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2007.11.02
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若い読者のための短編小説案内

■村上春樹がいわゆる「第三の新人」を中心に、
短編小説を読み解いていく本(文春文庫)。

今、ドストエフスキーのような、
正統的な長編小説に惹かれる自分と、
しみじみ文章を味わえるような短編小説を
猛烈に読みたい自分が激しくぶつかっていて、
いつもどちらを読もうか迷ってしまう(^_^;)。

ともあれ、本書を読んで改めて思うのは、
小説というのは読者それぞれの読み方を
許容するものであって、
村上春樹だって彼なりの読み方をしており、
それに納得するかどうかもまた、
われわれ個人的なものだ、ということだ。

■で、本書の村上春樹の小説の読み方は
とても面白かった。とりわけ本書の肝は、
作者の創作の立場を図式化していることである。
作家によっては、主人公そのもので場合もあるので、
主人公のあり方を分析するには有効かもしれない。

■まず作者の「セルフ(self)」を示す大きな円がある。
そのなかに「エゴ(ego)」を示す小さな円があって、
その小さな円では、内から外に向かって
発散しようとする力が「→」で示されている。
その一方で、大きな円の外側からは、
外界からの力が内側に向かって加わってくる。

■つまり、自分というのは、
内から外に出ようとする力(ego)と
外から内に加わろうとする力が等圧のとき、
バランスが取れている、というわけである。

で、本書で選ばれた作家たちはどうか、
あるいは、作品の主人公たちはどうか、
ということだが、それは本書を読んでもらうとして、
ともあれ村上春樹もまた小説を、
ぺろりぺろりと読んでいることがうかがえて
とてもうれしくなった(^-^)。





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最終更新日  2007.11.02 17:53:16
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