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はじめのいっぽのてまえ

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2017.08.30
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 ■レビュー内容
 

 「それっぽっちで弓香さんの寿命が尽きるとは思えませんね」
 いや~、面白かった。こういう甦りは初めてですねぇ。話の展開が早く、二転三転として行く、お見事です。整合性を取るための説明が多いので気になる方はいるかもですが、月光界の設定がかなり練り込んであるのが良く解る。なんでもありの世界なんだけど、筋が通っていて整合性も取れている。こんだけの物を作り込むのはすごい。シリーズ通して面白かった。これで第一部(?)完結のよう。ここのところ、自宅にある弟が買った古い本を引っ張り出してきて読んでるので、この続きは書庫には無いよう…残念。シリーズはまだ何冊かあるようなので気が向いたら購入しようかなぁ。

 

■あらすじ【ネタバレ注意】■

 疾風の里から脱出した桃子らは霊山闇標へ向かっていた。桃子の左足はシャルトリューが治療を行い、桃子は左足に妖気を宿すが、まだ操るまでには至っておらず靴下をはくことにより封印し、桃子は普通に歩くことが出来るようになっていた。
 シャルトリューが偵察から戻る。ソマリの妹闇の巫史ラグドールが闇標へ向かっており、山中は警備の兵がうろついていた。桃子らはラグドールの一行に潜り込み山頂まで付いて行くことにする。一行の後に見つからないよう付いて行くが、桃子が遅れだす。シャルトリューとサワトは一行を見失わないよう先行し、琥珀が桃子を誘導する。一人遅れてしまった桃子は、ずいぶん上って来た山裾を見渡すと、後を追ってくる「影」に気付く。琥珀は桃子の足では追いつかれてしまうと判断、やり過ごすため土霊で身をかくす。しかし、追っ手を確認した琥珀は、追っ手が暗殺者であることを直感し、土霊で気を失わさせ、過去見で暗殺者の目的を探る。琥珀は、暗殺者に疑われないために短時間で済ませ、暗殺者をやり過ごす。暗殺者の目的は、ラグドールの暗殺でしかもシャルトリューらよそ者の仕業に見せかけるため影を与えられ、それと分かるよう行動せよと命じられていた。命じたのは施政邦の上層部だった。
 野営地に着いたラグドールは、自分がラグドールでないことに気付いていた。ラグドールの記憶を移されたラグドールの侍女だったことを思い出していたのだった。記憶が戻ったことを施政邦に知られ、闇標で幽閉されるのだと考えていた。そんな折、ラグドールの前に水霊を操りティッチが現れ、私に協力してくれれば、グラドールをこの国から助け出すと約束する。
 琥珀から過去見のことを聞いた桃子は、闇の巫史が暗殺されては大変と急いで一行が野営している場所へ急ぐ。暗殺者が行動を開始し、警備兵が次々に殺されていく。桃子は、シャルトリューらが設営した天幕へ入るが、二人は既に行動を始めていた。桃子は天幕を出ると、暗殺者が警備兵に囲まれていたが、暗殺者の力が勝っており警備兵は一歩も動けないでいた。桃子は暗殺者の影を奪い取り、警備兵は動揺した暗殺者を何とか倒す。
 サワトは一人別行動をしていた。混乱に乗じてラグドールに接触を試みていた。天幕に入ると、ティッチと侍女がおり、ティッチは闇の巫史は殺され、巫史は力の一部をその侍女に託し山頂へ向かうよう指示されたという。サワトは侍女を連れ天幕を出ると、外は霧が立ち込めていた。サワトが天幕に戻り、ラグと名乗った侍女は桃子が闇の器で霊果の名の処女ヒラサカモモコであることを知っていた。闇の巫史が死んでしまったと落ち込む桃子だったが、山頂に行けば何かが分かるかもしれないと考える。ラグを連れ山頂へ向かうことになる。
 山頂へ向かうため馬を1頭調達に出たシャルトリューにティッチが接触する。二人は弓香がタピール帝と対峙した折に会っていた。ティッチは、ネンゲと樹の大陸の状況を説明し、シャルトリューにザレに仕官しないかと誘う。シャルトリューは答えを保留、ティッチは弓香についてのことは桃子にはまだ秘密にしてほしいという。
 馬を調達し天幕に戻ったシャルトリューは、ティッチを伴っていた。ティッチは予定を変更したことをラグに説明し、山頂まで同行する。サワトはラグを背に乗せ、桃子と荷物は馬に乗って出発する。道中、琥珀はシャルトリューにティッチのことを問いただす。ザレの呪司王ティッチならネンゲのリンドー・ユミカと通じているはずで、目的は桃子に違いない。シャルトリューは、ティッチに悪意は感じられず、判断する情報が足りないという。桃子は山頂が近づくに連れ、ラグの不安な表情に気付く。
 山頂に着くと祠があり、その中に入ると床の中央に扉があった。金属製の重く開きそうもない扉は桃子の力で開けることが出来た。ラグはこれが冥府の口で、冥府の口の中で浮かんでいる石板は重し石だという。しかし、ここには大陸全土から集めた闇の霊気は存在しなかった。さらに、石板には闇待ち伝説の真相が刻まれていた。闇の霊気を暴走させることで月を消滅させ、太陽と闇の世界を創る方法が書かれていた。それは、今の世界を妖と死の世界に変えることであって、死者を生き返らせることが出来ることではなかった。そして、ラグがラグドールの記憶を語り出す。
 自分が闇の巫史であることを疑わなかった頃、闇殿堂の中庭で商人の使いらしき子供が衛兵に捕まっているのを見つけ、その子をあずまやへ連れて来させる。その子は父が病のため代りに光殿堂のソリッド大公へ白い染料と染料を落とす聖水を届けるのだという。興味を持ったらグドールは染料を欲しいというが、その子は予備がないので代わりに聖水と黒い染料を渡す。子供を光殿堂まで送ってやり、部屋に戻り聖水を手に取ると、落ちるはずのない皮膚の黒色が落ちる。ラグドールは、本物のラグドールは死に自分はラグドールの侍女で記憶を移し替えられたと思い出したのだった。
 ソリッド大公は瀕死の状態で、亡くなればこの大陸は帝王と光の巫史を同時に失うことになる。ラグドールは兄ソマリと、闇標の闇を使い甦らせる魔道を行い、延命を試みる。ソリッド大公は甦るが人が変わってしまい、闇を際限なく吸収し不老不死を求め、グラドールはその罪の意識から精神を病み死んでしまったのだった。
 ラグドールが話し終えると、このままでは闇待ち大陸が崩壊してしまうと考えたサワトが、ソリッドとソマリを倒すと言い出す。ラグドールは、自分は本当は誰なのか、自分を殺そうとしたのは誰なのかソマリに会って確かめたいと言う。ティッチは闇の器である桃子にあなたはどうするのかと問うと、桃子は闇の魔道で甦った者がどうなるのか知りたいと言う。
 一行は闇標の山裾まで来ていた。ここから先は警備の兵もおり、今後の方針を決めかねていた。突然、天候が悪化し雹が降って来た。これを好機ととらえ、サワトはソリッド大公を倒す説得をするため疾風の里へ向かい、桃子らはソマリから真相を聞きだすため遠見殿堂へ向かう。
 魔導司庁は混乱していた。遠見殿堂への侵入し、ソマリを捕縛することに成功する。シャルトリューの融合弓で拘束されたソマリに、ラグドールは妹ではない私の口封じのために暗殺者を差し向けたのは兄なのかと訊ねる。ソマリは否定、琥珀も過去見で見た人物とは違うと言う。何故かグラドールを助けようとしていると思える言動にシャルトリューは、融合弓から妖気を放出させる。一瞬ひるんだソマリの中に琥珀が入り込む。
 琥珀はソマリの記憶を話し出す。何に換えても妹を守ることを考えていたソマリは、甦りの魔道で精神が病んでしまったグラドールに偽りの記憶、グラドールは死んで自分は記憶を移し替えられた侍女だと言う記憶を植え付けたのだった。ラグドールは深い兄の愛情と闇の巫史としての使命を思い出す。
 帝王と光の巫史としての使命を放棄し闇を操り不老不死を求めるソリッド大公が、自分以外の闇の魔道者を排除するためグラドールを暗殺しようとしたことになる。桃子らは、この大陸を救うためにソリッド大公から闇を奪うことを決断する。ティッチは、ここからは内政干渉になると言い、桃子に水霊の首飾りをお守りと称し渡し去ってしまう。闇の器としては不完全な桃子にラグドールの闇の巫史としての記憶が移され闇のを操るすべ会得させ、ソリッド大公に会うためソマリが一計を案じる。桃子らを闇の巫史暗殺者の仲間だとして捕まえたとソリッド大公に報告、闇の器を餌に桃子の前にソリッド大公を連れてくる。しかし、桃子の前に現れたのは京也だった。
 桃子は喜び京也の胸に飛び込むが、桃子は何故京也がここにいるのかと訊ねる。京也が界のはざまから闇待ち大陸に戻ったのは、祖父が界のはざまに流されたすぐ後だった。死霊だったため闇の集まる場所に向かうと、そこはラグドールらがソリッド大公を甦らせるために集めた闇だった。ソリッドの中に入った京也は、ソリッドの魂を喰らい体を乗っ取る。ソマリらが不老不死の魔道と思った若返りは、京也自身がソリッドの体を作り変えたのだった。
 大陸を救うにはソリッド大公が京也であっても倒すしかない。シャルトリューらは京也に敵対する。光殿堂の外では大きな音が起こり、サワトが来たことが分かった。桃子は京也を背にシャルトリューらの前に立ちはだかるが、どうしてよいか分からない。突然、水霊の首飾りが桃子の首を締めあげる。京也は桃子を助けようと首飾りに手をかける。「キスして」息も絶え絶えに言う桃子に京也は応じると、閃光が発せられ京也は消えてしまう。桃子は、光をソマリに闇をグラドールに移したと言い、残った闇を闇標に自分と共に封印してと言う。
 桃子は、闇標に京也と一緒に封印される。京也は桃子の子として生まれ変わり甦るのだった。500年後に…。






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Last updated  2017.08.30 13:04:04
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