|
カテゴリ:工房的電波方向探査
+前の記事からの続き
方探本体部は本機の中心的役割をする部分です。キット販売品ではありませんのでケース加工も含めて完全自作となります。 回路動作について 文末に回路図を置きました。回路図をクリックで別窓が開きます。 主要ICが3つだけという至ってシンプルなものです。トーンデコーダICのNE567(以下567)は受信機からのトーン信号を内部のPLL回路でフィルタリングし、方形波に波形整形して 74HC4514(以下4514)にラッチパルスとして接続します。74HC4060(以下4060)は全体のタイミングを発生させるICです。8kHz、4kHz、2kHz、1kHz、の各出力は4514に4bit信号として接続されLED表示に利用されます。LEDはサークル状に16コ配置し、567からのラッチパルスにより、16コのLEDで360°の方向を表現します。4060の出力のうち1kHzと2kHzの信号はアンテナをスイッチする信号としてアンテナ切り替え部に電源ラインとともに多芯ケーブルを介して送られます。 調整について 基板製作は慣れた方なら1時間ほどで済んでしまうでしょう。電源を投入するとサークル状LEDがルーレットのようにくるくる回転するように点滅します。LED点滅が回転状でなく不規則に飛び飛びになったり、点灯しないのがあるようなら、LEDか4514まわりの誤配線です。静止したまままならば4060が発振していません。ここまで確認出来たら仕上げです。調整点は1か所だけ、5kΩのVR1を回して567のVCO周波数を4060の1kHz出力に同期させるようにし、LEDの点滅を1コだけの回転状態からさらに静止状態近くまで持っていきます。 完全に静止させる必要はありません。 (補足1) 4060を発振させるセラミック振動子について・・・回路図では512kHzとなっていますが、512kHzを使えば結果としてピッタリ1kHzが得られますよというだけで、入手の容易な500kHzを使っても特に不都合は生じません。私も500kHzを使っています。
(補足2) 回路図には3つのスイッチがあります。電源SWとトーン音を確認するスピーカーのON/OFFと、もうひとつ重要な、4060の全出力を「L」にするSWです。アンテナ切り替え動作を止める理由は、アンテナスキャン中は対象電波の音声が聞こえないためです。4060のRSTを「H」(回路図の状態)でカウンターがリセットされて全出力が「L」になります。 回路図をクリックで全体表示に変わります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.07.22 00:35:59
コメント(0) | コメントを書く
[工房的電波方向探査] カテゴリの最新記事
|