「食品防御」と「食品偽装」
FSSC22000 Ver4の追加要求事項にもなっていますが、「食品防御」と「食品偽装」について、考えてみたいと思います。「食品防御」Food Defenseとは、悪意があり、イデオロギー的に動機付けされた攻撃から、汚染または供給途絶につながる食品や飲料及びサプライチェーンのセキュリティを確保するために採用された手順「食品偽装」Food Fraud Preventionとは、意図的に消費者を欺き、経済的な利益のために、食品が市場に流通した場合の関与・潜在的に害のある不適切な食品販売・故意の誤記述と定義されています(FSSC22000 ver4 part0)。「食品防御」に関する事件としては、冷凍餃子事件、冷凍食品への農薬混入事件などが思い出されます。「食品偽装」では、赤福の消費期限偽装、産業廃棄物業者による不正転売事件などが思い出されます。「食品防御」の考え方としては、「良い製造現場」を作り上げること、ガバナンス・食品安全・労働管理等の方針施策が総合的に発揮されることが重要です。「食品偽装」については、不正を許さないという経営トップの明確なコミットメント、内部告発者の保護システム、法令・規則の順守教育などが考慮されるべきでしょう。以上、簡単ですが、まとめてみました。