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カテゴリ:ミステリー(推理小説)
「容疑者Xの献身」 東野圭吾 文春文庫 629円
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長編、直木賞受賞作。(表紙カバーより) 2008年8月、読破。 良質のミステリです。ちょっと引っかかる部分もあったのですが、真相にたどり着けませんでした。ここまでやるのという違和感はありますが、トリックとしては素晴らしい出来と思います。石神が最後に取るであろう行動は、223Pあたりで予測はついたのですが、トリックの方は、驚きでした。 ラストは個人的には素直に感動できませんでした。理由は前述した違和感です。これをやり遂げるエネルギーは尋常ではないです。だから「命がけの純愛」と言われてしまえば、それまでですが。 また渦中での靖子の行動も自分は受け入れられなかったですね。石神が辛過ぎます。娘の美里が不機嫌になるのも当然。 しかしながら、石神、靖子、美里それぞれが罪を償って幸せになることを願わずにはおられない、そんなラストでもあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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