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カテゴリ:国内政治
司会:田原総一郎 パネリスト:櫻井よしこ、岡崎久彦、加藤紘一、菅直人 冒頭、田原のメモにより陛下が三木内閣の靖国公式参拝が議論を呼んだことに対する 配慮から参拝を止めたのではなく、A級戦犯合祀が理由だったことがはっきりしたとメ モからはわかるのではないかという投げかけからコーナーはスタートした。 之に対し櫻井氏はメモを書いた富田氏のバイアスがかかっており、いくらか歪められ ている可能性があると指摘、続いておかしな項目として次を挙げた。 A級戦犯全員に対し陛下が不快感を示しているのではない、だから日経新聞の見出し自 体が注意すべきものだ。(側近日記から陛下の様々な人物評がわかっている) 筑波氏は「合祀はするが時期は宮司が預かる」と45年に残しており、松平氏は時期 を見計らって合祀しただけではないか。メモ内容に疑問点が残る。(筑波→松平宮司) 櫻井氏が言いたい事はメモ内容は富田氏の気持ちが含まれており陛下の言葉だけが残 されているかは疑問であり、これから詳しく検証すべきではないかということであろう。 之に対し加藤氏が、筑波氏の息子が「父は慎重にやりたい」と言っていたし、靖国広報 課が筑波氏は自分の宮司任期中は絶対に合祀はさせないと言っていたと反論し、メモの 信憑性は高いと結論付けた。また、櫻井氏のA級全体を指すものではないという意見に対 し、メモには「A級が合祀されその上・・・」となっており、A級戦犯全体を指すことは 明らかだとして結論付けた。 次に岡崎氏は・・・この人、話は長かったが・・・、メモは陛下に傷がつかないように 富田宮内庁長官が独自にやったこと、88年頃は陛下は体調思わしくなく、このような 判断を下せる状況にない、よって富田氏が「尊き人」のために勝手にやったことである。 こう論立てた。 菅氏は、戦後8回の参拝中から戦犯合祀に対し憂慮する陛下の考えがはっきりした、 外国からどうこう言われたから折れたのではないことが重要と論じ、これに加藤氏が 同調、靖国問題は国内問題だとして論を続けていく。A級戦犯、その中でも松岡、白鳥 を挙げていることからして、三国同盟が正しかったかどうかを陛下が問うているという ことだと加藤氏。櫻井氏は陛下はマッカーサーに自分の身がどうなってもいいから国民 を救って欲しいと言ったのに、このメモのようにA級戦犯に罪をなすりつけるかのような 発言はイメージとそぐわないと言うと、加藤氏が占領統治のために天皇をアメリカが利用 し、陛下自身もその立場をよくご存知だったのではないかと言葉を返した。この後、 「入江相政日記」から白鳥・松岡の合祀を陛下が嫌だったと思われる箇所を紹介し、3人 は松岡・白鳥が陛下に快く思われていなかったとは思うと意見を同にした。岡崎氏は陛下 は戦争裁判を認めていない、だからA級戦犯なるものも認めていないんですよと言うと、菅 氏は300万の自国の死者を出した戦争責任はあると返し、加藤氏はあの戦争が正しかった かは議論が必要であり、東京裁判を認めないのなら自国で検証しなければならないのではと 結んだ。時間がおしてきたところで、櫻井氏はこのメモを利用して分祀論を加速させること だけは止めてもらいたいと加藤氏に釘を刺し、さらにその理由として92年官房長官時代に 中国が領海法で尖閣を自分たちの領土だと決めた、その年の秋に両陛下の訪中を実現させ、 陛下を政治的利用した張本人だからだと厳しく批判した。このときは加藤氏はしどろもどろ になってしまった。時間も無くなり、メモの信憑性と歴史検証、陛下がこう言っているのに 国民は参拝するのか?といったまとまりのない議論が続き、コーナーは終了した。 驚くことに、慶次は靖国(問題)を当ブログ内で取り上げたことがない、参拝賛成!とも 参拝反対!とも書いたことがない、もちろんどうでもぉいい~なんてことも書いていない。 今回出演した4人のパネリストの誰一人と共感するものがないとだけ言っておこう。 ちなみに陛下はA級戦犯というものを国際的な政治感覚で捉えていたエピソードをひとつ、 佐藤栄作が首相になったとき、これでいいのだろうかと漏らした、そうA級戦犯岸信介の 弟が首相になったのだから、国際社会はどう見るのだろうと心配したようだ。もうひとつ、 とある元大本営参謀が戦後様々な表舞台で動いていることに対し、戦地で死んだ兵に対し 恥ずかしくないのかあいつはと激怒している。つまり戦犯は国際的感覚で割り切って捉え ており、陛下ご自身が個人的に嫌いだった人間は戦犯であるなしにかかわらず存在してい たということだ。それにしても最近、陛下の発言メモがあちこちから出ますな。 全頭検査しろよ、アメリカ 一 夢 庵 風 流 日 記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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