|
テーマ:アニメあれこれ(26117)
カテゴリ:考察
鬼滅の刃 考察
⚪鎹鴉が何故喋れるのか? 鎹鴉は鬼殺隊の伝達係を担う鴉たちのことで最終戦別後に鬼殺隊士1人につき1羽が日輪刀と隊服と一緒に支給されます 人の言葉を話せる賢い鴉で任務の指令や戦いの状況報告などをしています 無限城編では愈史郎の目の札を付けて複雑な無限城での戦闘状況を報告していました この時に攻撃の余波を受けて息絶えた鎹鴉もいて鬼殺隊士と同様に命を懸けて鬼の討伐に貢献している存在でもあります (1):鎹鴉の名前や特徴 鎹鴉にはそれぞれに名前があります ⚪まずは炭治郎の鎹鴉の名前は天王寺松衛門(まつえもん)といいます 炭治郎の鴉はとにかく声が大きくオウムのような話し方をして炭治郎のことを自分の弟子と言っています ⚪冨岡さんの鴉は寛三郎(かんざぶろう)といいます 歳をとった鴉です 伝達を聞き間違えたり戦闘中に出て来てしまったりします 冨岡さんや炭治郎の鴉が心配してハラハラしている事もあります ヨボヨボとしている姿が可愛い鴉です ⚪無一郎くんの鴉は銀子(ぎんこ)という女の子の鴉です 無一郎くんが大好きで刀鍛冶の里では炭治郎に無一郎くんの自慢をしていました 銀子さんと松衛門は最終的に結ばれるようです ⚪善逸は鴉ではなく雀のチュン太郎が支給されます チュン太郎の名前は本名ではなく善逸がそう呼んでいるだけでチュン太郎の本名は「うこぎ」といいます うこぎと聞くと「舌切り雀」を思い出しますね チュン太郎は舌切り雀がモチーフなのでしょうか? その他のキャラクターの鴉の名前は明らかになっていませんが 特徴などは紹介されているので触れていきましょう ⚪伊之助の鴉は伊之助に何度も食べられそうになって以来ずっと隠れているようです ⚪宇髄さんの鴉は宇髄さんと同じように派手なアクセサリーを身に付けていて鴉界ではファッションリーダーと言われているようです ⚪蜜璃ちゃんの鴉は蜜璃ちゃんに似てもじもじと恥ずかしそうにしていて頭にハート型の飾りが着いています ⚪御館様の鴉は落ち着きがあり言葉遣いもとても丁寧です こうしてみると鎹鴉もそれぞれに個性があって担当しているキャラクターの性格が影響している事が分かりますね (2):鎹鴉が通信手段とされる秘密 なぜ鬼殺隊は通信手段に鴉を使っているのでしょうか? 大正時代は現代のように携帯電話やメールはありませんし 手紙でやり取りしていては急用の時に間に合わなくなってしまいます また御館様の鎹鴉が言っていたように 鎹鴉は普通の鴉との見分けがつきにくいので情報を伝達する際にも安全と言えます そう考えると鴉に要件を伝えてもらうことができれば便利かもしれません 御館様の鎹鴉は特別な訓練を受けていることが分かっており 他の鎹鴉もおそらく訓練を受けて鬼殺隊に貢献していると思われます そこまでして伝達係に鴉を採用しているのにはとある歴史が関係しています 鬼殺隊は陽光山という一年中日が差している山で採れた鉄で作った刀(日輪刀)で鬼を倒すなど 鬼の弱点である太陽を利用して戦っています この太陽という名前は別名「金烏(きんう)」と呼ばれています これは太陽に住む3本足のカラスの名前にもなっています 中国では古くから太陽にはカラスが月には兎が住んでいると言われていて 太陽の黒点を三本足のカラスとしたのが日本に伝わったことで神話に登場したり神聖なものとして絵に描かれるようになりました つまりカラスとは太陽を意味する鳥なのです だから太陽を武器としている鬼殺隊で活躍しているということになります これが鬼殺隊が鴉を伝達係として使っている理由だと考えています (3):鎹鴉の「鎹」の意味 鎹鴉の「鎹」の意味をご存知でしょうか? 鎹とは建物を建てる際に木材と木材を繋ぎ合わせる金属製の部品の名前です 「子は鎹」ということわざにも使われていて これは「子どもが夫婦を繋ぎとめる役割をしている」という意味になります 鎹とは何かと何かを繋ぎ合わせるというときに使用される言葉という事になります これを鬼殺隊に当てはめてみると鬼殺隊の中で重要な立ち位置に存在しているのが 頭首である御館様と鬼殺隊士の中でもトップクラスの強さを持っている柱です 御館様は館=建物全体の意味となり柱は建物を支える柱 そして鎹鴉は建物に使用される柱や材木を繋ぎとめる鎹と考えると建物の成り立ちと ぴったり当てはまる事が分かります 御館様と隊士の情報共有を受け持つ鴉のことを 鎹鴉と呼ぶのには鬼殺隊という大きな館である御館様それを支える柱や隊士 それを繋げる鎹の役割を持つ鎹鴉というように 物語が動いているという事ですね 何故鬼殺隊で1番強い隊士のことを「“柱”と呼ぶのか」という理由も 「御館様という家を支えているから」と考えると一つ一つに深い意味があるという事も分かりますね また神様を数える際も「柱」と数えますし なにより一家を支えるのも「大黒柱」と言いますよね! (4):鎹鴉が言葉を話す理由 さて皆さんここである疑問が浮かびませんか? 名前の由来にはよく分かったけれど 「鎹鴉はなぜ言葉を話せるのか」という事についてはまだ分かっていません ここではこちらの疑問について解説していきましょう ⚪まず一つ目はカラスという動物性から見てみましょう まずカラスも九官鳥と同じように音を発します オウムや九官鳥ほどスラスラとは話せませんが言葉を覚えることは出来ます またカラスはスズメ目カラス科に属しており 九官鳥はスズメ目ムクドリ科に属しています 生物としては異なりますがどちらもスズメ目なのでカラスと九官鳥はスズメの仲間という事になります 人の言葉に首を傾げているカラスは頭が良いそうです 鎹鴉程ではなくても自然界の鴉の中にも話せる子もいるということです またカラスは人の顔を覚えることも得意なのたそうで クルミを割る時も自力では固く難しいと分かると車のタイヤの位置にクルミを置いて 割れた所を見計らって食べるなどの習性があるようです これだけ賢ければ喋れる子がいても不思議ではありませんね ⚪二つ目は神話性から見てみましょう 鬼滅の刃が始まったばかりの頃は冨岡さんが炭治郎を初めて鱗滝さんに紹介する際も鴉に手紙を持たせていました 伝達係に鴉を使うのであれば言葉を教えずに済むという方法もあります さらに鬼滅の刃に登場する動物の中で"言葉を話すのは鎹鴉だけ”です 伊黒さんといつも一緒にいる蛇の鏑丸や 珠世さんの使い猫の茶々丸は言葉を話すことができません そして1番の伏線は同じ鎹鴉として派遣されている鎹雀のチュン太郎は言葉を話していません 鎹鴉の中で雀のチュン太郎だけが話せなかったという事にもしっかり理由があることも見えてきます 善逸は雀のチュン太郎が言葉を話せなかったので炭治郎の鎹鴉が喋っている所を初めて見た時にすごく驚いていました 炭治郎はなぜかチュン太郎の言葉が理解できていました ではここからが本題でなぜ鎹鴉は人の言葉を話せるのか という事について考察していきたいと思います 鎹鴉について考察するのにあたって鴉が登場する歴史などを調べると鎹鴉のモデルになったと考えられる 日本書紀の神話が実在する事が判明しました この神話に登場する鴉の名前は「八咫烏(ヤタガラス)」と言います 八咫烏の「咫(あた)」という字は長さの単位を意味しています 八咫(やあた)とは約1m50cmなので八咫烏はとても大きな鴉という事になります また八咫烏は3本足だったと言われており先ほど鎹鴉のモデルとして紹介した 太陽に三本足の鴉が住んでいるという神話とも一致します 日本では今も様々なモチーフに八咫烏を使用しており有名なものでいうと日本サッカー協会のシンボルマーク(エンブレム)などがあります 八咫烏が勝利へ導くという意味で使用されています なぜ八咫烏が勝利に導いてくれるのかというと この八咫烏が登場する神話を紹介します! ⚪イワレビコ(神武天皇)という人物が兄と一緒に東へ向かっている道中で兄が怪我を負って亡くなってしまったり毒に苦しんだりと苦戦をしていました イワレビコが困っているのを見てタケミカヅチノカミという神様が助太刀として送ったのが八咫烏でした 八咫烏はイワレビコが東の地へたどり着けるように道案内をしてさらに途中で 出会った敵と会話をすることで交渉に成功した事で最終的にイワレビコは無事に目的地へ到着することができました これがモデルとなった神話です そしてこのイワレビコは鬼滅の刃に深い関係のある神様の子孫にあたる人物である事が分かります その神様とはアマテラスです 実は八咫烏を従えて主人公を助けたのはアマテラスだったんです アマテラスは縁壱のモデルになった神様であることは以前に考察した通りです 八咫烏が三本足でアマテラスや別天津神が神武の東征の案内係の役に抜擢したなどの逸話も残っています 言葉を話せる鴉で道に迷う主人公を勝利に導く手助けをしました さらに日の神アマテラスの指示で使いに出された 太陽を象徴する鴉と同じ3本足だったと言われています こうしてみると鎹鴉と重なる点が非常に多いことが分かります 鎹鴉は言葉を話すことが出来て太陽を利用して鬼と戦う鬼殺隊の伝達係として勝利に貢献しました 鎹鴉は八咫烏がモデルになったと個人的には考察しています モデルとなった八咫烏が言葉を話して人を導いたことから「鎹鴉も言葉を話すことが出来た」という結論になります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.09.18 21:38:45
[考察] カテゴリの最新記事
|