テーマ:気になる技術動向(1282)
カテゴリ:Technology
米国や日本でも、主力戦闘機として配備が進む、F35ライトニング2のエンジンはUnited TechnologiesのPratt&Whitney社製のF135-PW-100は推力13t、その性能サイクル計算がネットにアップされていましたので、結果を記述するものとします。
エンジンの最新性を示すタービン入り口温度(TIT)は1710~1750℃であり、比べる日本の次期戦闘機F3用の試作エンジンXF9は推力11t、TITは1800℃と50℃程高温にて、その性能はF22用F119-PW-100に匹敵、寸法・重量は凌駕するとされています。 太平洋戦争での敗戦後、GHQに依って航空機研究・産業を10年間禁止され、1955年練習機用のJ3エンジン開発に依って研究・産業が育って来ましたが、製造エンジンはライセンス生産ばかりでした。しかしながら辛抱強く研鑽し、漸く自前で欧米に伍する航空機用エンジンが開発出来たのは喜ばしいことです。 空気流量…147.5kg/s バイパス費 BPR…0.57 ファン圧力比…4.9(コア側4.7、バイパス側5.1) 圧縮機圧力比…6 ファン断熱効率…88% 圧縮機断熱効率…88% 燃焼温度…1980-2022K 高圧タービン断熱効率…90% 低圧タービン断熱効率…90% アフターバーナ温度…2050K 抽気・抽出力…0.5kg/s(W25比)・240kW 推力…MAX AB 191.3kN/MIL 128.1kN 定格最大で1980~2022K(=1707~1749℃)程度と推察される。タービンノズルでの膨張によって静温度(Static Temp.)が120-130K程低くなり、HPT入口では1880-1940K程度であると推察される。これは抽気、抽出力かつ最大作動(MILまたはAB状態)であり、実際の作動は更に100K程小さく使用し、エンジン寿命を損なわないようにしていると考えられる。エンジンは常に最大定格で作動する訳ではなく、離陸、上昇時等でそのレーティングは様々に変化する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.11.21 08:34:18
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