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2018年03月09日
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カテゴリ:本に親しむ
考えるという当たり前にやっていることが、例えを使ってわかりやすく書かれていたので、再度、立ち返ってみたく、、、、

一章 情報洪水時代で変わる「頭の使い方」
 情報洪水時代、新しい頭の使い方が求められる
 なぜ「考える」ことの価値が高まってきたのか
 変化の時代に必要とされる頭の使い方
 いまだに「正しさの基準」に縛られている日本人
 「正解」を探すことは考えることにつながらない
 考えるとは情報を「調理する」こと
 「知る」と「わかる」の違い
 頭の良さには2種類ある
 まわりの評価に合わせるより、自分で考えた結果に意味がある
 本書で身に付けて欲しい力

二章 頭の中に質の良い情報が集まる「網」を張る
 考えている人といない人は、情報の取捨選択の仕方が違う
 あらかじめ頭の中に網を張って情報を待ち受ける
 良い網を張っていると良い情報が引っかかる
 くっついたものによって網を太くしていく
 あせらず、自然に引っかかるものを待つ
 自分の専門以外にも網を張っておく
 ぼんやりとした好奇心をはっきりとした問題意識に変える
 ネガティブな感情も問題意識に転換できる
 感情を感情のままにしない、整理するクセをつける
 オリジナリティーは完全にゼロから生まれない

三章 知的に考えるための「調理道具」を揃える
 いきなり考えてもうまくいかない理由
 ものごとを抽象化して構造をとらえるクセをつける
 できなくてもかまわない、クセをつけることが大事
 幹をつかむ
 共通点を探す
 相違点を探す
 情報処理の基本は分類、ファイルの整理を同じように考えてみよう
 考える土台を鍛えれば、より高度な思考が可能になる
 無意識に行えるようにクセづけするのが、頭の情報処理の基本

四章 情報は流れてくるまま、流しっぱなしに
 入ってくる情報は絞らず、意図的に間口を広げておく
 情報そのものより、どう料理して何に使うかが重要
 遠い情報に注目する
 大量の幅広い情報が思いがけないヒントに結びつく
 読書は唯一、能動的に情報を得るアクション
 引っかかった情報はたなざらしにしておいていい
 あがかないで機が熟すのを待つ

五章 頭に残った情報は熟成し、やがて知性に変わる
 頭に残った情報は「思考の骨組み」になる
 いかに違う情報同士を積極的にくっつけていくか
 これからの時代に必要なのは結びつける能力
 抽象化する力を高めて、頭の中で化学反応を起こす
 学問とは抽象的理論から具体的な結果を導き出すこと
 異分野に転換させる頭の使い方を意識する
 情報を「構造化」できると、応用可能な範囲がもっと広がる
 絶えず自分の問題に置き換える訓練をする
 問題の本質は似たところにある
 教養や歴史の本当の意義
 絶えず視点を変え、頭を揺らす思考実験を
 間を置く効能
 深く考えることで、問題意識はより高度なものへと進化する
 考えることに終わりはない

 以下、一部“”本文から抜粋引用

 “私は、「考える」という作業は、「情報を調理すること」だと思っています。
 ‥‥‥
 実は、考えるというプロセスも、これとよく似ています。よほど新鮮で優れた情報でない限り、その情報を右から左に流して、良い解決策になることはほとんどありません。自分の中でその情報を、一定期間寝かせたり、さまざまな角度から検討したり、ほかの情報と組み合わせたり、価値判断を加えたりして、有意義な解決策を導き出せるようにしていく必要があります。これが情報を適切に調理することであり、考えるという作業です。”
 
 “必要なのは「考えるための土台」は、具体的なものを抽象化してとらえるクセをつけることです。
 ‥‥‥
 得られた情報を抽象化して理解しておくクセをつけるのが有効なのです。
 ‥‥‥
 個別具体的なものを、抽象化して頭の中に入れておけるようになると世界は大きく広がります。”


 “調理器具として揃えておく必要があるのは、あくまでも、抽象化して理解しようとするクセだけです。日頃から、「ああ、抽象化っていうのは大事なんだなあ」「単に情報そのまま受け取るではだめで、抽象化の工夫が必要なんだなあ」と思うことがポイントなのです。”

  

  



 考えることを調理に例えての記載は非常にわかりやすい。

 なんだ、こんなこと、当たり前のことではないか、日頃、行なっているよ、とも思える内容ではあるけど、情報化時代に手軽に情報を得てしまい、その回答も、ともすればネットで探して何とかやり過ごしてしまうような風潮にあって、再度、基本的なことを振り返るには良い。

 一昔前であれば、知識だけでも考えるヒントとして、それだけの価値があったが、今や、そのヒントは真偽も含めて、巷にいやというほどに、あふれかえっている。ともすれば圧倒的な情報の消費に流されていくばかりで、何のための情報なのか、知識なのかとの、知識はその「手段」であることを再度認識して、その「目的」は何かに立ち返る必要性がある。 知ってそれを日々の生活や人生に具体的にどう生かしていくか? もちろんこれは昔からそうではあったが、よりそこにスポットライトが浴びるのは当然なこと、、 

 AIの社会の到来も叫ばれている折、人間として生存していくための役割を考えるうえでも、
ここは、知恵の絞りどころではないか?

 また、他の本にも、「知識の抽象化」が大事と書いてあったが、それがいかにもわかりやすく書いてある。知識を抽象化すると、いろいろな組み合わせを考える際に、そのオプションが増え、脳内で繋げやすくなる。

 知識の抽象化で思い出した、、、 佐藤可士和氏が本などで書いているデザイン論なんかもこれにつながっているんじゃないかな?


 アイデアとか創造性とか盛んに言われるけど、極論すると、要はこの抽象化した中で、異質に見えるもの同士をつなげていく能力に尽きると思う。これって一口に抽象化って言っても、その切り口がいろいろあって、奥が深く、妙味のある世界だとは常々思うところ。

 風呂場の中でとか、歩いていてとか、ふと、ボケッとした時に、突然つながる、あの感覚が楽しくて、そのために生きているのかも、、と言っても過言ではない、、 もちろん、思いつくのは取るに足らないものばかりだけども、、

 抽象化する「クセ」をつけて、それら異質と思えるものを結びつけていく、そして、実際にそれを試行していくことを、これからも楽しみの一つとしていきたい。

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最終更新日  2018年03月10日 09時32分25秒
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