平清盛第37話の感想
大河ドラマ『平清盛』第37回「殿下乗合事件」の感想です。なるほど、そうきましたか!「殿下乗合事件」は、『平家物語』と史実とでは中身が大きく異なります。摂政基房が平資盛をメッタメタにしたところまではほぼ一緒ですが、『平家物語』では祖父・清盛は復讐をするのに対し、史実では、父・重盛自身が怒り狂って復讐を果たします。これまで、この大河では原則的に『平家物語』よりも史実を重視していましたが、今回は完全に『平家物語』寄りでした。重盛のヘタレっぽりと苦悩を出すには、これしか選択肢はなかったのでしょう。しかし、これまでの史実重視の流れとは明らかに異なります。そこで今回、時子と徳子があまりにも唐突に琵琶を弾き始めたのではないでしょうか?つまり、これは「琵琶を弾く、つまり、今回は『平家物語』をやりますよー」という製作者側の隠しメッセージだったのではないでしょうか(苦笑)。それ以外はほぼ史実通り、藤原兼実の発言はそのまんま日記『玉葉』の文言でしたしね。にしても、時忠の「正し過ぎるということは、もはや間違えておるのと同じでございます」は蓋し、名言ですねー。―――――第37回「殿下乗合事件」あらすじ 1170年、清盛(松山ケンイチ)は日宋貿易を本格化させるため、後白河法皇(松田翔太)を福原に招き宋の使者と面会させる。法皇が京を抜け出し、外国人と直接会うなど前代未聞と、貴族たちは恐れおののく。 そんな中、摂政・藤原基房(細川茂樹)に重盛(窪田正孝)の子たちが侮辱されるという事件が起こる。重盛は摂政の顔を立て、問題を穏便に解決しようとするが、平家一門の怒りはおさまらない。 そのことを知った清盛は何も語らないものの、意を察した時忠(森田剛)は、郎党たちを使い基房の御輿を襲う。―――――次回、「平家にあらずんば人にあらず」。時忠の失言回です(^^なお、10月3日(水)18時より東京・銀座ブロッサムホールにて「経営者・平清盛 ~危機の時代のリーダー」と題した講演会を行います。講演会だけでしたら、参加料2000円です。http://toshinkyo-doyu.net/20ken/speech/きっと「平清盛」で講演をするのも、今年はこれで最後でしょう(人生で最後かも?)