■レビュー内容




「こう見えて…女子の真似も得意なのですよ」
上手いことやったはずなんですが、老獪な伯父さんにしてやられちゃいましたか…。でも、手を出しちゃってるからお相子?盛頼がかわいそうな気もしますが…。さぁ、新九郎どうする。
関東方面のお話しも出てきました。今後の駿河での話になる前説なんでしょうが、関東管領に古河公方にとこんがらがる話、ちゃんと理解できるか心配。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
家督を継ぎ領地に帰り着くと、那須と盛頼が領地の境で争い、戦支度を進めていた。何のために取り決めをしたのかと怒る新九郎は、争いを治めるために盛定が建立した法泉寺を訪ね、過去の記録を調査する。盛頼は那須が戦支度の砦だといい、那須は狩り小屋だと主張する場所は、法泉寺の所領だった。新九郎は、禁制を出し那須に狩り小屋の撤去を命じる。一方で盛頼とは一線を画し、揉め事の調停を細川家の内衆庄伊豆守元資に依頼するのだった。
古河公方足利成氏(しげうじ)と関東管領上杉氏との間の戦は、十七年目に入っていた。この年、上杉方が攻勢に転じ足利方を窮地に追い込む。長尾景春と太田資長の活躍で成氏を追い落とし、長年続いた享徳の乱が収束するのだった。
盛頼は、領地に帰って来た盛景にこっぴどく叱られる。那須との揉め事は控え、堺もあいまいなままにしておきたい盛景は、追放した珠厳を政所に復帰させることまで考えていたのだった。
元資の調停が上手く行ったのか、盛景と資氏との間で密約があったのか揉め事は丸く治まる。調停締結と新九郎の家督相続の祝宴が催される。宴には、弦姫も来ており、新九郎はその美しい姿に惹かれる。宴が終わり散会となるが、弦姫が何処かへ消えてしまう。屋敷を捜し弦姫を見つけた新九郎は、思いを打ち明けると、親密な関係となってしまうのだった。
翌日、盛頼が訪ねてきて今回の騒動を丸く治めてくれたことを感謝する。そして、弦姫を嫁に娶るというのだった…。