■レビュー内容
「よう生きておった…。儂を守ってくれたんじゃな、シロ…」
義に生きたという謙信、女人説の説得力はともかく女性ならではのってのは、ちょっと弱かったかなぁ。あっさり終わってしまいました。まぁ、最高潮のところで終わるのもいいかもね。能登攻め七尾城の戦いや信長との手取川の戦いも見てみたかった気もしますが…。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
源十郎と暮らす景虎のもとに宗謙がやってくる。迎えに来た宗謙は、景虎が戦が好きなのは、愛おしく思う人達を守りたいから、越後を捨て出家などできるはずがないと言う。越後に戻った景虎は、関東へ出兵し北条を追い詰め関東管領に就任し、上杉政虎と名を変える。これにより名実ともに東国の覇権を握ることになるのだった。
永禄四年(1561年)。武田軍は、川中島を越え割ヶ嶽城へ侵攻する。政虎の出陣を聞いた武田軍は、川中島まで兵を引き新に築いた海津城で待ち構える。政虎は、一万の兵を率い川中島へ向かい、海津城を攻めると見せかけ茶臼山へ布陣するのだった。
双方手の内を知り尽くしまたしても長期滞陣となる。腹の痛みが治まらぬ政虎は蘭とともに温泉へ出かける。上杉方だった大熊が武田に付いたことで政虎が女子と知った信玄は、政虎のお抱え薬師が温泉に向かったことを聞きつけ、真偽を確かめるため向かう。湯に浸かっていた政虎は、またしても信玄と湯をともにする。だが、今度は逃げ出すことはなく、逃げてばかりおらず姿を見せろと言い、去るのだった。
蘭から明朝は霧が出ることを聞いた政虎は、夜間に茶臼山を降り川中島へ。一方の武田軍は、茶臼山の背後から夜襲をかけ終われて出てきた上杉軍を刈り取るため、川中島へ布陣を始めていた。夜が明け辺りが白み始めると眼前に敵兵が現れ、苛烈な遭遇戦が始まる。布陣の終わっていない武田軍は混乱に陥る。その隙を車懸りの陣となって攻める上杉軍は、信玄の弟繁信を討ち取る。さらに、八幡原に信玄本陣を見定めた政虎は、単騎信玄に切り込む…。
こうして、双方合わせて多くの死者を出し川中島の合戦は終わるのだった。