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2023.05.22
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テーマ:ニュース(100145)
カテゴリ:政治
LGBT法案、安倍元首相は「皇室の危機」に繋がることを懸念 伝統的な価値崩壊も 麗澤大学・八木秀次教授が振り返る
LGBT法案について、自民、公明両党は2021年に与野党実務者がまとめた法案の修正案を国会に提出し、立憲民主党と共産党、社民党は修正前法案を共同提出した。安倍晋三元首相は2年前、同法案について「皇室の危機=皇位継承問題に関わる憂慮」をしていたという。麗澤大学の八木秀次教授に改めて聞いた。
「安倍氏は、LGBT問題を重視・警戒していた。極めて深刻な問題といえる」
きっかけは21年4月、八木氏は~安倍氏に「問題の所在」を説明したという。安倍氏は当時から、自らの性別を自身で決める「性自認」はじめ、多くの弊害に気づいていたという。
八木氏は「当時の法案~に、安倍氏は『過激な法案だ』と認識していた。家族制度、婚姻制度への影響も憂慮していた。側近議員とともに、推進派に対抗する動きをつくった。反対する当事者団体を、自民党の特命委員会に呼んだ仕掛け人も安倍氏だった。議員会館の事務所に別件で尋ねてきた議員にも、LGBT法案への警告を伝えていた。~」
中でも、安倍氏は「皇室の危機」にもつながる点を意識していたという。肉体は女性だが、性自認が男性の「トランス男性」を男性として扱うことになれば、皇位継承権者を「皇統に属する男系の男子」とする皇位継承の原理自体が崩れることを理解していたという。
LGBT法案をめぐっては、自民党保守派だけでなく、女性団体やLGBT当事者の団体も、拙速な法制化に反対している。ラーム・エマニュエル駐日米国大使の「内政干渉」といえる言動も問題視されている。(以下略)

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お決まりの内容なので、内容について詳細に論評はしません。ただ、LGBT法案が皇位継承権に影響を及ぼすという発想には仰天します。
皇位継承権に影響があるから差別を温存すべきだ、というなら、皇室という制度は差別を温存しなければ維持できないものだと言っているに等しいのです。
実際のところ、天皇制はその存在自体が差別的なものであり、国民一般の権利義務平等原則の枠外にあります。だから、すべての国民には職業選択の自由が保障されているのに、皇室の男性には職業選択の自由が認められていません。すべての国民に参政権があるはずなのに皇族には選挙権も被選挙権もありません。男女平等であるはずなのに、皇位継承権は男系男子にしか認められていません。
したがって、LGBT法があろうがなかろうが、皇室典範が「肉体は女性だが、性自認が男性の「トランス男性」を男性として扱う」可能性はありません。
LGBTの権利を保障することが皇位継承権に影響を与える、なんて言い出したら、「皇位継承権に影響を及ぼしかねないから女性の権利は制限すべきだ、男女差別はあるべきだ」「皇位継承権に影響を及ぼすから国民に職業選択の自由なんか認めるべきではない、身分制を復活させて職業は生まれで固定しなければならない」という理屈になってしまいます。

内容のデタラメさにはもはや驚きませんが、私が驚くのは、この人たちが反LGBT法案にかけるエネルギーのすさまじさです。夕刊フジなんか、ひたすらこの問題を取り上げ続けています。そのゆがんだ情熱は一体どこから湧いてくるのでしょうかね。

正直に告白しますと、私は、自分自身が異性愛者であるため、LGBT問題について特別に強い関心があるわけではありません。日本が抱える様々な諸問題の中で、最優先の課題である、と思っているわけでもありません(個人的には選択的夫婦別姓制の導入の方が優先度は高いと思っています)。
ただ、最優先ではないにしてもいずれ解決されるべき問題ではあります。そして、選択的夫婦別姓制もそうですが、罰則のない法律を作るのにお金はほとんどかかりません。実際の差別をなくしていくにはなかなか地道な努力は必要にしても、法律を作ること自体はすぐにできることです。
ならば、重要度は高くても敷居も高くてなかなか実現しない他の問題より先に、さっさと作ってしまえばいいではないですか。そうすることに何か問題でもあるのでしょうか。LGBT法案を成立させると他の問題の解決が遅れるわけじゃないのですから。

それに、ネトウヨ連中が反LGBTをこじらせるのを見れば見るほど、この人たちの顔に思いっきり泥が塗りたくられるところを見てみたいと、そういう欲求に抗しきれないわけです。修正内容には極めて不満ではありますけどね。





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最終更新日  2023.05.23 00:02:31
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