カイガラムシ消毒にはマシン油乳剤
冬場になると「やろう、やろう」と毎年思うばかりで一度も行いませんでした10年程前から・・・・・西風にのってお隣りさんから我家の果樹、庭木等にカイガラムシが繁殖しだしましたこの特殊な樹木の害虫は無性生殖するようで時期にならば煙のような胞子を発散し? それが幼虫になるようです。一説に因ると種類が400種もあってまだ名前が付いていない種類もあるそうで観葉植物、花卉、花木、あらゆる植物につくというのですから困りものです。小さい時は少しは移動するのですが成虫ではその場に棲息し直径3~5mmの楕円形にまで大きくなるのには1,2年です。枝、葉に寄生して樹液を吸い、排出物はそのままたれ流しで樹木の周囲が真っ黒となって「すす病」となり葉の気孔を塞いで樹勢を衰弱させる厄介な害虫です粒状の状態でビッシリと寄生しています(気持ち悪いですね)<UPして>このカイガラムシ、身体が蝋に守られベッタリとくっ付いているので農薬を散布しても効果がありません。昔からこの退治には石灰硫黄合剤が使用されてきました。ウイルス退治等たしかによく効いた薬ですが欠点がありました。強いアルカリ性を持っているので使用後の噴霧器を丁寧に洗浄しなければ金属部分を腐らせてしまうのです使用後は弱酸性の液体で噴霧器内を中和してから水で洗浄・・・・をやっても入念にしないと腐ってしまう欠点がありました。噴霧器のパーツは金属部分も使用していますので分解が出来ないから手が入りませんので完全には洗ったことにはならないのです。昭和の後半になってからタンク素材が樹脂製の噴霧器が開発されましたそれでも、使用後は丁寧に洗浄しておかねばなりません言い忘れましたが、鳥取県特産の二十世紀梨の冬場の消毒には長年使用されてきた大切な作業です-------------------------さて、以上は石灰硫黄合剤の説明でした。近年ではこれに代って「マシン油乳剤」なるものが使用されるようになりました雑菌の消毒には効果が期待できませんがカイガラムシにベッタリくっ付いて身体の蝋を剥ぐと同時に油ですからベトついて窒息死させてしまうのだそうですなので、このマシン油乳剤は薬物・・とは言えないのかもしれません。ここまでの拙い説明では矛盾がありますね、常緑樹なら木の葉も窒息するのではないかとそこで造園業の友人に聞いてみると「常緑樹とて冬眠期間なので心配無用、しかし芽が動き出す頃になると薬害が出るので使用時期は冬眠中だけにしとけ!」と自宅にもこの専用噴霧器が有りますが(上2枚の写真)、庭木が高いものには薬液が届きません!暖かい日であったのでポチポツと消毒を行っていたのですが、なかなか能率が上らないのでとうとう背負式動噴に替えて行いましたマシン油乳剤は酸性、アルカリ性どちらでもありませんので噴霧器を腐食させてしまう事はありませんが終了後は台所洗剤(脂とり)で入念に洗浄してから真水で仕上げておきましたこれは、俺流なんです(笑) この消毒は、同じやりかたで2Wのち頃に再度行うのが常識なんですせっかく先祖伝来の樹木をみすみす枯らしてしまう訳にはいきません・・・・<ツボミ固し>梅の枝の剪定、まだまだ春遠し・・・です<ウキペジィアより>マシン油乳剤(マシンゆにゅうざい)とは、農薬の一種でマシン油(機械用の潤滑油)が主成分であり、界面活性剤が加えてある。水で希釈して、カイガラムシ類、ハダニ類などの防除に用いる。商品名は、スプレーオイル、機械油乳剤など。毒物、劇物に該当しない農薬なのでホームセンター、園芸店などで普通に購入できる。多くの殺虫剤が害虫の神経系に作用して効果を表すのに対して、マシン油乳剤は害虫の気門を物理的に封鎖して窒息させることにより効果を表す。従って、害虫に薬剤耐性が生じる心配はないとされる。