|
カテゴリ:ミステリー(推理小説)
「林檎の木の道」 樋口有介 創元推理文庫 740円
十七歳の暑く単調な夏休み、広田悦至は元恋人の由実果が、千葉の海で自殺したことを知る。事件の日、渋谷からの彼女の呼び出しを断っていた悦至。渋谷にいた彼女がなぜ千葉で自殺を? 再会した幼なじみの涼子とともに事件を調べ始めると、自分たちの知らなかった由実果の姿が、次第に明らかになってくる---。悲しくも、爽やかな夏の日々の描写が秀逸な、青春ミステリの傑作。(表紙カバーより) 2008年12月、読破。 「ぼくと、ぼくらの夏」「風少女」「魔女」そして「林檎の木の道」と樋口有介の青春ミステリを読んできましたが、構成はパターン化されているのですが、これがすごく魅力的です。探偵役の主人公は、冷めたセリフの中に、いたわりや優しさが感じられます。主人公とともに事件を追う少女役は、勝気な態度やセリフの中に、寂しさを感じさせます。このコンビの会話が非常にいいですね。今回は、脇を固める登場人物が個性的すぎて、二人のコンビの魅力は、いまひとつかなと思いました。 トリックとしては斬新なものではありません(犯人は二転三転しますが)が、作品としては、ラストも含め面白かったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ミステリー(推理小説)] カテゴリの最新記事
|