初田悦子ライブレポート第36弾---豪華絢爛!心揺さぶる音波動(前編)
先週木曜日の夜、またまた初田悦子ライブを観に行ってきました。8月18日(土)の木場サテライトスタジオでのラジオ出演時に告知のあったライブですね。いやー、もうもうもう!とにかく凄かったです!!いつもは冒頭文もいろいろ凝って考えるのですが今回は、その衝撃を早くみなさんに伝えたい。その一心です。早速本編に参りましょう。――――――――――――――――――――――――――――――――2012/09/27 幸福天使中央農場 Presents 弱音でライブ,.秋ですっうー! セットリスト (初田悦子さんの出演セクション)Place: 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON1 stage (22:13-23:02)1. 夢☆ジオラマ工房2. kissのうた3. きみのママより4. 光5. 銀色の恋人6. 忘れてね7. 新しい恋をするために8. 僕らのラララ――――――――――――――――――――――――――――――――平日夜に三軒茶屋のライブハウスでの開催。当初、職場からの失踪を予定していたものの、蓋を開けてみるとそれほど仕事が立て込まず、「ワタクシは帰ります」と、何人にも聞こえぬ超微声ながら合法的に帰宅宣言をして去ることに成功。会場である三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONには、ライブ開始予定時刻の10分前に到着。↑三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONの入り口開始時点で観客は20人ほどだったが、その後も続々と人が来店。このライブの注目度の高さが窺えた。店内は、煌々と輝く月明かりに照らされた港の景色を思わせるような幻想的で心落ち着く空間。アクトタイプのスポットライトも備わっており、客席も広々としていて個人的には非常に好みな造り。↑とても趣のある空間だった三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONの店内鑑賞ロケイションは、ステージに向かって左のやや後ろをセレクト。地味派の東ヰンド流ペストポジション。↑ドリンクは躊躇無くグレープフルーツジュースをオーダーしたが、この写真ではライトを帯びて、その事実が伝わらない結果に・・・“幸福天使中央農場 Presents 弱音でライブ,.秋ですっうー!”と題されたこのライブは、ドラムスの田中徹さんを中心に様々な楽器を扱う実力派ミュージシャンが集結してこの日一夜限りのバンドを編成(後述)。そのバンドをバックに、時にはそのバンドメンバーの中からも入れ替わり立ち変わりに数組のアーティストがステージに立つ、という流れで進行した。初田さんの出番はライブの最後だった。(出演アーティスト→【登場順】hiro:n/尾上サトシ/ハピネス徳永/マサトシ/わたなべゆう/初田悦子)↑他のアーティストのステージを観客席から真剣な眼差しで見ていた初田さん他の出演者の皆さんのステージに関してはやがての機会で書くとして、やはり初田悦子ファンのワタクシであるから、ここでは初田悦子ステージにフォーカスしたレビューとしよう。わたなべゆうさんによる繊細なギターソロのステージが終了して程なく、バックバンドの皆さん、そして初田さんがステージに登壇!まず最初は、『夢☆ジオラマ工房』から。メルヘンチックな音色のキーボードのみでの曲の入り。そこに、マラカス、ギター、ベース、サックス・・・と徐々に楽器が加わっていく。全部で8人の超豪華なバックバンド。その光景を見るだけでも、とにかくもう壮観!奏でられる音楽は、正面から身体にズドンとぶつかってくるイメージ。かつてない衝撃。突き抜ける衝動。そんな豪華な演奏に負けじと、紫色にライトアップされたファンタジックなステージで初田さんも5拍子の曲にのせた、その痛快な歌詞を目いっぱい響かせる!いやー、もう恐れ入りました!すごい!!ワクワク感、最高!!!なかなか形容する言葉が思いつかない。1曲目から並々ならぬ様相・・・これは『夢☆ジオラマ工房』のみならず、とてつもないスケールのライブステージが見られそうだ。この日はライブ開始から終始ほぼ同じバンドメンバーによる演奏だったので初田さんのステージでは個々の紹介はなかったがここでバンドの皆さんを紹介すると・・・↑パーカッションの前田卓次さん↑演奏を最もエンジョイしていたように見えたドラムスの田中徹さん。6月のCafe Shandiお別れライブでもドラムスで参加されていた↑ベースはハピネス徳永さん。ギターはなんとわたなべゆうさん、尾上サトシさん、円山天使さんのプレミアムな3人編成!↑キーボードはお馴染み初田さんのプロデューサー鎌田雅人さん、サキソホンは渡邊勇人さん(渡邊さんは、他のアーティストのステージではフルートも演奏)「みなさんこんばんは。初田悦子です。最後の出番です。思いっきり楽しんで下さい!次に歌うのは『kissのうた』!!」80年代を思わせるメロディで波に乗る。ダイナミックなバンド演奏に、曲の合間で表れる軽快なサキソホン。観客席からの手拍子の後押しを受けて笑顔満面で歌う初田さんの姿が目に映る。ここから若干のトーク。ただ、かなり時間が押していたらしく、初田さんは意図してかなり早口で「このような素晴らしいミュージシャンの皆さんと共演できることは滅多にないので、せっかくだから私もすごく楽しみたい」「話したいことはいろいろあるけど、曲は削りたくないので、今このように早口で話しています」といったようなことを語っていた。本当に早口だったので、ワタクシも全部は追いきれなかった。というか追うのは諦めた。笑)そして早口のまま、「私のデビュー曲です。最愛の娘に送りました。」という紹介に続いて『きみのママより』。曲の途中まではピアノだけでの進行。大サビからはサキソホンが加わって、これまで何度も聴いてきた素敵なこの曲に新たにムーディーな大人の音楽の一面が添えられる。会場の特性が存分に活かされた、初田さんのハートフルな声の響きと、煌びやかなステージライティング。特に、サビの力の入り方がバツグン。伝わってくる音楽の深さに凄みを感じた。座って聴いているのに、心と身体が振動するようなフィーリング!曲の奥行きという意味では、過去最高の表現だったと思う。4曲目の『光』の演奏は、わたなべさん、尾上さん、天使さんのギター3丁のみで繰り広げられた。イントロは、どこかの荒野で風に吹かれているような印象を受ける特徴的で心地よいギターソロ。バックライトの夕焼け色がそれにマッチしていて実に映える。そして何よりも、会場全体に響き渡る、まるで閃光のように鋭く通る初田さんのアカペラの歌い出し!♪声にならない ならない だから抱きしめるのでしょうその歌詞が放たれるのを待っていたかのように、わたなべさん、尾上さん、天使さんが一気に力強く弦を弾く!初田さんもそれに応えるように、パワー全開!メキシコ!!↑歌にありったけの魂を込めて、解き放たれたすべての感情を聴衆に対してストレートにぶつけてくる。他に並ぶものがない、孤高の歌いっぷりだったこの『光』は本当にしびれた。カッコよかった。今年6月のライブで聴いた、天使さんとのデュオ編成で披露された『光』に勝るとも劣らぬ絶唱!「(こんな感じで)完全燃焼系で歌わせていただきます。」聴く側も完全燃焼だぞ。このライブは!(笑)ライブレポートをどういう風に綴ればよいか、難しすぎるぞ!!(笑笑笑)「歌い手になって良かったと思うのは、自分1人だけじゃなくて、いろんな画面や話の中に入って行ける。他の人の人生の1ページを歌えるからです。」遡ること約3年前に、コンラッド東京で行われたライブのトーク時も、伊礼彼方氏からの「家電製品に生まれ変わるとしたら?」という問いに対して「コンポ!誰にでもなれるから。スティービー・ワンダーにもなれるんだよ!」と初田さんは答えていたね。あの時と同じく、根底にあるのは、きっと歌い手初田悦子の表現者としての率直な心情だと思う。(後編 に続く)