960873 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Headline News

Calendar

Archives

Category

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

言泉「やまと」

言泉「やまと」

2007.09.02
XML
カテゴリ:映画
今日は曇り時々晴れ。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は20.6℃(05:40)、日最高気温は26.2℃(13:40)であった。ここ数日の涼しさで、セミの声がちょっと弱々しくなってきたような気もする。

さて、昨日は9月1日。毎月1日は「映画の日」ということで、昨日も映画を3本見てきた。
ファーストデイに映画を見るのは7月1日以来である。あれっ、8月1日は何をしていたのであろうか・・・ああ、そういうことか。(記事には書いていないけれども)思い出すのはやめておこう。いずれにしても、懇意の映画館で上映している作品で、見たいものは既にあらかた見てしまっているので、昨日は普段行かない映画館をハシゴしてしまったのである。



1本目は『河童のクゥと夏休み』。
東京・東久留米に住む小学生の上原康一は、学校からの帰り道に、ふとしたきっかけから川原で大きな石を拾う。帰宅してその石を洗ってみると、中から河童の子供が現れる。300年前の大地震で地面の割れ目に落ち、そのまま石の中に閉じ込められて一種の冬眠状態にあったらしい。第一声が「クゥ」であったことから河童の子供はクゥと名づけられ、康一の家族である父・保雄、母・友佳里、そして幼稚園児の妹・瞳の同意を得て、上原家で面倒を見ることにする。クゥの存在は世間には秘密にしていたが、次第に噂が広まっていく。そんな中、クゥの仲間を探すべく、康一はクゥを連れて河童伝説の残る岩手・遠野へと旅立つ。大自然の川でスイスイと自在に泳ぎ回るクゥに目を丸くする康一であったが、クゥは座敷わらしからここ100年ほど河童を見ていないとの話を聞き、仲間探しを諦めて東京に戻る。ところが、自宅の手前で待ち伏せしていた週刊誌のカメラマンにクゥの姿を撮影されてしまい、それが世間に公表されると、上原家の周囲にはマスコミや野次馬などが連日、十重二十重の人垣を作るようになり、大騒動へと発展していく・・・。

『クレヨンしんちゃん』劇場版シリーズなどを手がけた原恵一氏が企画・脚本・監督を担当して、木暮正夫氏の児童文学作品をアニメ映画化したもの。
慎ちゃん、晋ちゃん・・・といった面々が脳裏に浮かんでしまうせいもあるが、私は『クレヨンしんちゃん』が全く好きではない。それゆえに、本作を敬遠してきたのであるが、とある映画サイトで、昨夏の「時かけ」こと『時をかける少女』に匹敵するかのようなコメントがあったことから、ファーストデイという機会に見ておこうと思った次第である。
で、結論から先に述べてしまうと、まあまあ、といったところであろうか。まず、マイナス評価としては、ところどころに残酷な表現が見られることが指摘できる。上原康一のクラスメート・菊池紗代子が学校でイジメを受けている様子とか、その菊池紗代子の家族が直面している状況とか、マスコミや野次馬によって示される利益第一主義あるいは群集心理がさまざまな悲劇を招いていくこと・・・などなど、描写があまりにも現実的なのである。まあ、そうした現実描写はむしろプラスに評価すべきではあるが、それらが河童というファンタジーと同居しているため、現実世界に対する良心の呵責をいやでも覚えてしまうのである。「子供向けアニメ」を見て(大人の)心に傷が残るとは、私にとっては想定外であり、面食らってしまったのかもしれない。
一方、プラス評価としては、そうした残酷さにもかかわらず、ラストのすがすがしさが挙げられる。このオチも想定外ではあったが、上原康一や菊地紗代子にしても、クゥにしても、実に巧みな結末であったと言えよう。ただ、この夏のアニメ作品で言えば、『アズールとアスマール』の出来には及ぶまい。

2本目は『デス・プルーフ in グラインドハウス』。
テキサス州オースティン。地元ラジオ局で人気DJのジャングル・ジュリアは、友人のシャナ、アーリーンらと別荘で休暇を過ごす前に、車で酒場をはしごしていた。そんな彼女らをつけ回す不気味な男がいた。シボレーの車体にはドクロマーク、そして自身の顔にも傷跡のある中年男、スタントマン・マイクであった。彼と会話するうちにジュリアらは警戒心を緩めていき、バーに居合わせたパムは彼の車で送ってもらうことになるが、彼女たちは道中とんでもない恐怖を味わうことになる。その14か月後。今度はテネシー州。スタントウーマンのキムとゾーイ、メイク係のアバナシー、そして新進女優のリーは、映画撮影の最中でスケジュールが空いてしまう。新聞広告で見つけた70年代型ダッジ・チャレンジャーに試乗することになり、リーをディーラーのところに置き去りにした3人はアクロバティックなスタントライドを満喫していた。そんな彼女たちに目をつけたのが、あのスタントマン・マイクであった。彼にいきなり車をぶつけられた彼女たちは・・・。

『キル・ビル』でおなじみの鬼才クエンティン・タランティーノ監督の最新作。タイトル中の「グラインドハウス」とは、B級映画を2~3本立てで上映する劇場のこと。また、「デス・プルーフ」を漢字に直すと「死の証明」ではなく「耐死(仕様)」となる。ちなみに、日本では2004年1月に公開された『バレットモンク』を直訳すると「弾丸坊主」であるが、その原題の『BULLETPROOF MONK』は「弾坊主」。本作の「耐死(仕様)」とは、ちょっとやそっとの衝撃では死なないほど、スタントマン・マイクの車の装甲が頑丈にできていることを意味するものである。
いやぁ・・・まさにB級映画。映像や音には時々ノイズが入るなど、レトロっぽい雰囲気を演出している。ストーリーはあってないようなもの。前半では女性のお尻と素足を執拗に接写しつつ、後半ではCGなしのド派手なカー・チェイスを見せるだけである。あまりにアッケラカンとした能天気なエンディングには、もはや笑うしかあるまい。

3本目は『私のちいさなピアニスト』。
国際的なピアニストとして活躍する夢を持ちつつも、家が貧しいために海外留学できずに挫折したキム・ジスは、ソウル郊外のアパートの一室にピアノ教室を開く。その引っ越し荷物を運び入れている際に、メトロノームを盗んで走り去った少年がいた。この悪ガキは7歳になるキョンミンで、祖母とともに貧しい暮らしを送っているが、彼が4歳のときに交通事故で母親を亡くして以来、そのトラウマから情緒不安定になっていたのであった。その後も彼はピアノ教室にたびたび姿を現し、いろいろないたずらをしてはジスを困らせていたが、彼の祖母との口論で思わず啖呵を切ってしまったことから、ジスはキョンミンの世話をする羽目になる。ある日、キョンミンに絶対音感の才能があることを見抜いたジスは、彼をコンクールに出場させて自らの夢を託すことを思いつき、猛特訓を施すが・・・。

二人の“負け犬”が母子のような師弟関係を結んでいく様子を、音楽とともに描く人間ドラマ。韓国ではこういう音楽系のドラマが流行しないせいか、あまり「韓流」っぽくない。むしろ、『のだめカンタービレ』や『神童』や『ピアノの森』をごちゃ混ぜにしたような印象が強かった。現に、ラストで演奏される曲目は、まるで●●様を見ているようではないか(!)。
ストーリーそのものは、おおよそ先読みが可能。まあ、そんなに悪くはあるまい。
キム・ジス役を演じたオム・ジョンファ氏の端正さや、彼女に思いを寄せるピザ屋の店長グァンホ役を演じたパク・ヨンウ氏の笑顔は、何とも魅力的。特に後者の満面の笑顔は、私のかつての日本語学校での教え子(彼は決して日本語の上達は早くなかったが・・・)を髣髴とさせ、こちらも思わずニコニコしてしまったほどである。ただ、キョンミン役のシン・ウィジェ氏は今ひとつかわいげがなく、それだけは少々残念であった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.11.21 20:39:36



© Rakuten Group, Inc.