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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2022年06月22日
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カテゴリ:文鳥動向の備忘録

​十数羽「兄弟姉妹」でしたが何か?​

 古本で買ったは良いが、あくまで個人的に期待した内容ではなさそうなので放置していた『文鳥のヒミツ』(横浜小鳥の病院の海老沢氏著)を、先刻斜め読みしていたのだが、そこで、文鳥の繁殖についてはただの素人である獣医師さんから「新提案!これからのヒナの育て方」として、「ハンドリング自然育雛」なる方法が紹介されていて・・・、どこから突っ込んだらいいのか悩んでいるところだ。
 氏によれば、ハンドリングとは手で触ることで、基本は親鳥に育雛させながら、孵化10日目くらいから日に数回ヒナを巣から取り出して、人が触ったり差し餌をすることで、それにより、より自然でストレスを感じにくい文鳥に育つそうである。
 しかし、あまりにも雑な発想と言わねばならない。たしかに、親鳥と一緒に飼い主が差し餌をして育てるのは、どちらも手乗り文鳥で、しかもストレスを感じにくい性質の親鳥の場合、稀に成功する話として昔から仄聞するところだが、その一般化は不可能である。手乗り文鳥であれ、よほど性格が穏やかで、飼い主と密(つまり飼育数が少ないのが最低条件)でなければ、日に何度も営巣を荒らされることを好まない。それは、親鳥に過度のストレスを与える行為だということくらいは、普通に想像してもらいたいところだ(特に初仔が普通にポイ捨てされる現実を、このブログの閲覧者は嫌というほど「目撃」しているはず)。
 「母鳥の寄り添い」が文鳥のヒナの生育に必要と断言されているが、そのようなものは、種によって必要の強弱が異なる。例えばツカツクリという鳥は、土で作った巣の中に卵を産んで放置してしまう。寄り添いもへったくれもない。純粋に産みっぱなしである。そこには、母の寄り添いどころか父の保育さえない。
 母犬や兄弟姉妹と過ごす幼期が、子犬が社会性を学ぶのに決定的に必要とされるのは、今や常識と言えるが、それと文鳥を単純に一緒にされては困る。犬というのは社会の一員でなければ生きられない、かなり特異な習性を持つ生き物だが、文鳥は基本的に夫婦単位の生き物で、社会性の必要は薄いと見なすのが当然なのである。

 ものにとらわれない自由な発想の出来る素人が、せっかく「ご提案」くださっているので、いちおうブリーダーに位置付けられる私も無下にはしたくないのだが、平均的な神経をした親鳥が巣離れを起こす可能性が高いようなものは、残念ながら認められない。
 「母鳥の寄り添い」が大切だと思うなら、飼い主は親代わりの自覚をもって接し、その文鳥に将来的な繁殖の予定があるなら、社会性、つまり文鳥としての自覚が持てるように留意する(他の文鳥との接触機会を探したり、鏡で自分の姿を見慣れさせておくといったこと)、方が、誰のストレスにもならずに済むものと思う。もっとも、目新しくもなければ面白くも無いが、現実とはそういったものだ。

 機会があれば、より徹底的に批判したいが、今日はこのあたりで(勘弁してやらぁ!)。
 なお、期末試験の成績に喜んだママからもらったお小遣いを握りしめて、ペットショップに行って文鳥のヒナを飼い求めたという海老沢少年とは、何とかわいらしかったことか、そのような良家の賢い小鳥好きのお子様が増えてもらいたいものである(イヤミではないぞ、念のため)。





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Last updated  2022年06月23日 00時27分41秒
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