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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2016年12月23日
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 今日は天皇陛下のお誕生日なので、そのご希望の妨げる意見に、改めて物申すことにしたい。
 ご譲位に反対するご意見を披瀝された有識者のうち、平川、渡部、今谷、八木の各氏のそれぞれに、いちいち『ご諌言』申し上げたいのだが、代表して、八木氏が産経新聞に述べられている内容を見たいと思う(12/21産経『皇室制度を考える』)。
 さて、日本の憲法学者は木を見て森を見ないタイプの方が多いとは承知していたが、八木秀次さんもそのお一人とは、個人的に意外な発見であった。「憲法は天皇の政治的関与を禁じていますので、天皇陛下のご意向を理由にできないのです」、とされているが、これは屁理屈でしかない。天皇陛下がなにがしの所信を述べなければならない状態を放置してきた、政府なり社会なり学界なりが無能なのは明らかであり、己の無能と怠慢を棚に上げ、陛下の表現の自由を封殺するのは、あまりにも恥知らずに思える。頭の中身が大日本帝国憲法なら、己が不忠の愚臣であったことに恥じ入るべきところを、そうした時だけ、日本国憲法下の言論の自由を謳歌して陛下の行動を批判するなど、ずいぶん便利な思想信条といえよう。
 「日本の皇室や天皇をいただく制度の「終わりの始まり」をつくってしまうかもしれません」とは、何と悠長な現状認識なのであろうか。とっくの昔に「終わり」へのカウントダウンは始まっているではないか。いったい、現状の皇室典範が、天皇家の存続への支障となっているのにさえ気づかないとは、どうしたことだろうか。天皇は、御皇室の男系男子が受け継がれることになっており、幼少世代の男系男子はお一人しかいらっしゃらないのは、周知のことで、先日、その親王殿下がお乗りになっていた自動車が交通事故となった際、八木さんは皇統の危機を抱かれて、「初代の神武天皇からの男系の血筋を引く男子として皇室に40年ぶりに誕生されたのが悠仁さまである。その存在は限りなく尊い」などと、ご心配になっていたが(12/12記事)、そのような事故がなかろうと、とっくの昔に危機なのである。それは、八木さんが十二分に理解しているように「法整備が急がれねばならない」状態のままだからである。
 個人的には、男系にこだわるなど無意味だと思っているが(男女同権を基軸にしないと現在の日本は成立し得ないので、男系にこだわるにしても不文律にする以外にない)、とりあえず男系であらねばならないとしよう。しかし、皇室典範は御皇室の養子縁組を禁じているので、旧皇族であれ何であれ皇籍を離脱して一般人となった者は、天皇に成り得ない。男系にこだわり、数少ない故実に照らして遠い先祖で枝分かれした別系統の人物を迎え入れようとした場合、皇室典範を改正しなければならない。つまり、男系男子にこだわる者は、早急に皇室典範の改正をご提言になられてしかるべきにも関わらず、譲位に限っては、皇室典範を金科玉条のようにして、それを阻止すべく論陣を張っている。これは、ご都合主義の矛盾と言わねばならない。
 「外部の圧力によって天皇が権力の威圧により」養子縁組を迫られる事態もあり得るので、「明治の指導者たちによって積極的に排除された経緯があ」ったに相違ないが、「国民の対立や皇室の政治利用を招かないように天皇の」養子縁組は認められない以上、一粒種の親王殿下が健やかにご成長になられて、一夫一妻ながら、マリア⁼テレジアのごとくおそろしく子だくさんとなられることを、近所の神社でお祈りでもするほかあるまい。それで良いのであろうか?
「明治以降封印してきた「パンドラの箱」を開け」ようとしたのは、悠仁親王殿下がお生まれになる前、男系男子にこだわって、生物学の素養などゼロでありながら、Ⅹ染色体など持ち出して、今や市井の馬の骨と変わらぬ旧皇族を復帰させるとか何とか、騒ぎ立てていた方々であろう。ご自分たちが、望む方向ならパンドラも石橋も平然と叩き壊そうとするのに、望まない方向なら断固反対するとは、二重スタンスも甚だしく、そのような論説は知的崩壊の所産以外には見做せず、甚だ滑稽である。
 「天皇陛下の退位にあたって憲法が規定する制度をあえて採用しない合理的説明ができ」ないのは、説明する気がないだけかと思う。くだらぬ小理屈屁理屈でけむに巻くのが得意な人は、永田町にも霞が関にもいくらでもいるだろうから、心配は無用だろう。学者にしても、象徴であって政治的権能を有さない天皇陛下に『御隠居』の自由を認める程度のことにさえ、ぐだぐだと現実離れした理屈を繰り返せるのだから、その逆の理屈付けもお茶の子さいさいに相違あるまい。
 譲位に反対する有識者の皆さんは、とにかく能天気だと、私は思う。天皇家の弥栄は、現状の維持では困難であることを先刻承知していながら、隠居さえ認めず、その根拠を皇族であふれている状態を前提にした皇室典範に求め、あまつさえ、天皇に政治的権力が残っていた時代の故事を弄ぶ。温故、過去に起きたことを教訓としてくみ取る姿勢は大切な心がけだと思うが、それは、知新、これからの時代に役立つものであるべきだろう。
 基本的人権の尊重が国是となる自由民主主義の政体にあって、天皇陛下に政治的権力を夢想して、本質的には『家』内部の問題である譲位による代替わり、一般家庭なら隠居に過ぎないものを、政治的策謀を招く行為のように吹聴し、結果、自縄自縛に陥っていることに気づかない。元々の皇室典範が成立し得る前提条件、貴族や皇族といった皇室制度の藩屏を根こそぎにされている状態を忘れ、まるでそうしたものが存在するかのように議論するなど、まさに堀を埋められた大坂城で籠城を主張するほど間抜けだと気付かないとは、諸先生方にして、いったいどうしたことであろうか?
 何も変えられず、時代の変化とともに消え去ってしまうことのないように、陛下のお言葉があろうとなかろうと、主権者である国民はしっかり考えねばならず、保守を標榜する立場なら、この一事が万事にわたることを、慎重に考慮すべきだと思う。一本の木を愛で、枝ぶりをあれやこれやしている内にるうちに、森が枯れ果てることのないように、将来へ全体として整合性のあるご意見をこそ、うかがいたいものである。





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Last updated  2016年12月23日 11時11分09秒
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