたらしている原因は・・・気象業界では「寒冷渦（かんれいうず）」と呼ばれるものである。なお、私の電子辞書の『広辞苑』には、次のように記述されている。かんれい-うず【寒冷渦】寒帯気団の一部が分離して形成される低気圧性の渦。豪雨や豪雪を伴うことが多い。かんれいか。コールド-ボルテックス。今ひとつ分かりにくいため、『ブリタニカ国際大百科事典』も参照してみよう。寒冷渦［カンレイウズ］（cold vortex）対流圏上空の偏西風は常に南北に蛇行しながら地球を巡っているが、南側に蛇行した部分が極端に発達すると本体からちぎれて低気圧性の渦になる。この中心部には高緯度から来た冷たい空気が閉じ込められているので気温が低く、寒冷渦または寒冷低気圧と呼ばれる。切離低気圧ということもある。大気層が不安定で積乱雲が発達しやすく、冬季には日本海側に豪雪をもたらす。うーむ。気象予報士には分かりやすい解説であるものの、大多数の人々にはそうではあるまい。図解できれば説明が楽なのであるが・・・まあ、できる限り、言葉を尽くして説明してみよう。上の記述にもあるように、上空の偏西風（ジェット気流）が南に大きく蛇行したときに、その北側にある寒気を（上から見下ろした場合に）反時計回りに回転させて巨大な渦を形成する。そうして寒気本体から分離した（巨大な球状の）冷気の塊が、上空（3000メートルとか5500メートルとか9000メートルといった高さ）に浮かんでいて、それが西から東へとフラフラと移動してくるのである。冷たい空気は本来重く、下に沈もうとする性質があるため、大気の（上層と下層が入れ替わろうとして）状態が不安定になる。また、よく冷えたグラスなどには結露して水滴がつくが、それと同じ原理で、冷たい空気は大気中の水蒸気を水滴や氷晶に変え、それが落下すると雨や雪になる。寒冷渦は、このようにして、大雨（または大雪）、落雷、突風、降ひょうなどをもたらすことになる。寒冷渦の特徴としてよく挙げられるのは、高層天気図では明瞭に出現するのに、地上天気図ではその存在が確認できないこと。高層天気図が読み取れるかどうか・・・がバレてしまうため、この寒冷渦は気象予報士試験に頻出するテーマでもある。いずれにせよ、（今は日本列島の南岸に位置してなかなか北上する兆候を見せない）梅雨前線とは、メカニズムがまるっきり異なる。寒冷渦は動きが遅いため、あと1～2日の間は激しい雨が降りやすく、河川の急激な増水、低地の浸水、土砂災害などに注意が必要であろう。

  2007.06.07

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  ［VOYAGE-184］　天気・季節／アオスジアゲハ。【2007.05.24 22:47:10】

  うれしいやら、恥ずかしいやら・・・まさに「千客万来」といったところであろうか。今日、このブログへの書き込みを開始してから184日目にして、ようやく10,000アクセスを記録した。10000　　2007-05-24　13:03:54　　*.ucom.ne.jpサーチロボットであれ、何であれ、読者諸氏には感謝申し上げる次第である。それにしても、今日も暑かった。三多摩の府中のアメダスによれば、最低気温が17.7℃（04:50）、最高気温が27.6℃（13:30）とのことである。午後から雲が多くなったせいか、昨日の日中ほどは高くならなかったらしい。とは言え、湿度がやや高かった分、蒸し暑く感じられた。また、昨日に引き続き、東京都では光化学スモッグ情報が発令された。以下の表は、今日の発令状況をまとめたものである。なお、「-」は発令なし、「○」は「学校情報」発令、「◎」は「学校情報」および「注意報」発令をそれぞれ意味する。多摩｜区南部西部中部北部南部西部北部東部12:20～13:20○---○---13:20～14:20○○◎◎○○-◎14:20～15:20◎○◎◎◎◎-○15:20～16:20◎○◎◎-◎○○16:20～17:20◎◎○○-○--17:20～18:20○◎○○----さて、それでは、今日の本題である。昨日の天空の青の続きとも言えるが、大学のキャンパスを歩いていたら、こんな光景に出くわした。アオスジアゲハである。花の蜜を吸いながら、忙しそうに飛び回っていた。この蝶に限らず、アゲハチョウ科の蝶は一般に、動きがとても速い。モンシロチョウやモンキチョウなどのシロチョウ科の蝶が「よちよち歩きの2歳児」であるとすれば、アオスジアゲハは「すばしっこい中学生」といった感じであろうか。とにかく静止の時間が極めて短いおかげで、ピントを合わせる余裕がなかった。ちなみに、この写真は、カメラ付き携帯電話で撮影したものである。実は、カメラ付きの機種に変更してから既に1年3か月以上が経過しているのに、携帯電話のカメラは今まで使ったことがなかった。通常ならデジカメで撮影するところであるが、今日は持ち歩いていなかった上に、とっさのシャッターチャンスであったため、初めて使用してみたのである。まあ、見ての通り、結果は散々な出来であった・・・。

  2007.05.24

• ［VOYAGE-168］　天気・季節／濃霧注意報。【2007.05.09 00:47:50】

  まずは余談から。昨日、大学院研究科の『紀要別冊』を受け取った。私自身もその投稿者であったため、特権で3冊も頂戴してしまったのであるが・・・それをパラパラとめくっていると、「実にいろいろなことを考える人たちがいるものだ」と、自分のことを棚に上げて感心してしまった。そこには、読みやすい（平易な）文章もあれば、読みにくい（難解な）文章もある。また、面白い文章もあれば、あまり面白くない文章もある。つまり、読みやすくて面白い　読みやすいが面白くない読みにくいが面白い　読みにくくて面白くないの4パターンがありうる。その評価は、それぞれの投稿者がどのような読者層を想定していて、そのオーディエンス・デザインが成功しているかどうか・・・にかかっているのであろう。ともあれ、編集部員の方々には大変お世話になった。厚くお礼を申し上げておきたい。さて、それでは、今日の本題に移ろう。今朝は目覚めたときから胃が痛かった。昨日の発表の不出来がよほど応えたのか、それとも、何か悪いものを食べたのか・・・は不明であるが、しばらくトイレでリラックスしていると、携帯電話にメールが届いた。【Weather warning】update at May 08 08:44▼Yokohama Kawasaki□AdvisoryDense Fog□Chanceled advisorygale▼Syounan*Canceled all advisory▼Miura□AdvisoryDense Fog□Chanceled advisorygale,High waves08時44分、神奈川東部の横浜・川崎と三浦に「濃霧注意報」が発表されたとの情報である。ほかにも調べてみると、06時35分には東京地方の23区西部と23区東部に、また02時03分には千葉県全域に、それぞれ「濃霧注意報」が出されていることが分かった。関東南部で霧が多く発生するのは冬（を中心とした、秋から春にかけて）の朝である。とは言え、都市化が進み、ヒートアイランド現象で気温が下がりにくくなっていることや、水辺が減ったことなどにより、近年では霧の発生は減少している。いずれにせよ、関東南部での「濃霧注意報」は、そう滅多にあるものではなかろう。実は、「霧」と「雲」は同じものである。前者は地面に接していて、後者は地面から離れている、という違いしかない。遠く離れた場所から見れば、高い山に「雲」がかかっているように見えることがあるが、もしそこに登山者がいれば、それは「霧」なのである。どちらも、微小な水滴または氷晶であり、空気中の水蒸気が何らかの方法で冷やされたものである。ちなみに、予報用語では、視程が1km未満であれば「霧」、視程が1km以上10km未満であれば「もや」と区別する。また、文学の世界では、平安時代以後、春のもの（または、遠くにたなびくの）を「霞」、秋のもの（または、近くに立ち込めるの）を「霧」と呼ぶらしい。ところで、なぜ霧が発生する（と、気象庁は予想した）のであろうか。気象予報士試験対策では、霧の発生の代表的なパターンとして、次の五つを挙げることが多い。1）移流霧：暖かく湿った空気が、冷たい地面や海面の上に移流したときに、その表面で冷やされることで発生。2）蒸気霧：冷たい空気が、相対的に暖かい水面上に移流したときに、水面上の暖かく湿った空気が湯気のように立ち上って発生。3）放射霧：放射冷却（赤外線の放射で熱が奪われる）によって地表面の温度が下がったときに発生。4）上昇霧：山の斜面に沿って空気が上昇するとき、断熱冷却（気圧が下がることで気温も下がる）によって発生。5）前線霧：温暖前線が通過するとき、比較的暖かい空気中を落下する雨粒が蒸発し、水蒸気が供給されることで発生。今朝のケースは、北東または東の風が海上の湿った空気をもたらしたために、関東南部の海の近くで霧が発生すると見込まれたようである。なお、注意報そのものは、日が差し込んで南寄りの風に変わり気温も上昇したせいか、11時前後にはすべて解除されている。もっとも、内陸の三多摩に居住する私自身は、本当に霧が発生したかどうかを確認していない。私の心の中（の、修士論文の構想）に「濃霧注意報」が発表されているのを知るのみである・・・。

  2007.05.08

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  ［VOYAGE-145］　天気・季節／大学通りの木々や草花。【2007.04.15 20:08:19】

  やかましいーっ！！！！！！・・・と、ここで怒鳴ってみても、何も変わるまい。今日から市長選挙と市議会議員選挙の運動が「解禁」となったらしい。昨年の春まで横浜に住んでいた私にとって、この騒がしさは尋常ではない。政令指定都市の横浜市会議員選挙は「行政区」単位で行われるため、1区あたりの当選枠はほんの数人である。その僅かな椅子をめぐって、1桁（せいぜい10人程度）の候補者がしのぎを削るだけである。それに対して、今の私が住んでいる市では、20数人の当選枠に対して、それを上回る数の候補者がバトルを繰り広げることになる。候補者の数が多くなれば、それだけ大音量のスピーカーに接する機会も増える・・・というわけである。朝帰りの私にとって、大音量のスピーカーから垂れ流される候補者名の連呼は、安眠妨害以外の何物でもない。こうした暴力的な手段（メディア）による古典的な選挙運動は、情報技術の発達を視野に入れて、いい加減に規制してもらいたいものである。さて、それでは今日の本題である。オールナイトで映画を見た帰りに、早朝の静かな時間帯に大学通りを歩いていると、今までは華やかな桜の花の陰でかすんで目立たなかった木々や草花が、「春らしさ」をひっそりと主張していることに気づいた。今日はそうした植物の様子を紹介したい。 左上は色とりどりのチューリップ。この花はいつ見ても、実にかわいらしい。右上はモミジの青葉。秋の真紅色とは異なり、透明感のある新緑が何とも爽快である。 左中はヤマブキ。ちょっとリッチな感じの黄色である。右中はシャガ。少し紫がかった白い花にピントが合っていないのが残念。 左下はオオアマナ。雪の結晶を思わせる6弁の白い花が印象的。右下はツツジであるが、細かい品種名はよく分からなかった。選挙運動も植物も、単に「目立てばいい」というものではなかろう。・・・ということを、大学通りの木々や草花から教えてもらったような気がする。

  2007.04.15

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  ［VOYAGE-131］　天気・季節／大学通りの桜並木。【2007.04.02 00:53:01】

  いろいろと書き込みたいネタはあるものの、勢いで余計なことを書きそうな危険性があるため、今日の記事はあえて手を抜くことにしたい。今朝、人や車が少なく、かつ、よく晴れた青空の時間帯を狙って、大学通りの桜並木を撮影してきた。その写真をご覧いただくだけである。 画像をクリックすると拡大するのは、いつもの通りである。とりわけ右上の画像を拡大してみると、まだ「満開」ではないことに気づくはずである。

  2007.04.01

• ［VOYAGE-128］　天気・季節／「予報用語」改正。【2007.03.30 20:59:37】

  今日は昨日以上に日中の気温が上がった。三多摩の府中のアメダスによれば、日中の最高気温は24.9℃。「夏日」の一歩手前で、なんと6月上旬並みの気温である。基本的にずっと晴れていたことと、低気圧が日本海を西から東に進み、北日本を横断して太平洋へと抜けた際に、関東地方には暖かい南風をもたらしたことが、気温上昇の原因であったと考えられる。さて、今日は気象に関するネタを二つほど書き込みたい。まず第一には、東京都心の初雪である。先ほどネットサーフィンをしていて発見したことであるが、鬼の居ぬ間に洗濯・・・ではないにせよ、私がカナダ＆アメリカへと旅立っている間に、東京都心ではようやく「初雪」を観測したらしい。初雪：16日、東京都心で観測　最も遅く（MSN毎日インタラクティブ）この前日、カナダのナイアガラフォールズに滞在していた私は、［VOYAGE-114］で「雪が降る確率は低い」と述べた。が、ほんの僅かな時間で全く積もらないほどの量であったとは言え、雪は確かにちらちらと降ったらしい。雪を笑う者は雪に泣く。東京・横浜の小雪を笑ったおかげで、ニューヨークの大雪に泣かされることになろうとは、そのときは知る由もなかった・・・。次に第二には、気象庁の「予報用語」が改正された、というニュースである。消える「宵のうち」　気象庁が予報用語切り替え（asahi.com）「予報用語」というのは、気象庁が発表する情報の伝達を円滑に行うために気象庁内部で取り決められた、作業指針（マニュアル）である。実務に携わる気象予報士にとっては必携の用語集であり、財団法人気象業務支援センターからも刊行されている。で、それが全面的に見直されたとのことで、気象庁ホームページに主な改正点が掲載されている。特に、上記のasahi.comでも指摘されているように、「時間帯に関する用語」の一部が変わるらしい。改正前の用語（と、今回改正されるものについては改正後の用語も）を以下に示してみよう。00時～03時：「午前3時頃まで」⇒「未明」に改正03時～06時：「明け方」06時～09時：「朝のうち」⇒「朝」に改正09時～12時：「昼前」12時～15時：「昼過ぎ」15時～18時：「夕方」18時～21時：「宵のうち」⇒「夜のはじめ頃」に改正21時～24時：「夜遅く」確かに、上で入力しようとしたら「よい農地」と誤変換されてしまったほど、「宵のうち」という言葉は日常生活では使用頻度が低くなっている。「誤解なく伝わることが重要」とした気象庁の見識は間違っていないと思われる。ただ、「夜のはじめ頃」というのは今ひとつセンスに欠けるような気がする。私自身の語感では「夜の早いうち」または「夜の早い時間帯」となる。これは次の「夜遅く」の対義語でもある。とは言え、既に決められてしまったことであれば、いまさら何を言っても遅いのである・・・。

  2007.03.29

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  ［VOYAGE-105］　天気・季節／大学通りの春の花々。【2007.03.07 02:02:34】

  今日は二十四節気の一つ、啓蟄である。冬篭りしていた虫が動き出し、外に這い出る・・・という日である。ヒキガエルが「フライング」で1日早く出現したことは、昨日の記事で述べたとおりである。また、先週訪れた佐賀では、有明海を干拓してできた真っ平らな田んぼの近くで、モンシロチョウやモンキチョウが強い日差しの中でひらひらと舞っていたのを既に見ている。それにしても、今日は花粉症の症状（特にくしゃみ、鼻水、鼻づまり）がひどい。サプリメントの服用で症状を抑制してきたここ2～3年のうちで、最悪の部類に入るかもしれない。花粉はどんな日に飛ぶ？のかと言えば、晴天で風が強い日や乾燥している日、最高気温が高い日や雨が降った翌日によく晴れた場合などは、花粉がよく飛ぶので要注意です。とのことである。引用文の冒頭の「晴天で」がどこまでかかるのか、日本語として不明瞭であるものの、今日はまさに「最高気温が高」くて「雨が降った翌日によく晴れた場合」であった。もっとも、上空に寒気が流れ込んできたらしく、午後からは厚い雲に覆われてしまったが・・・。・・・ということで、長い前置きをようやく終えて、今日の本題に移る。今日は大学通りを歩いているときに、そこで咲いている花々に目が留まり、一度用事を済ませてから自宅にデジカメを取りに帰って、改めてそれらを撮影した次第である。その写真をお見せすることにしたい。 左上の写真は、民家の軒先に咲いていたミモザの花である。穂のように群がり咲いている淡黄色の小さな花が、何かの卵料理のように見えてしまうのは、食い意地の張っている私だけであろうか。なお、私の電子辞書に搭載されている『ホトトギス俳句季題便覧』によれば、「ミモザの花」は「春三月」の季題であるらしい。右上の写真は、言うまでもなく菜の花である。かの司馬遼太郎氏が愛してやまなかった花である。こちらは桜の木の周囲に咲いていた。そして、次の3枚は、ムラサキハナナを写したものである。一番下の写真の中の説明にもあるように、桜の木の根元の土壌を改良するための肥料として用いられたらしい。 いずれにせよ、春真っ盛りである。桜の花芽もぐんぐん発育していて、東京（靖國神社）では3月19日に開花するという開花予測もまんざらではなさそうである。ということは・・・私がニューヨークからトロント経由で帰ってくる頃には、東京の桜は既に開花しているのかもしれない。

  2007.03.06

• ［VOYAGE-104］　天気・季節／春の陽気と、南風を伴う嵐。【2007.03.06 09:29:00】

  世代がバレてしまうかもしれないが、『春一番』の歌詞からの引用である。♪雪が溶けて川になって流れて行きますつくしの子がはずかしげに顔を出しますもうすぐ春ですねぇ　ちょっと気取ってみませんかとは言うものの、東京では、結局一度も雪が降らないまま冬（気象庁の定義では「12～2月」）が終わってしまった。「溶けて川になって流れて行」く以前の問題であろう。それにしても、ここ数日は異様に暖かい。朝晩の最低気温も、日中の最高気温も、ともに高い日が続いている。東京で日中の最高気温が20℃前後にまで上昇するのは、4月下旬並みである。日中にこれだけ暖かいと、朝晩の最低気温自体は全然低くないのに、朝晩の寒さがこたえてしまう。一日の寒暖差が激しいために、体調を崩しやすくなるのである。注意が必要である。こんな陽気のせいか、今日は二つのものに遭遇した。まず一つは、大学のキャンパスの池の中を、ヒキガエルが悠々と泳いでいたことである。これほど暖かければ、カレンダーを無視して地中から姿を現してもおかしくはあるまい。もう一つは、大学の建物の中に入ると、天井のエアコンからは、温風ではなく冷風が吹き出ていたことである。3月上旬にクーラーの洗礼を受けようとは・・・世も末（？）である。さて、今日は、発達した低気圧が日本海を北上したため、寒冷前線が通過し、断続的な突風とともに、三多摩では宵のうちを中心として雨が降った。三多摩では、ニュースの天気予報で騒がれていたほどの大雨ではなく、府中にあるアメダスでは19時台に5.0ミリの降水を観測したに過ぎない。が、雨の降り方は、地域によってどうやら差があるらしい。東京（大手町）では20時台を中心としてその前後に23.5ミリの「強い雨」、横浜でも17時台から21時台にかけて24.0ミリの「やや強い雨」であった。降水量は海に近い地域ほど多かったのかと言えば、確かにその傾向はあるものの、必ずしもそうではない。たとえば神奈川県東部（三浦半島）の三浦では18時台から21時台にかけて5.0ミリ、千葉県南部（夷隅・安房）の鋸南では21時台に4.5ミリを記録しただけである。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉をもじれば、「降るも八卦、降らぬも八卦」といったところであろうか。天地の現象には、人知を超える何かがある。言い換えれば、人間は自然を制御できる・・・などと、うぬぼれてはならないのである。地球温暖化対策であれ、何であれ、そのことをよくよく肝に銘じ、自らの分際をわきまえて行動すべきであろう。

  2007.03.05

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  ［VOYAGE-82］　天気・季節／初雪と冬日をまだ観測していない東京都心。【2007.02.11 22:08:26】

  NIKKEI NETによれば、この冬の東京はまだ「初雪」を観測しておらず、一番遅かった1960年の記録を昨日更新し、今もなお更新中であるらしい。また、最低気温が氷点下になる「冬日」もまだないとのことである。前者は複合的な要因が考えられるものの、後者は都市のヒートアイランド現象によるところが大きいはずである。そういうテーマで2度目の卒業論文を4年前に書いたことを、ふと思い出してしまった。さて、［VOYAGE-75］でも軽く言及した谷保駅北口のカンザクラ（寒桜）が、8分咲きくらいになっている。その画像をお見せしよう。上の画像が1週間前に撮影したもの。そして、下の画像が今日撮影したものである。アングルは多少異なるものの、ビフォーアフターといった感じであろうか。春の訪れが近いことを思わせる色彩である。それにしても、昨日の夜から、くしゃみの回数が増えている。そろそろ例の飛散物質がお出ましなのかもしれないが、目のかゆみはない。かと言って、風邪の自覚症状もない。一体何が原因であろうか？水分を摂取しすぎると花粉症の症状がひどくなるという話を聞いたことがある。言われてみれば、水分を摂りすぎた可能性もある。あるいは、このところの極めて不規則な生活で、体力（抵抗力）が落ちてきているのかもしれない。いずれにせよ、ゆっくりと養生したいところではあるが、なかなかそうも行かないのが世の常であろう。次の「仕事」が手薬煉を引いて、私を待ち構えているのであった・・・。

  2007.02.11

• ［VOYAGE-48］　天気・季節／北半球は軒並み暖冬？【2007.01.08 19:27:31】

  私が［VOYAGE-42］でニューヨーク入港への意欲を示したから・・・ではあるまいが、ニューヨークなどの米国北東部は今、かなりの暖冬らしい。主要メディアによる写真つきの記事は、ざっと次のような感じである。※NIKKEI NET　ＮＹは記録的な暖冬、ハワイ並みで半袖姿も※asahi.com　ＮＹで記録的暖冬、最高気温２２．２度※Sankei WEB　暖冬…ＮＹ２２度　チベット２０度日本では今、発達した低気圧が千島近海にあって冬型の気圧配置が強まり、北日本の日本海側を中心に大荒れの天気になっている。とはいえ、積雪が少なく暖冬傾向にあることは否めない。まあ、「平成18年豪雪」と命名されるほどの大雪に見舞われた昨年の冬と比較すること自体が、そもそも無茶な話ではあるが。ほかの国々や地域を見回してみても、大寒波襲来のニュースを、この冬はほとんど聞かない。強いて挙げれば、このくらいであろうか。※CNN.co.jp　米中部で大雪、カンザスの大規模停電で１万人以上に影響むしろ、こんなニュースがあるくらいである。※Sankei WEB　アルプス「１３００年ぶりの暖冬」で積雪３分の１※Reuters.co.jp　ブルガリアの動物園、暖冬で動物の行動に異常もこれらの現象が「地球温暖化」と直結しているかどうかは、不明である。もっと長期的に観察しなければ、因果関係は説明できまい。しかし、そうであるからと言って、地球温暖化への対策を怠っていい、ということにはならない。「勝って兜の緒を締めよ」ではないが、暖冬であればこそ、エネルギー資源の節約に努めるべきであろう。

  2007.01.08

• ［VOYAGE-38］　天気・季節／西高東低の冬型の気圧配置。【2006.12.29 22:42:18】

  すっかり年の瀬である。が、私自身は、全くそういう気分ではない。北海道へのリフレッシュ旅行から帰ってきて、自分自身の各種課題に取り組もうと思った矢先に、留学生から論文チェックの依頼が入り、にわかに忙しくなったからである・・・。さて、上空の強い寒気が西から東へと進み、西高東低の冬型の気圧配置が強まっている。寒気そのものは日本列島の東に抜けつつあるが、特に日本海側の各地に大雪や強風・波浪をもたらしているようである。寒気の存在は、気象衛星の画像からも判断できる。ちょっとご想像いただきたい。眼鏡をかけている人なら思い当たることがあるはずであるが、「眼鏡が曇る」のはどんな場合であろうか。鍋物を食べるとき、温泉に入るとき、冷たい場所にしばらくいた後で急に暖かい場所に来たとき、・・・などであろう。私は10数年前の学生時代に百貨店内の某洋菓子売り場でアルバイトをしていたことがあるが、巨大な冷凍庫（というより、冷凍室）へ品出しに行くと、冷凍庫を出た瞬間に眼鏡が曇って苦労させられたものである。このように、うんと冷やされた物体（空気）が、暖かく湿った物体（空気）に触れたときには、雲が発生する。その温度差が激しければ激しいほど、すぐに雲ができるのである。で、上空に寒気が存在すると、陸地のすぐ南東側の海上に「筋状の雲」ができる。よく冷えた空気が、北西から南東へと吹く季節風によって運ばれ、相対的に暖かい（お湯のような）海水の上に来ると、（湯気のような）雲が発生する・・・というわけである。その様子が、今日は気象衛星の画像からも確認できた。九州南部の大隈半島から、東海の伊勢湾にかけて、陸地（日本列島）のすぐ近くの海上（太平洋上）で筋状の雲ができていたのである。上空に強い寒気が存在しなければ、こんな現象は見られない。明日の朝は、関東でもかなり冷え込みそうである。体調管理にはくれぐれもご用心を。

  2006.12.29

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  ［VOYAGE-24］　天気・季節／師走の雨。【2006.12.16 04:56:20】

  これは今日「大学通り」で撮影したものであるが、夜景の撮影はなかなかうまくできない・・・。なお、このイルミネーションは来年1月4日まで見られるとのことである。詳細はこちらをご参照いただきたい。さて、今週は傘を使う機会が多かった。強い雨ではなく、静かにしとしとと降っていたのであるが、火曜から金曜までの間、途中で晴れたり曇ったりしながら断続的に雨が降り続いたのは、この季節の関東南部にしては珍しいことであろう。例年のこの季節の雨の降り方には、二つのパターンがある。まず一つは、低気圧が西から東へと進み、1～2日程度の間、比較的強い雨をもたらす場合である。このパターンは、気象業界では「一雨1℃」などと呼ばれる。低気圧が通過するたびに気温が約1℃ずつ低下して、だんだんと冬に近づいていく様子を表現した言い方である。もう一つは、上空に寒気が流れ込み、そこで結露のように水滴が発生して、小雨が降ったりやんだりする場合である。晩秋から初冬にかけてよく見られる一時的な通り雨で、昔から「時雨（しぐれ）」とも呼ばれるものである。降り方からすれば、今週の雨は後者に近い。しかし、上空に寒気が流れ込んだ形跡は確認できず、降雨のメカニズムが異なるように思われる。もっとも、単に私が確認していないだけで、天気図を継続的に解析している人はとっくに確認しているのかもしれないが・・・前線（気圧の谷）が南の海上で停滞していたこと自体が、この季節にはめったに見られないような気がする。とにかく、私にとっては何とも不思議な、雨の降り方であった。

  2006.12.15

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  ［VOYAGE-14］　天気・季節／八王子で冬日。【2006.12.06 11:15:00】

  　試験的に画像を貼り付けてみた。どちらも今日「大学通り」で撮影した風景である。さて、今朝は実に冷え込んだ。八王子では最低気温が-0.5℃にまで下がったほどである。一日の最低気温が0℃未満になる日は「冬日」、さらに冷えて一日の最高気温が0℃未満になる日は「真冬日」と呼ばれる。つまり、今日は八王子で「冬日」を観測したことになる。（さらに言えば、前日の最低気温も-0.1℃であったため、八王子では2日連続の「冬日」である。）ちなみに、今の季節とは全く無関係であるが、夜間の最低気温が25℃以上の日は「熱帯夜」、一日の最高気温が25℃以上の日は「夏日」、同30℃以上の日は「真夏日」と呼ばれる。さらに同35℃以上の日を「猛暑日」と呼ぶことが現在気象庁で検討されている。それはともかく、今朝の最低気温についてであるが、八王子では上述のように-0.5℃であったのに対して、東京（千代田区大手町の気象庁）では4.3℃であった。この差は4.8℃。一方、日中の最高気温は八王子で10.2℃、東京で11.8℃。この差は1.6℃である。内陸に位置する八王子（すなわち三多摩）は、気温が熱しやすく冷めやすい。つまり、夏は暑くて冬は寒く、日中は上がりやすく朝晩は下がりやすいのである。それとは対照的に、海に近い東京（すなわち23区）は、気温の上下変動が比較的マイルドであり、なおかつ都心ではヒートアイランド現象によって特に最低気温が下がりにくくなっている。このように冬季の最低気温が5℃前後も違うことから、23区と三多摩は別の区域とするのが自然であろう。しかしながら、東京管区気象台すなわち気象庁は、23区と三多摩を同一の「東京地方」としている。次のように隣県と比較してみると、三多摩がいかに割を食っているかが理解できるはずである。※埼玉県＝3区域。南部（さいたま）、北部（熊谷）、秩父地方（秩父）。※千葉県＝3区域。北西部（千葉）、北東部（銚子）、南部（館山）。※東京都＝4区域。東京地方（東京）、伊豆諸島北部（大島）、伊豆諸島南部（八丈島）、小笠原諸島（父島）。※神奈川県＝2区域。東部（横浜）、西部（小田原）。※山梨県＝2区域。中・西部（甲府）、東部・富士五湖（河口湖）。以下、気象庁に告ぐ。「東京地方」は23区と三多摩とに分割すべきであり、それがままならない場合には、せめて八王子の最低気温・最高気温くらいは予報していただきたいものである。

  2006.12.05

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