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2020年11月16日
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カテゴリ:本に親しむ
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 以前にヨーロッパの街を紹介しているテレビ番組を見たとき、レポーターが著者だった。日本しか知らないものにとって、その言動にとてもバイタリティーを感じ、そのエネルギーはどこから来るのか、頭の片隅に残っていた。本屋でその名を見たとき、ペラペラとめくって即購入。

以下、目次

第一章 たちどまった私と見えてきた世界
 命さえあれば 
 家族たちと離れ離れになって
 パスタかトイレットペーパーか
 イタリア家族たちからの疑念
 日本人のメンタルバリケード
 人との距離の近いイタリア、遠い日本
 暮らして見えたイタリアと中国の蜜月
 パンデミックが比較して見せたリーダーの姿
 「弁証力」というヨーロッパの教養
 言葉の力は「熟考」がもたらす
 ドイツが打ち出した「芸術支援」のメッセージ
 「不要不急」に象徴される日本の曖昧さ
 「とにかく経済より人の命ですから」の成熟

第二章 パンデミックとイタリアの事情
 なぜイタリア人はマスクを嫌うのか
 ソーシャルディスタンスが日本の半分
 ローマ帝国を滅ぼした疫病の記憶
 西洋美術のなかの「死の舞踏」
 暗黒の中世とルネサンスの種火
 古代ローマ史並みの、家族のドラマ
 「生き残ってきたDNA」という自信
 中国への本音、キューバとのつながり
 医療崩壊と自問自答
 「パールごっこ」と「誰も寝てはならぬ」
 「弁証」と「謙虚」の理想像
 弁証力を育む学びのシステム
 熟練の差
 「疑念」と「狡さ」へのリスペクト
 侵略の脅威とイタリア料理

第三章 たちどまって考えたこと
 「旅」を封じられて
 人間としての機能を鍛えたい
 「自家発電」のススメ
 息子デルスと名作映画を見直す
 「ゴッドファーザー」と「フラガール」
 未来を予見し、警笛を鳴らす文学
 アマゾンでも漫画を描いた手塚治虫
 自分の根幹を強くする時期
 ガレリア・ウブパの日々
 なぜ日本人の内なる ”広辞苑” は薄いのか
 松田聖子はアイドル界のカエサル
 なぜ松田聖子のようなアイドルが今生まれないのか
 一匹オオカミよりもグループ
 恥辱は最良の笑いのネタ
 ゴールが決まっているコンテンツ事情
 人生は思い通りにならない

第四章 パンデミックと日本の事情
 日本語の飛沫リスク
 日本美術の疫病と民主主義
 民主主義とは参加することである
 西洋化の歪みと犬かき
 暴かれたシークレットブーツ
 日本モデルは空虚に響く
 森の精霊と卑弥呼
 SNS上に見る凶暴な言葉の刃
 漫画家のくせに
 異質な人を排除する脆弱性
 失敗したくないという病
 戒律としての世間体
 リモートとエッセンシャルな労働
 いないように生きていきたい

第五章 また歩く、その日のために
 日本を見る、日本人を知る
 裸足になろう
 決めつけによる安堵という呪縛
 パンデミックの副作用を知る
 不安とどう向き合うか
 コロナ時代の海外旅行
 デジタル脳の頼りなさ
 お金と想像力
 もう一人の自分とオーケストラ


 なるほど! 育った環境から、おのずとそのような生き方になったのか納得。

 今回のコロナ禍で、奇しくも全世界が同じ問題に立ち向かっている中、民族や文化の違いで、その対応も様々、国際経験豊かな筆者にとって日本がどのように見えているのかがとても参考になる。


 以下、本文から“”部、抜粋引用

 “今回のパンデミックは、普段では気づかないような事柄をあぶり出しているように思います。特に比較文化学的な視点で見てみると、とても面白い。
 今ではインターネット上のニュースやSNSを介して、海外の報道や情報も時差なく入手することができますが、各国の対応越しにそれぞれの国の性質が見えてもきました。それはまるで一枚一枚、表面に纏った衣を剥がされているかのようです。
 多くの人がコトの次第、状況の顛末を一緒になってリアルタイムで見ることができるのは、過去のパンデミック、たとえば20世紀初頭のスペイン風邪のときにはなかったことだと思います。その意味でも、目の前で今起きていることがパンデミック後にどうつながるのか、とても興味深く感じています。
 各国のリーダーたちの姿も、いつになく浮き彫りになりました。特に演説の雄弁さには歴然とした差が見られます。
 欧州のリーダーに必須だとされるのは、自分の言葉で民衆に響く演説ができるかどうかですが、その点において素晴らしかったのは3月18日、ドイツのメルケル首相が国民に対し、新型コロナウィルス対策への理解と協力を呼びかけたテレビ演説です。“

 ”政治というものは、単に先進的産業社会や技術の進歩だけを司るものではありません。先述したように、コロナ対策として、ドイツはいち早く芸術家たちへの支援を政策として打ち出しました。社会における文化芸術の重要性をわかっているからこその施策です。
 日本では、文化芸術はそれほど重要ではないもの、産業ほどの経済的生産性をもたらさない余剰なものとして扱われる傾向があります。しかし軽んじて足蹴にしていると、その社会は必ず痛いしっぺ返しに会うでしょう。人類が生き延びるための手段として、栄養不足となった精神領域の充填はとても大切だ、ということをルネサンスが証明しています。“

 ”政治を司る人物は、やはり相当な弁論力の高さを民衆から求められることになります。紙に書いた原稿に目を向けながらでないと発言できない人は、一国のリーダーに選ばれることなどないでしょう。“


 ”パンデミックの先がどんな世界につながるかは、私たちの意識次第です。しかし今のこの時期は成虫になる前の準備段階であり、14世紀イタリアのルネサンスや戦後の日本のように文化が開花するための熟成期間にだってなり得るのです。
 耳の痛いことを避けず、面倒なことからも目をそらさず、この時期をいかに過ごすかによって未来は変わってくる。一人ひとりがルネサンスを起こせるかの岐路に、今、私たちは立っているのかもしれません。“


 ”日本でお年寄りのプレゼンスが弱まったきっかけがあるとすれば、高度経済成長期ではないでしょうか。テクノロジーの進化や外来文化が浸透していく勢いに付いていけないお年寄りの “足手まとい感” がその時点で生まれてしまったのかもしれませんね。
 高度成長期は、個々人の内なる “広辞苑” のページ数より、実体のある紙幣の枚数を増やすほうに、価値観の軸が移っていった時期だとも言えます。それこそ小津安二郎の「東京物語」から60年代にかけての家族を扱ったいくつかの作品には、その時代の移り変わりの波に乗る人と置き去りになる人が描かれていますが、あの頃はまさに日本人にとっての裕福さが、教養や知識という分厚い “広辞苑” を携えることよりも、経済的な成功を収めることにシフトしていった時代であり、お年寄りたちの言葉に耳を貸すより、画期的に利益を上げる事業を興す人に世間の尊敬の対象も変わっていった時代だとも解釈できます。
 経済的な豊かさ、労働による成功は素晴らしいことで、それ自体を否定するつもりはありません。しかし経済一辺倒では、社会としてバランスが悪い。文化芸術、人文科学的な分野をないがしろにしていては、その文明は滅びかねないからです。“


 ”「日本ならではのやり方で、わずか1ヵ月半で今回の旅行ほぼ収束させることができました。まさに日本モデルの力を示したと思います」
 2020年5月25日、緊急事態宣言解除の記者会見で安倍首相はこのように発言していました。感染者数が増え続けている8月の今からすれば「随分早まった会見だったなぁ」と思わざるを得ません。会見当時も「収束しました」と言い切られても、検査の絶対数が少なく、感染リスクは残っていたわけで、「日本は日本のやり方を立派に貫いた」と聞いたところで、説得力を感じられませんでした。
 こうした政府の会見に失望してしまう一番の理由は、情報に対する透明性のなさです。
 ・・・・・
 私からすれば「この不透明さはおかしい。もしや何か一般に知られては都合の悪いことでもあるのか」という疑いを排除することはできませんでした。“

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 ドイツなどと比べて、文化芸術への支援の扱い等は差異を感じさせる。さすがヨーロッパの歴史の豊潤さを想ってしまう。

 リーダーの訴える力、弁論力なども、テレビ報道などでその違いを比較することができた。

 情報の発信や取扱いについても、その透明性のなさも気になるところ、というよりも大変に危惧している。

 これらは一つには今までの島国日本的な文化が背景にあるのだろうが、これからの国際社会で理解を得ていくのは難しいのだろう。

 世界を同時並列的に比較することができ、そんな違いを浮き彫りにさせられた今回のコロナ、

 長所短所をよく理解したうえで、この苦境を乗り越え、この苦難をバネにしてのルネサンス的な花が開くことを期待したい。






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最終更新日  2020年11月17日 14時18分00秒
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