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カテゴリ:おはなし
『帰らせてもらいます』と言うと、両側から両腕、両肩をつかまれた。 『飛び降りる決心がつくまで、われわれの用意した部屋で過ごしてもらいましょう』 そんなばかな、とは言うものの、目隠しをされ、引っぱってゆかれる。 それから、エレベーターに乗せられた気がする。 『着きました。飛び降りる決心がつきましたら部屋の電話で知らせてください。受話器を上げるだけでつながります。では、また』 両腕を離してもらって堅い目隠しを取ったときにはすでに彼らは去っていて、半円形の部屋だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年07月29日 13時09分14秒
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