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【中古】 春の戴冠(1) 中公文庫/辻邦生【著】 【中古】afb ■なんと、約10年ぶりの投稿です! いろいろ思うところはありますが、おいおいと──。 ■本書で、印象的だった場面を2つほど記しておこう。 ひとつは、ボッティチェリが有名な「春」を描く際に、古典学者である主人公が、 示唆を示唆を与える場面だった。 絵画において、ある種、理念というものがこういう風に込められていく様は、 興味ぶかかった。 ■もうひとつ印象的だとすれば、ボッティチェリを主人公としているようでいて、 実際は「フィレンツェ」(本書ではフィオレンツァ」であることで、 ということは、ルネサンス時代に都市国家の寄せ集めだったイタリアの、 社会的、政治的、経済的背景が、メディチ家の盛衰を含めて、 複合的に描かれていることだった。
当然、権力闘争はなまなましく、後半に登場する修道士に先導されていく若者たちの姿は、 なかなか考えさせられる。
バイロイトの古本屋 2009.08.23
幸せなひととき 2008.10.29
十数年ぶりの出会いは… 2008.10.28
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